多様性のあるインクルーシブな組織を目指して
私たちは事業経営においてよりインクルーシブな企業となるように努めており、これは臨床試験や他企業との提携においてもあてはまります。社内では、だれもが帰属意識を持ち、いきいきと働ける職場を目指しています。私たちは、差別的な行動を理解し対処する方法を含む新たなインクルージョン・トレーニングを毎年実施するほか、民族的多様性を促進する能力開発プログラムを開始し、採用と選考のプロセスを見直すなど、順調に前進しています。
私たちは、社員、事業経営、そして私たちが活動する地域社会におけるインクルージョンとダイバーシティの取り組みを継続的に強化しています
私たちは、GSKをだれもが帰属意識を持ち、いきいきと働ける職場にしたいと考えています。また、あらゆるレベルで多様性のある組織は、私たちを信頼してくださる患者さんの健康に、より大きく貢献する機会をもたらすことができます。
私たちは、雇用機会の均等とあらゆるレベルでより積極的になることに取り組んでいます。これによって、GSKが事業を行うコミュニティを社員が反映し、それがGSKのリーダーシップが反映されることを目指します。
民族多様性に関する取り組み:
米国:2025年末までに、VP以上の役職の少なくとも30%に民族的に多様なリーダーを配置
英国:2025年末までに、VP以上の役職の少なくとも18%に民族的に多様なリーダーを配置
2022年末時点で、私たちのリーダーシップの多様性は著しく向上し、目標達成に向けて順調に進んでいることを報告しました。米国のシニアリーダーの31.3%(2021年の27.1%から上昇)は、2025年の目標である「少なくとも30%以上」を達成し、アフリカ系アメリカ人やヒスパニック系、ラテンクス系人々の割合が増えていることを誇りに思っています。英国では14.3%のシニアリーダーが民族的に多様 (2021年の12.9%から上昇)ではあったものの、VP以上の黒人比率は横ばいで推移しており、私たちは目標達成に向けて注力していきます。
私たちは、英国と米国の実習生・大学院生向けの「アーリータレントプログラム」において、民族多様性について適切かつ志の高い目標を設定しています。
また、採用プロセスを見直し、ベストプラクティスを実践し公平で公平な機会を確保するために、外部パートナーの協力を得ました。これには、選考開始前に実施する面接官向け研修の強化や、より多様な候補者にアプローチして関心を持ってもらうための求人内容・手段の見直しが含まれます。
私たちは、互いの違いやアイデンティティを受け入れる「共感と受容の文化」の醸成に努め、ベストプラクティスを実践するために、世界的なLGBTQ+の評価指標で認定を受けることを目指します。この目標の達成に向けて、様々な外部機関と提携しています:
私たちは、組織内のあらゆるレベルでジェンダー平等に取り組んでいます。グローバル・ジェンダー・カウンシルと従業員リソースグループ「ウィメンズ・リーダーシップ・イニシアチブ(WLI)」の協力により、2025年までに上級管理職の女性比率を45%以上にするという目標に向けて大きく前進しているところです。2022年末時点で、私たちのリーダーシップの多様性は著しく向上し、全体的に目標達成に向けて順調に進んでいることを報告しました。上級管理職に占める女性の割合は42%に達し(2020年の40%から増加)、管理職の50%は女性です。
GSKはこれまで、FTSE Women Leadersの報告書で高い評価を受けたほか、「The Times Top 50 Employers for Women」に選ばれています。また、ヘルスケア業界における女性の影響力を高めるための活動が評価され、複数の社員がHealthcare Businesswomen's Associationに表彰されています。
私たちは、グローバル・ディサビリティ・カウンシルと従業員リソースグループ「ディサビリティ・コンフィデンス・ネットワーク」の協力を得ながら、インクルーシブな職場づくりに励んでいます。
GSKは2020年以降、障がい者に対するインクルーシブな環境づくりをリーダーシップのアジェンダに設定することを約束した、500社のグローバル企業の共同体「The Valuable 500」のメンバーとして積極的に活動しています。私たちは、自社の障がい者支援プログラムを通じて、その目標を実現しています。
