GSK、抗HER2薬 ラパチニブ(Tykerb™/Tyverb™)の第III相ALTTO試験の結果を発表

この資料は、英国グラクソ・スミスクラインplcが2014年6月1日に発表したプレスリリースの日本語抄訳であり、報道関係者各位の利便性のために提供するものです。この資料の正式言語は英語であり、その内容およびその解釈については英語が優先します。詳細はhttp://www.gsk.comをご参照下さい。

<2014年6月1日、英国ロンドン>

グラクソ・スミスクライン(GSK)は本日、2種類の抗HER2薬 ラパチニブ(Tykerb™/Tyverb™)とトラスツズマブ(遺伝子組換え)(以下、トラスツズマブ)の第III相試験において、HER2陽性早期乳がんの術後補助療法としてラパチニブとトラスツズマブ併用療法がトラスツズマブ単独療法と比較して無病生存期間(DFS)の改善という主要評価項目を達成できなかったと発表しました。安全性に関して、各薬剤の既知の安全性プロファイルと一致しており、新たな安全性の懸念は認められませんでした。

これらの結果は、本日、イリノイ州シカゴで開催された米国臨床腫瘍学会(ASCO)の第50回年次総会で発表されました。

GSKオンコロジー研究開発部門 責任者のDr. Rafael Amadoは次のように述べています。「ALTTOが主要評価項目を達成できなかったことは残念ですが、我々はこの疾患の生物学的知識を深め、HER2陽性乳がんの術後補助療法に関する今後の試験に役立つ多数の情報を得ることができました。これらのデータについて、今後数ヵ月にわたって解析を継続していきます。ALTTOに参加いただいた世界8,000名以上の患者さんに深く感謝いたします。科学研究に患者さんが協力してくださることで、この悪性度の高い疾患に対する理解がより深まるでしょう。」

本試験の主要解析項目はDFSであり、併用療法群とトラスツズマブ単独療法群間においては優位性について検証し、逐次併用群とトラスツズマブ単独療法群間においては非劣性について検証しました。4年後の無病生存率(4年DFS率)は、ラパチニブとトラスツズマブの併用療法群で88%、トラスツズマブ単独療法群で86%でした[HR 0.84(97.5% CI, 0.70-1.02; p=0.048)]。トラスツズマブ単独療法群の86%に対し、逐次療法群の4年DFS率は87%でした[HR 0.96(97.5% CI, 0.80-1.15; p=0.061)]。

ラパチニブとトラスツズマブの併用療法群でトラスツズマブ単独療法群と比較して多く報告された有害事象は、下痢(75%対20%)、発疹(55%対20%)および肝胆道系障害(23%対16%)でした。グレード3以上の下痢は、トラスツズマブ単独療法群(1%)と比較してラパチニブを使用したすべての治療群で発現率が増加しました(5~15%)。発熱性好中球減少症及び心臓関連の主要評価項目については、すべての治療群で1%未満でした。

全体として、致命的な有害事象は治療群間で同程度であり(1%未満)、報告された事象について明確なパターンは認められませんでした。治験中止に至る有害事象の発現率は、トラスツズマブ単独療法群(8%)と比較してラパチニブを使用した治療群(併用群で23%)でより高くなっていました。

ALTTOについて
ALTTO(Adjuvant Lapatinib and/or Trastuzumab Treatment Optimisation trial;NCT00490139)は、HER2陽性の原発乳がんの患者を対象としたラパチニブ単独療法、トラスツズマブ単独療法、その逐次療法と併用療法による無作為化、多施設、オープンラベル、第III相試験です。無作為化された患者は、すべての化学療法治療後に抗HER2薬(ラパチニブ、トラスツズマブ)を投与するか、アントラサイクリン系薬剤による治療後にタキサン系薬剤との併用で抗HER2薬を投与、もしくはアントラサイクリン系薬剤以外の白金製剤を含む治療薬との併用で抗HER2薬を投与しました。

ALTTOでは44ヵ国1,000近くの治験医療機関で8,381名の患者が無作為化されました。患者の登録は2007年6月に始まり、2011年7月に完了しました。ラパチニブ単独療法のトラスツズマブ単独療法に対する無病生存期間(DFS)の非劣性を検証できる可能性が低いことを独立治験審査委員会が判断し、2011年にラパチニブ単独療法群では投与が中止されました。

ALTTOはグラクソ・スミスクラインの協力で、2つの著名な研究グループ、BIG(国際乳がん研究グループ)とNCCTG(米国北中部癌治療グループ)がリードしています。本治験に関する詳しい情報はhttp://www.alttotrials.comをご参照ください。

ラパチニブについて
ラパチニブは、EGFRおよびHER2のチロシンキナーゼ活性を可逆的に阻害する低分子チロシンキナーゼ阻害薬(tyrosine kinase inhibitor:TKI)です。

米国ではTykerb™、欧州と世界各国ではTyverb™として販売されています。

HER2陽性の早期乳がんの治療薬として、世界でラパチニブが承認または認可されている国はありません。

肝臓毒性に関する警告(Boxed Warning)など、Tykerb™(ラパチニブ)の米国での詳しい処方情報はhttps://www.gsksource.com/gskprm/htdocs/documents/TYKERB-PI-PIL.PDFを参照してください。承認済みの適応に関するTykerb™(ラパチニブ)の欧州連合(EU)の製品概要(SPC)は、http://health.gsk.com/を参照してください。 

Tykerb™ およびTyverb™ はGSKグループの商標です。

 

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