グラクソ・スミスクライン、GAVI(ワクチン予防接種世界同盟)への新たなワクチン提供 世界最貧国の数百万人の子供たちに下痢に対する予防接種が可能に

グラクソ・スミスクラインは、6月6日(ロンドン現地時間)、ロタウイルス予防ワクチンRotarixTMを1回分2ドル50セントという先進国価格と比較して極めて安価な価格でGAVIアライアンス(ワクチン予防接種世界同盟)に新たに提供することを発表しました

1億2500万回分のRotarixTMを途上国に5年間にわたり欧米の市場価格の95%引きの価格で提供 世界で年間50万人、毎分一人1の子供がロタウイルスにより死亡

 

グラクソ・スミスクライン(以下GSK)は、6月6日(ロンドン現地時間)、ロタウイルス予防ワクチンRotarixTMを1回分2ドル50セントという先進国価格と比較して極めて安価な価格でGAVIアライアンス(ワクチン予防接種世界同盟)に新たに提供することを発表しました。この発表は、世界の最貧国にその医薬品やワクチンへのアクセスの向上を目指したGSKの取り組みの一環です。毎年約50万人の子供たちがロタウイルス胃腸炎により命を落としており、これは世界で毎分一人の割合です1。また、ロタウイルス胃腸炎で入院する子供は、さらに数百万人に上ります2

今回のGSKの申し出は、ユニセフからのロタウイルスワクチンの要請に応じたものであり、今後ユニセフにより検討されます。申し出が受け入れられた場合、今年の後半にはロタウイルスに対する大規模な予防接種プログラムを開始することが可能となります。ユニセフへの申し出は、ビル&メリンダ・ゲイツ財団およびクリントン・ヘルス・アクセス・イニシアチブ(The Clinton Health Access Initiative)と相談後、パンアメリカン保健機関(PAHO)の支援を得て行われ、2011年6月13日にロンドンで開催予定のGAVI Pledging Conference for Immunisation(予防接種に対するGAVI誓約会議)の前に行われました。

GSKは、2010年3月にその肺炎球菌予防ワクチンSynflorixTMをAdvance Market Commmitment (AMC)と称する革新的な資金調達メカニズムを通じて大幅な割引価格でGAVIに提供することを発表し、今回のRotarixTMへの新たな取り組みはこれに続くものです。ロタウイルス性下痢症と肺炎球菌性疾患は、途上国の子供の最も多い死亡原因となっています3,4

グラクソ・スミスクラインCEOのアンドリュー・ウィティーは、次の通り述べています。「世界のほとんどの乳幼児がロタウイルスに感染しますが、途上国の乳幼児は、必要な医療が受けられず、数百万人が不必要に命を落としています。GSKは、世界の最貧国が直面している医療課題への取り組みにおいて、積極的にその役割を果たしています。政府や国際機関、NGO(非政府組織)、途上国などと連携することによりGSKは、これらの国々の子供が緊急に必要としているワクチンへのアクセスを加速するための革新的な方法を見出すことができるのです。」

英国国際開発大臣のアンドリュー・ミッチェル氏は、次の通り述べています。「毎日、毎分子供が一人、予防可能な下痢症によって命を落とすという現状は、21世紀の今、あってはならないことです。GSKがRotarixの価格を引き下げるという今回の発表を大いに歓迎し、他のワクチンメーカーにも同様の措置を講じてそれらのワクチンの価格を引き下げることを求めます。購入可能な価格でのワクチンの提供は、ワクチン接種率を上げ、世界の子供たちに恩恵をもたらしていることは明らかです。」

GSKは、今後5年間にわたりGAVIに1億2500万回分のRotarixTMを欧米市場の価格の95%引きの価格で供給することを決め、ユニセフが予測するロタウイルスワクチン需要への対応に貢献します。引き下げられたRotarixTMの価格は、GSKの長年にわたる段階的価格設定という方針に沿ったものであり、途上国がワクチンを購入する際、同じワクチンを高所得国が購入する時よりも大幅に低い価格で購入することが可能となります。世界の最貧困国の子供たちのためにワクチンを大量に購入するユニセフなどの機関には、最も低い価格でワクチンが提供されます。

ロタウイルスワクチンは、ニカラグア、ホンジュラス、ボリビア、ガイアナの4つのGAVI適格国に導入され、これまで成功を収めています。低価格で高品質なワクチン供給の確保が可能になる今回の申し出によりGAVIは、2015年までに40カ国以上にロタウイルスワクチン供給を拡大するというその目的を果たすことが可能になります。

参考

  • 下痢症は、世界の5歳未満の乳幼児における2番目に多い死亡原因で3、ロタウイルスは乳幼児における重症な下痢関連疾患の最も多い原因となっています2
  • ロタウイルスは、甚大な影響を及ぼすウイルスです。毎年50万人以上の子供がロタウイルス性胃腸炎で死亡していると推定されており、これは世界で毎分一人に値します1。また、さらに数百万人の子供がロタウイルスにより入院しています2。死亡例の大半(約85%)は、アフリカおよびアジアで発生しています5
  • ロタウイルスワクチンの導入により乳幼児における重症な下痢症の発生率が大幅に低下することがデータで示されつつあり、ブラジルではRotarixTMの発売後、集団接種プログラムが導入されてからの1年でロタウイルス胃腸炎による入院率が60%近く低下しました6
  • 2009年4月に、ロタウイルスワクチン接種を各国のワクチン接種プログラムに含むことがWHOの専門家による顧問団(Strategic Advisory Group of Experts、SAGE)により推奨され、この結果Rotarix™はWHO(世界保健機関)から事前認定(prequalification)を取得しました。これらの決定により、世界の子供たちにロタウイルスワクチン接種への道が開かれていきました。
  • RotarixTMは、2007年に初めて発売されてから1億回分が供給され、これは世界の約5,000万人の子供たちがRotarixTMを接種したことになります。
  • ラテンアメリカおよびメキシコの14カ国におけるロタウイルスワクチン接種の導入はこれまで成功を収めており、この中には、4つのGAVI適格国であるニカラグア、ホンジュラス、ボリビア、ガイアナが含まれています。アフリカでロタウイルスワクチン接種を行っている国は南アフリカのみですが、2011年6月には北スーダンが接種を開始予定です。


1. World Health Organisation. Weekly epidemiological record 2011; 86: 173-176
2. Forster J et al. Hospital-based surveillance to estimate the burden of rotavirus gastroenteritis among European children younger than 5 years of age. Pediatrics 2009; 123: e393-e400
3. Black R et al. Global, regional, and national causes of child mortality in 2008: a systematic analysis. Lancet 2010; 375: 1969-1987
4. GAVI Alliance (2009). Pneumococcal AMC: Frequently asked questions. Accessed 3 June 2011 from: http://www.vaccineamc.org/files/FAQs2009.pdf
5. Parashar U et al. Global illness and deaths caused by rotavirus disease in children. Emerging Infectious Diseases 2003; 9(5): 565-572
6. Safadi M et al. Hospital-based surveillance to evaluate the impact of rotavirus vaccination in Brazil. Poster presentation at ESPID. http://www.kenes.com/espid09/posters/abstract660.htm (accessed 9 May 2011)

 


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