GSKとサノフィ、新型コロナウイルス感染症(COVID-19)に対する遺伝子組換えタンパク質ベースのアジュバント添加ワクチン候補の新たな第II相臨床試験を開始

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この資料は、仏サノフィおよび英国グラクソ・スミスクラインplcが2021年2月22日(英国現地時間)に発表したプレスリリースの日本語抄訳であり、報道関係者各位の利便性のために提供するものです。この資料の正式言語は英語であり、その内容およびその解釈については英語が優先されます。詳細は https://www.gsk.com をご参照ください。

<2021年2月22日英国ロンドン、 フランスパリ発>

GSKとサノフィ、新型コロナウイルス感染症(COVID-19)に対する遺伝子組換えタンパク質ベースのアジュバント添加ワクチン候補の新たな第II相臨床試験を開始

  • 新たな第II相臨床試験では、高齢者を含む成人で最適な免疫応答を得るために抗原の処方を改良した製剤を評価

  • 結果が良好であれば、2021年第2四半期に第III相臨床試験を開始し、2021年第4四半期の実用化を見込む

  • 同時に、新型コロナウイルス(SARS-CoV-2)変異株に対する開発も進行中

グラクソ・スミスクライン(本社:英国、以下GSK)とサノフィ(本社:フランス、以下サノフィ社)は2月22日、COVID-19に対する遺伝子組み換えタンパク質ベースのアジュバント添加ワクチン候補について、第III相臨床試験で用いる製剤の最適な抗原量を選定するため、18歳以上の720人を対象とする新たな第II相臨床試験を開始することを発表しました。

サノフィ社のエグゼクティブバイスプレジデントでサノフィパスツールのグローバルヘッドのトマ・トリオンフは次のように述べています。
「最初の第I/II相臨床試験から得られた知見をもとに、我々はここ数週間、遺伝子組み換えタンパク質ベースのワクチンの抗原の処方を改良すべく取り組んできました。私たちはこのワクチン候補は有望であると確信しており、また直近の前臨床試験のデータに非常に勇気づけられています。今回の新たな第II相臨床試験により、すべての年齢層の成人を対象とした、最終的なワクチン製剤を特定することができるでしょう。私たちは、パンデミックに対する世界的な闘いのために全力を尽くすという決意のもと、持てる能力を結集して参りました。この新たな試験により、良好な有効性と安全性プロファイルを備えたCOVID-19ワクチンを開発するという我々の当初の目標達成に更に一歩近づくことになります。」

GSK グローバルワクチン プレジデントのロジャー・コナーは次のように述べています。
「新たな第II相臨床試験を始められることを、大変嬉しく思います。世界は複数のワクチンを必要としており、実績のあるGSKのアジュバントと処方を改良した抗原を組み合わせたこのワクチンは、パンデミックの進行下で、大きな可能性を有すると確信しています。今回の第II相臨床試験が成功すれば、2021年第2四半期に第III相臨床試験へ進められるものと期待しています。」

SARS-CoV-2の新たな変異株が世界各地で出現していることや、ワクチンの有効性に対する変異株の潜在的な影響を考慮し、今回の新たな第II相臨床試験と並行して、サノフィ社は新たな変異株に対する開発も始めています。これは、両社の開発プログラムの次の段階において、活用される予定です。

第II相臨床試験について
新たな第II相臨床試験は、18歳以上の成人を対象に、21日間の間隔を開けて2回接種した時の安全性、副反応、免疫原性を評価する、多施設共同無作為化二重盲検用量設定試験です。本試験では、18~59歳の被験者と60歳以上の被験者を、それぞれ同じ人数組み入れます。

米国、ホンジュラスおよびパナマにおいて、計720人のボランティアを対象として、固定用量のアジュバントと3種類の異なる用量の抗原を組み合わせた製剤の評価が行われます。第II相臨床試験の結果は、第III相臨床試験のプロトコールに反映されます。

