再発又は難治性の多発性骨髄腫に対するBlenrepが第III相直接比較試験DREAMM-7において全生存期間の延長効果を示す
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BlenrepとBorDexの併用療法がダラツムマブとBorDexの併用療法に比べて統計学的に有意かつ臨床的に意義のある死亡リスクの低下を示した
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詳細なデータは2024年12月に開催される米国血液学会(ASH)年次総会で発表予定
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本データは、承認申請の補足データとして規制当局と共有予定
この資料は、英国GSK plcが2024年11月14日に発表したプレスリリースの日本語抄訳であり、報道関係者各位の利便性のために提供するものです。この資料の正式言語は英語であり、その内容およびその解釈については英語が優先されます。詳細は https://www.gsk.comをご参照ください。
GSK(本社:英国)は再発又は難治性の多発性骨髄腫の二次治療以降の治療として、Blenrep(ベランタマブ マホドチン)とボルテゾミブおよびデキサメタゾン(BorDex)の併用療法を直接比較した第III相試験DREAMM-7で予定された中間解析において、良好な結果が得られたことを発表しました。本試験では、重要な副次評価項目の全生存期間(OS)について基準を達成し、ベランタマブ マホドチンをBorDexと併用することで、標準治療であるダラツムマブとBorDexの併用療法と比較して死亡リスクが有意に低下することが示されました。
GSKのR&Dオンコロジー部門のグローバルヘッドでシニアバイスプレジデントのヘシャム・アブドラ(Hesham Abdullah)は次のように述べています。
「DREAMM-7試験の全生存期間について、再発又は難治性の多発性骨髄腫患者さんの生存期間がBlenrepを用いた併用療法により延長する可能性を示しました。統計学的に有意で、かつ臨床的な意義を示したこれらの結果は、患者さんにとって、多発性骨髄腫の治療に変化をもたらす可能性があります。今回得られたデータは規制当局と共有し、また来月の米国血液学会年次総会で詳しい結果を発表する予定です。」
安全性データを含む中間解析の結果は、2024年12月9日午前11時15分(アメリカ太平洋時間)に開催される第66回米国血液学会(American Society of Hematology:ASH)年次総会で発表されます。
臨床開発プログラムDREAMM(DRiving Excellence in Approaches to Multiple Myeloma)では、ベランタマブ マホドチンを早期治療で用いたとき、そして新規治療および標準治療と併用したときの可能性を引き続き評価していきます。上記プログラムではDREAMM-7に加えて、ベランタマブ マホドチンとポマリドミドおよびデキサメタゾンの併用療法をボルテゾミブとポマリドミドおよびデキサメタゾンの併用療法と直接比較する第III相DREAMM-8試験を実施中です。
またDREAMMプログラムの一環として、新たに診断され、移植非適応の多発性骨髄腫に関する第III相試験を、2024年末までに開始する予定です。
2024年、DREAMM-7およびDREAMM-8試験の結果に基づき、ベランタマブ・マホドチンを用いた併用療法について、再発又は難治性の多発性骨髄腫の治療薬として、米国、欧州1、日本2、英国、カナダおよびスイスにおいて承認申請されました。中国3では、国家薬品監督管理局が、ベランタマブ マホドチンとBorDexの併用療法を画期的治療薬として指定するとともに、DREAMM-7の結果に基づき承認申請に対する優先審査品目に指定しました。
DREAMM-7試験について
DREAMM-7試験は、1ライン以上の多発性骨髄腫治療歴を有し、直近の治療中または治療後に病勢進行が確認された再発又は難治性の多発性骨髄腫患者さんを対象に、ベランタマブ マホドチンとBorDexとの併用療法と、ダラツムマブとBorDexとの併用療法とで有効性および安全性を比較する第III相多施設共同無作為化非盲検試験です。本試験では、合計494例の患者さんを、ベランタマブ マホドチンとBorDexの併用療法、またはダラツムマブとBorDexの併用療法に1:1の比率で無作為に割り付けました。ベランタマブ マホドチンについては2.5mg/kgの用量で3週間ごとに静脈内に投与しました。
主要評価項目は、独立効果判定委員会の評価によるPFSとし、主な副次評価項目は、OS、奏効期間(duration of response:DOR)、微小残存病変(minimal residual disease:MRD)の陰性達成率(次世代シークエンシングにより評価)としました。その他の副次的評価項目は、全奏効率(overall response rate:ORR)、安全性、患者さんの報告による生活の質のアウトカムとしました。
DREAMM-7試験の結果は、2024年2月に開催された米国臨床腫瘍学会(ASCO)プレナリーシリーズで初めて発表され4、2024年ASCO年次総会でアンコール発表として共有されたうえで、New England Journal of Medicine誌に掲載されました。
多発性骨髄腫について
多発性骨髄腫は世界で3番目に多い血液のがんで、一般的に、治療可能であるものの治癒困難な疾患と考えられています5,6。世界で毎年約180,000人以上の患者さんが新たに多発性骨髄腫と診断されています7。多発性骨髄腫は、既存の治療に対し治療抵抗性となってしまうことが多いため、新しい治療法の開発が求められています8。
