GSKのRSウイルスワクチン「アレックスビー」、米国疾病管理予防センター(CDC)の予防接種諮問委員会がRSウイルスによる感染症が重症化するリスクが高い50~59歳への接種推奨を勧告

  • RSウイルスワクチン接種による恩恵を受ける可能性がある、RSウイルスによる感染症が重症化するリスクが高い50~59歳の米国人口は、1,300万人以上1

  • RSウイルス感染症による米国での入院数は、50~64歳で毎年42,000人(*)と推定2

 


この資料は、英国GSK plcが2025年4月16日に発表したプレスリリースの日本語抄訳であり、報道関係者各位の利便性のために提供するものです。この資料の正式言語は英語であり、その内容およびその解釈については英語が優先されます。
詳細は https://www.gsk.comをご参照ください。


 

GSK(本社:英国)は、RSウイルスワクチン「アレックスビー(アジュバント添加RSウイルスワクチン)」について、米国疾病管理予防センター(CDC)の予防接種諮問委員会(ACIP)がRSウイルスによる感染症が重症化するリスクが高い50~59歳への接種推奨を勧告したことをお知らせします。

本勧告には、慢性閉塞性肺疾患(COPD)、喘息、糖尿病、心不全などの疾患を有する方と介護施設にいる方も含まれます3。これは、2024年6月のACIPが勧告したRSウイルスによる感染症が重症化するリスクが高い60~74歳および75歳以上のすべての成人へのRSウイルスワクチンの接種推奨を拡大するものです。

米国のシステマティックレビューによると、RSウイルスによる入院は毎年米国の50~64歳で42,000人(*)と推定されています2。COPD、喘息、心不全、糖尿病などの基礎疾患を有する患者さんは、これらの疾患のない人と比べ、RSウイルスによる感染症が重症化するリスクが高く4,5、RSウイルスによってこれらの病態が悪化し、肺炎、入院、死亡につながる可能性があります5

GSKのチーフ・サイエンティフィック・オフィサーのトニー・ウッド(Tony Wood)は次のように述べています。
「RSウイルスワクチン接種の恩恵が、深刻な影響を受けやすい50~59歳の1,300万人以上の方々へ拡大するという、このたびのACIPの勧告を喜ばしく思います。RSウイルスは、基礎疾患のある患者さんにとって深刻な結果をもたらす可能性があります。RSウイルスワクチンの接種によって、より多くの人々を守る手助けができることを期待しています。」

本勧告は、50~59歳の成人を対象にGSKのRSウイルスワクチンの免疫効果と安全性を評価する第III相試験(NCT05590403)6の肯定的な結果に基づいています。本試験には、特定の基礎疾患によりRSウイルス感染による下気道疾患(RSV-LRTD)のリスクが高い成人も含まれており、60歳以上の成人においてGSKのRSウイルスワクチンの単回接種後に有効性が示された場合と比較されました。

ACIPによる推奨内容は、CDCと米国当局に送られ、審査と承認を受ける予定です。承認されると、最終的な勧告がワクチンの適切な使用に関する医療従事者向けの推奨事項として公表され、保険適用に関する通知が行われます。

 

RSウイルスワクチン「アレックスビー(Arexvy)」について
アレックスビーは、アジュバント添加遺伝子組換えRSウイルスワクチンで、膜融合前型で安定化した遺伝子組換えRSウイルスF糖タンパク質(RSVPreF3)抗原を含有しています。この抗原には、GSK独自のAS01Eアジュバントを組み合わせています。

アレックスビー(Arexvy)は、60歳以上を対象にRSウイルスによる下気道疾患の予防を適応として、米国FDAより2023年5月に世界で初めて承認を取得しました。現在、日本、米国、欧州を含む61カ国で、60歳以上を対象に、RSウイルスによる下気道疾患の予防(日本:RSウイルスによる感染症の予防)を効能または効果として承認されています。さらに、日本(RSウイルスによる感染症が重症化するリスクが高い50歳以上)と米国や欧州/欧州経済領域(EEA)加盟国で、RSウイルスによる感染症のリスクが高い50~59歳を対象に、下気道疾患の予防(日本:RSウイルスによる感染症の予防)を効能または効果として承認されています。その他の国々でも規制当局による審査が進行中です。承認地域以外の商標名は各国の規制当局の承認に基づき決定されます。

米国では公式の推奨事項に従って使用されます。他のワクチンと同様に、ワクチン接種を受けたすべての人に感染防御のための免疫応答が誘導されるわけではありません。

GSKが所有するAS01アジュバントシステムには、Agenus社の完全子会社であるAntigenics社よりライセンス供与されたQS-21 STIMULONアジュバントが含まれています。STIMULONはAgenusの子会社であるSaponiQx Inc.の商標です。

成人におけるRSウイルス(呼吸器合胞体ウイルス)について
RSウイルスは、肺などの呼吸器に影響を及ぼす一般的な感染性ウイルスです。基礎疾患、免疫低下状態、または加齢によって成人のRSウイルスによる疾患のリスクが高くなるといわれています5。RSウイルスにより、COPD、喘息、慢性心不全などの病態が悪化し、肺炎、入院、死亡などの重篤な転帰につながる可能性があります5。米国でのRSウイルスによる入院は毎年、65歳以上では約177,000人、50歳~64歳では42,000人(*)と推定されています2,7

*過少検出を調整済み

 

グラクソ・スミスクライン(GSK)について
GSKは、サイエンス、テクノロジー、人財を結集し、力を合わせて病に先手を打つことを存在意義とするグローバルなバイオ医薬品企業です。詳しくはhttps://jp.gsk.comをご参照ください。

 


1 Horn et al, “Disparities in Risk Factors for Severe Respiratory Syncytial Virus Disease among Adults in the United States”, Abstract presented at National Foundation for Infectious Diseases - 27th Annual Conference on Vaccinology Research - NFID 2024; May 8-10, 2024.
2 McLaughlin JM et al, “Rates of Medically Attended RSV Among US Adults: A Systematic Review and Meta-analysis” in Open Forum Infectious Diseases, Volume 9, Issue 7, July 2022.
3 Centers for Disease Control and Prevention (CDC), RSV vaccine guidance for older adults, August 2024. Available at: https://www.cdc.gov/rsv/hcp/vaccine-clinical-guidance/older-adults.html (Accessed April 2025)
4 Branche AR et al., « Incidence of Respiratory Syncytial Virus Infection Among Hospitalized Adults, 2017-2020” in Clinical Infectious Diseases, 2022:74:1004-1011.
5 Centers for Disease Control and Prevention (CDC), RSV in Adults. Available at: https://www.cdc.gov/rsv/older-adults/index.html - accessed in April 2025.
6 M. Ferguson, “Noninferior Immunogenicity and Consistent Safety of Respiratory Syncytial Virus Prefusion F Protein Vaccine in Adults 50-59 Years Compared to ≥60 Years of Age” in Clinical Infectious Diseases, 2024 Oct 15;79(4):1074-1084. doi: 10.1093/cid/ciae364.
7 Falsey, AR et al. “Respiratory syncytial virus infection in elderly and high-risk adults”, in New Engl J Med 2005; 352:1749-59.