2020年12月に発表された第I/II相臨床試験の結果では、18~49歳の被験者において、COVID-19から回復した人に匹敵する免疫応答が得られたことが示されました。しかし、高齢者においては抗原の濃度が不十分であったと考えられ、十分な免疫応答が得られませんでした。今回の新たな第II相臨床試験で良好な結果が得られた場合は、2021年第2四半期に国際共同第III相臨床試験の実施を予定しています。さらに第III相臨床試験の結果が良好であった場合、2021年下半期に薬事申請を行い、承認されれば、2021年第4四半期の実用化を見込んでいます。

この試験プログラムは、W15QKN-16-9-1002の契約の下、米国保健福祉省(HHS)の事前準備・対応担当次官補局(ASPR)の一部門である米国生物医学先端研究開発局(BARDA)の支援を受けています。サノフィ社とGSKが共同開発を進める遺伝子組み換えタンパク質ベースのアジュバント添加ワクチン候補は、その開発と製造を加速させるため、2020年7月、米政府により選定されました。

GSKとサノフィ社の協働
両社の協働において、サノフィ社は遺伝子組換え抗原を、GSKはアジュバントを提供しており、いずれもインフルエンザに対し効果が実証され、既に確立されたプラットフォームです。遺伝子組換え技術にGSKのアジュバント技術を組み合わせることで、通常のワクチンが使用される温度での安定性が得られ、高く持続的な免疫応答を誘導でき、そしてウイルス伝播を予防することが期待できます。

COVID-19に対するGSKの取り組み
COVID-19に対するGSKの取り組みは、業界内でも最も幅広いものであり、現在2種類の治療薬および複数のワクチン候補の開発を進めています。

GSKは、アジュバント技術を提供することで、世界における複数の企業や団体と協力し、COVID-19ワクチンの開発に取り組んでいます。サノフィ社との協働に加え、メディカゴ社とのアジュバント添加タンパク質ベースのワクチン候補の共同開発は、現在後期臨床試験の段階にあります。
またSK Bioscience社と初期段階の協働も現在進めており、感染症流行対策イノベーション連合(CEPI)とビル&メリンダ・ゲイツ財団の資金援助を受け、COVAXを通じて世界に供給できるよう、差別化でき、かつ手頃な価格で入手可能なCOVID-19ワクチンを開発しています。
アジュバントの使用は、パンデミックの状況下では特に重要です。アジュバントを使用することにより、1回の接種に必要な抗原の量が抑えられるため、ワクチンの生産量を増やすことができ、より多くの人々を守ることに貢献できるからです。

GSKは、メッセンジャーRNA技術を専門とするCureVac社と、1つのワクチンで複数の新たな変異株に対処できるCOVID-19次世代多価mRNAワクチンを開発すべく協働を進めています。またGSKは、CureVac社の第一世代COVID-19ワクチン候補CVnCoVについて、承認された場合、最大1億回分の製造も支援します。

GSKは、COVID-19患者さんに対する治療薬や治療選択肢の開発にも取り組んでいます。Vir Biotechnology社と協働し、COVID-19に対する治療もしくは予防の選択肢として使用可能な既存の抗ウイルス抗体医薬の開発や、新たな抗体医薬の特定に取り組んでいます。またGSKは、免疫系が過剰反応しているCOVID-19重症患者さんを対象とし、モノクローナル抗体オチリマブの評価を行っています。

サノフィについて
サノフィは、健康上の課題に立ち向かう人々を支えます。私たちは、人々の健康にフォーカスしたグローバルなバイオ医薬品企業として、ワクチンで人々を守り、革新的な医薬品で痛みや苦しみを和らげます。希少疾患をもつ少数の人々から、慢性疾患をもつ何百万もの人々まで、寄り添い支え続けます。サノフィでは、100カ国において10万人以上の社員が、革新的な医科学研究に基づいたヘルスケア・ソリューションの創出に、世界中で取り組んでいます。

サノフィは、「Empowering Life」のスローガンの下、ヘルスジャーニー・パートナーとして人々を支えます。日本法人であるサノフィ株式会社の詳細は、https://www.sanofi.co.jp/ をご参照ください。

GSKについて
GSKは、より多くの人々に「生きる喜びを、もっと」を届けることを存在意義とする科学に根差したグローバルヘルスケアカンパニーです。詳細情報については https://jp.gsk.com/ をご覧ください。