Blenrepについて
Blenrepは、非切断型のリンカーを介して、ヒト化抗BCMAモノクローナル抗体に細胞傷害性薬剤であるアウリスタチンFを結合させた抗体薬物複合体です。薬剤リンカー技術はSeagen社からライセンス供与されています。また、モノクローナル抗体は、協和キリングループのBioWa社からライセンス供与を受けたPOTELLIGENT技術を用いて製造しています。
オンコロジー領域におけるGSKの取り組み
GSKは新たな治療領域としてオンコロジー領域に注力しており、がん免疫療法および腫瘍細胞標的療法の画期的な治療法の開発を通じて、血液悪性腫瘍、婦人科がん、その他固形腫瘍領域を中心に、患者さんの予後改善に向けて取り組んでいます。
グラクソ・スミスクライン(GSK)について
GSKは、サイエンス、テクノロジー、人財を結集し、力を合わせて病に先手を打つことを存在意義とするバイオ医薬品のグローバルリーダーです。詳細情報はhttps://jp.gsk.comをご参照ください。
1 GSK press release issued 2 August 2024. 多発性骨髄腫に対するBlenrep併用療法の承認申請について欧州医薬品庁が受理 Available at: https://jp.gsk.com/ja-jp/news/press-releases/20240802-blenrep-belantamab-mafodotin-combinations-in-multiple-myeloma-application-accepted-for-review-by-the-european-medicines-agency/.
2 GSK press release issued 17 September 2024. GSK、再発又は難治性の多発性骨髄腫の治療薬としてベランタマブ マホドチンを日本で承認申請 Available at: https://jp.gsk.com/ja-jp/news/press-releases/20240917-blenrep-belantamab-mafodotin/.
3 GSK press release issued 13 September 2024.Blenrep (belantamab mafodotin) in combination receives Breakthrough Therapy Designation in China for treatment of relapsed/refractory multiple myeloma.Available at: https://www.gsk.com/en-gb/media/press-releases/blenrep-belantamab-mafodotin-in-combination-receives-breakthrough-therapy-designation-in-china-for-treatment-of-relapsedrefractory-multiple-myeloma/.
4 GSK press release issued 28 February 2024. 再発または難治性の多発性骨髄腫患者さんを対象とした第III相DREAMM-7試験において、GSKのBlenrepの併用療法が標準治療の併用療法と比較して、無増悪生存期間の中央値を3倍近く延長.Available at: https://jp.gsk.com/ja-jp/news/press-releases/20240228-dreamm-7-phase-iii-trial-shows-pfs-improvement-and-strong-os-trend-for-blenrep-combo-versus-soc-combo-in-multiple-myeloma/.
5 Sung H, Ferlay J, Siegel R, et al. Global Cancer Statistics 2020: GLOBOCAN Estimates of Incidence and Mortality Worldwide for 36 Cancers in 185 Countries.CA Cancer J Clin.2021;71(3):209-249. doi:10.3322/caac.21660.
6 Kazandjian D. Multiple myeloma epidemiology and survival: A unique malignancy.Semin Oncol.2016;43(6):676-681.doi:10.1053/j.seminoncol.2016.11.004.
7 Global Cancer Observatory.International Agency for Research on Cancer.World Health Organization.Multiple Myeloma fact sheet.Available at: https://gco.iarc.who.int/media/globocan/factsheets/cancers/35-multiple-myeloma-fact-sheet.pdf. Accessed 12 November 2024.
8 Nooka AK, Kastritis E, Dimopoulos MA.Treatment options for relapsed and refractory multiple myeloma.Blood.2015;125(20).