誰もが働きやすい職場づくりへの投資を継続的に行っており、「職場適応サポートサービス」は賞を受けたことがあります。
また、戦略的かつ測定可能な長期障がい者支援プログラムの一環として、障がい者への配慮に関する教育を社員に実施しています。
GSKは、英国政府の「Disability Confident Scheme(障がい者支援構想)」のメンバーであり、英国国際開発省の「Charter for Change」に署名しています。
公平・公正な報酬慣行と報酬ギャップの見直し
私たちは、平等な機会を提供し、同一労働同一賃金を実現するために、公正かつ公平な報酬慣行を適用し改善していきます。国ごとに見直しを行い、すべての市場で、公平性を確保するための明確なガイダンス、ツール、サポートを提供できるようにしています。背景説明のできない差異が確認された際には、当社の補償プロセスを通じて対応します。
GSKは、だれもが自分らしくいられる会社であり、多様性を受け入れてそれを称える会社です。GSKでは、相手を尊重し受け入れることが企業文化の中心にあり、社員全員が責任をもって行動しています
先進的な取り組み
病気や薬の影響は、人種や民族、性別、年齢によって異なるため、新しいワクチンや薬の理解を深めるためには、臨床試験において実社会の患者集団を反映することが重要です。そのため、臨床試験においては、研究対象の疾病に罹患している実社会の患者集団を反映できるよう、人口統計学的属性を踏まえた計画を立てています。
GSKでは、2022年に実施する第III相臨床試験の75%以上に、人口統計学的属性を踏まえた計画を盛り込むという目標を掲げています。
GSKは、グローバルヘルスのためのパートナーシップ、地域社会への投資、人道的緊急支援、少数派とされているグループに対するSTEM教育プログラムなどを通じて、世界中のコミュニティをサポートしています。
米国では、2020年にペンシルバニア州フィラデルフィアの黒人、ラテンアメリカ系、女子学生が、科学、技術、工学、数学の分野におけるキャリア形成を阻む壁を克服できるよう、「Philadelphia STEM Equity Collective」の設立を通じて10年間で1,000万米ドルを拠出することを表明しました。詳しくは、こちら(英語)をご覧ください。
その他、多様なコミュニティを支援するコミュニティ投資も行っています:
American Society of Human Genetics (ASHG) Scholars Initiative(英語:関連記事)
GSKは、サプライヤー・ダイバーシティ・プログラムを通じて、女性、少数民族、LGBTQ+コミュニティのメンバー、障がい者、退役軍人など、少数派とされているグループにも機会を提供するよう求めています。
このようなパートナーシップは、より広い地域社会の経済を活性化させることにもつながるため、ダイバース・オウンド(多様なバックグラウンドを持つ経営者が経営する)・サプライヤーとの取引額を評価するだけでなく、私たちが生活し、働く地域社会に対してGSKとパートナーであるサプライヤーがもたらす経済的利益も総合的に評価しています。
サプライヤーの多様性を支援する主要組織とは、フォーラムでの講演や役員会への参加、適切な会議のスポンサーといった形で関わっています。これらの組織には、National Minority Supplier Development Council(NMSDC)、Women's Business Enterprise National Council(WBENC)、National LGBT Chamber of Commerce(NGLCC)、Minority Supplier Development UK(MSDUK)などがあります。
社員主導の変化
従業員リソースグループ(ERG)は、だれもが学び、貢献し、つながりを感じられるようなイベントやワークショップ、イニシアチブを実施しています。ボランティアのリーダーたちは、グローバル・ダイバーシティ・カウンシルやGSKのリーダーシップチームメンバーと定期的に会合し、アイデア、優先事項、今後の展望を共有しています。
日本における取り組み
数字で見るGSK Japan(2024年1月現在)
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役員の20.0%が女性
20.0% -
管理職の26.8%が女性
26.8% -
