開発中の帯状疱疹ワクチンが第III相試験で 主要評価項目を達成

この資料は、英国グラクソ・スミスクラインplcが2014年12月18日に発表したプレスリリースの日本語抄訳であり、報道関係者各位の利便性のために提供するものです。この資料の正式言語は英語であり、その内容およびその解釈については英語が優先します。詳細はhttp://www.gsk.comをご参照下さい。

2014年12月18日 英国ロンドン発

2014年12月18日、グラクソ・スミスクラインplc(本社:英国 以下GSK)は、開発中の帯状疱疹予防ワクチン候補HZ/suを評価する第III相有効性試験で主要評価項目が達成されたことを発表致しました。*

主要評価項目の解析から、HZ/suは50歳以上の成人において、帯状疱疹のリスクをプラセボと比較して97.2%減らしたことが示されました。これは、50歳以上の成人を対象に帯状疱疹に対する有効性を評価する臨床試験(ZOE-50)から得られた最初の結果です。この試験の主要評価項目では、帯状疱疹のリスクを抑制するHZ/suの有効性をプラセボと比較して評価しています。この試験は2010年8月に開始され、現在も18ヵ国で進行中であり、16,000人以上が参加しています。

GSKワクチン開発リーダーである Alain Brecx,MDはこう述べています。「ZOE-50で主要評価項目が達成されたことは素晴らしい結果であり、この臨床開発プログラムに参加してくださっているすべての方々に感謝申し上げます。将来このワクチンが承認された場合には、患者さんのQOLに深刻な影響を与えうるこの疾患の重要な予防の選択肢となることでしょう。今後、ZOE-50だけでなく、さらに大規模なHZ/su臨床開発試験からの新たなデータも継続して学会等で発表し、規制当局とも共有していく所存です。」

HZ/suは、帯状疱疹を引き起こすウイルス中のタンパク質であるgEをアジュバント系のAS01B1と組み合わせることで、強い免疫反応を促す新規ワクチンです。

ZOE-50試験から得られた安全性データは現在解析中であり、今後数ヵ月のうちに公表する予定です。ZOE-50試験の独立データモニタリング委員会(IDMC)は、2014年5月31日までの安全性情報に対する継続的なレビューにおいて、HZ/suに関する安全性の懸念を提起していません。高年齢の成人におけるHZ/suの安全性プロファイルについては、これまで第I及び第II相試験でHZ/suを接種した440名以上のデータが得られています。これらの試験で最もよくみられた副反応には局所的なもの(接種部位における疼痛、発赤、腫脹)ならびに、全身性のもの(筋肉痛、倦怠感、頭痛)があります。

ZOE-50のデータは近く関連学会で発表されるほか、ピアレビュー誌にも提出・発表される予定です。

このほかにも、70歳以上の高齢者と免疫不全者を対象にHZ/suの帯状疱疹の予防効果を評価する臨床試験が現在進行中です。これらの試験により、特定の集団に対するHZ/suの有効性、安全性、免疫原性に関する情報や、帯状疱疹でもっともよくみられる後遺症である帯状疱疹後神経痛[PHN]2をはじめとする一部の後遺症の予防に対するHZ/suの効果についてさらなる情報が得られる予定です。

* 本ワクチンは、日本においてジャパンワクチン株式会社が開発を行っております。

〈参考〉

ZOE-50について
ZOE-50は、無作為化、観察者盲検、プラセボ対照、多施設共同(北米、欧州、南米、アジア太平洋地域)第III相臨床試験であり、50歳以上の成人16,160名が参加しています。ワクチンは2回接種で初回と2ヵ月後に筋肉内注射で投与します。この試験の主要評価項目は、プラセボと比較した、帯状疱疹の発症リスク抑制におけるHZ/suの各年齢層(50~59歳、60~69歳、70~79歳、80歳以上)の全般的なワクチンの有効性(overall vaccine efficacy[VE])です。

HZ/suの第III相試験プログラムについて
国際治験として被験者37,000人以上が参加する、HZ/suの第III相プログラムでは、有効性、安全性、免疫原性を評価しています。高年齢の成人以外に、HZ/suは免疫不全の患者集団でも評価が行われており、そのなかには固形がん・血液がん患者、造血幹細胞や腎移植のレシピエント、HIV感染者も含まれています。

帯状疱疹について
帯状疱疹は通常、痛みとかゆみを伴う発疹が身体の片側に出現する疾患です。この発疹は、潜伏していた水痘ウイルス(帯状疱疹ウイルス[VZV])の再活性化によって起きます。VZVに感染したことのある人は誰でも帯状疱疹を発症するリスクがあり、主なリスク因子には加齢や免疫系の変化が挙げられます3。帯状疱疹の後遺症には、瘢痕、視覚障害、二次感染、神経まひなどがありますが、もっともよくみられるのが帯状疱疹後神経痛(PHN)です2 3

多数の国々からのデータによると、成人の90%以上に帯状疱疹のリスクがあり3 4、50歳を超えるとそのリスクは急激に上昇するとされています。PHNや入院などの後遺症のリスクも加齢に伴って上昇します。帯状疱疹を発症する生涯リスクはおよそ3人に1人ですが、85歳以上になるとリスクは上昇し、2人に1人の割合で発症します 。

GSK – グラクソ・スミスクラインは、研究に基盤を置き世界をリードする、医薬品およびヘルスケア企業であり、人々が心身ともに健康でより充実して長生きできるよう、生活の質の向上に全力を尽くすことを企業使命としています。詳細は、http://www.gsk.comをご覧ください。


<ジャパンワクチン株式会社について>

グラクソ・スミスクライン株式会社、第一三共株式会社による50%ずつの出資により、2012年7月2日より営業を開始しました。「力をあわせて、未来を守る」をスローガンに、日本国内における予防ワクチンの臨床開発、マーケティングならびに営業活動を行っています。


  1. The GSK proprietary AS01 adjuvant system contains QS-21 Stimulon® adjuvant licensed from Antigenics Inc, a wholly owned subsidiary of Agenus Inc. (NASDAQ: AGEN), MPL and liposomes
  2. Johnson, RW et al N Engl J Med 2014;371:1526-33
  3. Shingles (Herpes Zoster) Clinical Overview. US Centers for Disease Control and Prevention, May 1st 2014. Accessed at: http://www.cdc.gov/shingles/hcp/clinical-overview.html on 3rd November 2014.
  4. Sadzot-Delvaux, et al., 2008; JID (suppl). 197:S185
  5. S. Pinchinat et al: Similar herpes zoster incidence across Europe: results from a systematic literature review. BMC Infectious Diseases 2013, 13:170