社員の30.4%が女性
30.4%
GSKでは、インクルージョンとダイバーシティを推進する2つの社員有志によるグループが活動しており、会社は全面的に彼らの活動のサポートをしています。
「Spectrum JAPAN(スペクトラム・ジャパン)」
社内有志によるLGBTQ+アライグループで、活動の中心となるコアチームがグローバルや他社(NPO法人含む)と連携しながら社内外の啓発活動を牽引しているほか、活動に賛同する「アライ」として約900名の社員が社内SNSグループに参加しています。
日本におけるLGBTQ+に対する取り組みはこちら
「ウィメンズ・リーダーシップ・イニシアチブ・ジャパン(Women’s Leadership Initiative Japan、WLI)」
男女に関わらず社員が平等に、自分たちのタイミングで管理職を目指すことができる機会を提供することを目標に、社員に対して仕事と家庭生活は両立できることや管理職の魅力を伝えると同時に、管理職自身にも、多様性のあるチームの価値や育成の喜びを伝えるため様々な活動を行っています。
ダイバーシティ・エクイティ&インクルージョン推進に向けた取り組み
- 在宅勤務制度
- フレックスタイム制度(コアなし・フルフレックス)
- パートナーシップ制度(事実婚や同性婚を日本における法律婚と同等に扱う制度)
- 営業車を利用した子ども・介護家族送迎制度
- 宿泊出張時の保育費用の補助
- GSK育児特別有給休暇
生後2才未満の子を養育する社員が取得できる18週間分(90営業日分)の特別有給休暇(男女問わず、法令の婚姻関係に限らず取得可能) - GSK看護特別有給休暇
父母、配偶者、子などの家族・親族の終末期を看取る場合、もしくは深刻な健康悪化状態にあって看護する場合に取得できる最大4週間分(20営業日分)の特別有給休暇 - 最長2年の育児休業制度(男女問わず、分割取得も可)
- 「産前休暇」制度
車両運転が業務上必須となる外勤者について、出産予定日より12週前から産前休暇が取得可能(通常6週間前) - 「子の介護休暇」制度
小学校就学前の子どもの病気等の看護、予防接種・健康診断のために1休暇年度につき5日まで「子の介護休暇」が取得可能(2名以上の場合は10日まで) - 「学校行事休暇」制度
小学校6年生以下の子どもを養育する社員を対象に1年間に3日まで「学校行事休暇」が取得可能 - 本社オフィスにおいてフロアへの点字ブロックや車いす対応のドアを設置するなど、障がいのある社員も働きやすいオフィス設計を採用
- 保育施設、学童施設、ベビーシッター割引サービスの利用
女性活躍推進法に基づく目標および取り組み
GSKはダイバーシティ・エクイティ&インクルージョンを会社の重要課題として位置付け、働き方や環境を多様化し受け入れる文化を醸成するため、以下の通り行動計画を策定します。
計画期間:2024年4月1日~2027年3月31日
目標1:全社の管理職に占める女性比率は、2027年までに30%を達成している
- 女性社員育成について上司に対するマネジメント研修の強化
- Performance with Choice(場所や時間にとらわれない働き方)の推進・Straight Talk の重要性の啓蒙
- 経営層からの長時間労働是正に関する強いメッセージの発信および徹底的なフォローアップ
- 社員の健康やウェルビーイングのための生産性の向上推進
- 定期的なタレントレビューによる女性の管理職登用に向けた積極的な機会の提供
- 従来、男性労働者中心であった職場への女性労働者の配置拡大と、それによる多様な職務経験の付与
- 若手に対する多様なロールモデル・多様なキャリアパス事例の紹介/ロールモデルとなる女性管理職と女性労働者との交流機会の設定等によるマッチング
- WLI(Women’s Leadership Initiative)の活動推進による女性同士の交流機会の設定やネットワーク形成支援
目標2:育児休業を取得した男性の社員および企業独自の育児休暇を利用した男性社員の割合を合わせて80%以上、且つ平均取得日数30日以上にする
- 経営層からの男性の育児参加促進に関するメッセージの発信
- 職場と家庭の両方において男女がともに貢献できる職場風土づくりに向けた意識啓発、男性が育児休職を取得する意義の啓発
- 上司を通じた男性労働者の働き方の見直しなど育児参画の促進
- 利用可能な両立支援制度に関する労働者・管理職への周知徹底