この資料は、英国GSK plcが2025年10月29日に発表したプレスリリースの日本語抄訳であり、報道関係者各位の利便性のために提供するものです。この資料の正式言語は英語であり、その内容およびその解釈については英語が優先されます。詳細はhttps://www.gsk.comをご参照ください。
2025年第3四半期 GSK、第3四半期業績も引き続き好調な業績を達成、2025年のガイダンスを上方修正へ
スペシャリティ医薬品、ワクチン、ジェネラル医薬品が売上高、営業利益、1株あたり利益の成長を牽引
- 2025年第3四半期の総売上高は85億ポンド、AERベースで7%増、CERベースで8%増
- スペシャリティ医薬品の売上高は34億ポンド(16%増)、呼吸器・免疫・炎症が10億ポンド(15%増)、オンコロジーは5億ポンド(39%増)、HIVの売上高は19億ポンド(12%増)
- ワクチンの売上高は27億ポンド(2%増)、シングリックスは8億ポンド(13%増)、髄膜炎ワクチンは5億ポンド(5%増)、アレックスビーは3億ポンド(36%増)
- ジェネラル医薬品の売上高は25億ポンド(4%増)、テリルジーは7億ポンド(25%増)
- 営業利益合計は100%超増、1株当たり利益合計は100%超増、これは訴訟関連費用の減少、条件付対価に係る負債の減少のほか、その他営業利益の増加が寄与した一方で、無形資産の減損により一部相殺されたことを反映
- コア営業利益は11%増、コア1株当たり利益は14%増。これは、スペシャリティ医薬品とワクチンの成長、ロイヤルティ収入の増加、そしてオンコロジーとワクチンの研究開発進展のための戦略的投資の増加を反映
- 営業活動によるキャッシュ・フローは25億ポンド、フリー・キャッシュ・フローは12億ポンド
(財務業績-特に明記しない限り、2025年第3四半期業績の成長率に関するコメントはCERベースであり、その定義は英語版プレスリリース50ページに記載。2025年第3四半期では、年初来の米ドルに対する英ポンド高となった為替の主な影響によりCERと比較しAERにマイナス影響。詳細は11ページを参照。)
| 2025年 第3四半期 |
年累計 | |||||
|---|---|---|---|---|---|---|
| £m | %AER | %CER | £m | %AER | %CER | |
| 売上高 | 8,547 | 7 | 8 | 24,049 | 3 | 6 |
| 総営業利益 | 2,593 | >100 | >100 | 6,832 | >100 | >100 |
| 営業利益率(%) | 30.3% | 28.0ポイント | 28.5ポイント | 28.4% | 14.1ポイント | 14.5ポイント |
| 1株当たり利益合計 | 49.9p | >100 | >100 | 125.1p | >100 | >100 |
| コア営業利益 | 2,985 | 8 | 11 | 8,149 | 6 | 9 |
| コア営業利益率(%) | 34.9% | 0.4ポイント | 0.9ポイント | 33.9% | 0.7ポイント | 1.0ポイント |
| コア1株当たり利益 | 55.0p | 11 | 14 | 146.3p | 7 | 11 |
| 営業活動によるキャッシュ | 2,520 | 1 | 6,254 | 19 | ||
将来の成長につながるパイプラインの進展と投資:
今年は現時点で主要4品目の承認取得
- ブーレンレップ(多発性骨髄腫)、Penmenvy(髄膜炎ワクチン)、ゲポチダシン(単純性尿路感染症治療における新規作用機序を有する抗菌薬)、ヌーカラ(COPD)が米国およびEUで承認を取得
- デペモキマブ(重症喘息、鼻茸を伴う慢性鼻副鼻腔炎)、米国における承認可否が2025年12月に判明する予定
15の主要な新製品および治療法で2025年から2031年にかけて上市、それぞれのピーク時売上高20億ポンド超の可能性が期待される:
- 既に開始または2025年末までに開始予定の主要な臨床試験
- 進展型小細胞肺がん(ES-SCLC)に対するB7-H3標的抗体薬物複合体[ADC] GSK'227
- 代謝機能障害関連脂肪肝炎(MASH)の治療を適応としたefimosfermin
- COPDに対するデペモキマブ
- 消化管間質腫瘍(GIST)の二次治療に対するGSK'981 [IDRx-42]
- 承認申請をサポートする肯定的なデータ
- 複雑性尿路感染症(cUTI)を適応とした新規抗菌薬のtebipenem
- 喘息を適応とした低炭素型のVentolin
ターゲットを絞った事業開発により、呼吸器・免疫・炎症(RI&I)とオンコロジーのパイプラインを強化:
- オリゴヌクレオチド製剤の呼吸器疾患治療薬(候補)を取得する契約をEmpirico社と締結
- 前立腺がんを標的とした開発初期段階のADCのライセンス契約をSyndivia社と締結
株主還元への継続的なコミットメント
- 2025年第3四半期の配当金は16ペンス、2025年通年では64ペンスを予定
- 2024年度に発表された20億ポンドの自社株買いプログラムの一環として、2025年初来で11億ポンドを支出
2025年ガイダンスを上方修正
現時点で以下を想定:
- 2025年売上高6%~7%増(3%~5%の範囲の上限付近から変更)
- コア営業利益9%~11%増(6%~8%の範囲の上限付近から変更))
- コア1株当たり利益10%~12%増(6%~8%の範囲の上限付近から変更)
ガイダンスはすべてCERベース
GSK最高経営責任者のエマ・ウォルムズリーは次のように述べています:
「今四半期も業績が好調であり、GSKの力強い勢いが続いていることから、2025年のガイダンスを上方修正しました。私たちは2026年に向けて、そして長期的な成長見通しの達成に向け良い位置につけているといえます。すべての領域で売上高が増加し、特にスペシャリティ医薬品が好調で、呼吸器・炎症・免疫、オンコロジー、そしてHIVで二桁成長を示しました。また、研究開発も順調に進展しており、ブーレンレップが米国で承認を受けたのを含め今年はこれまで4品目がFDAの承認を取得しました。そして2031年までに上市が期待され、大型化の可能性のある15品目についてパイプラインは前進しており、主要な臨床試験開始やターゲットを絞った事業開発の進展がみられました。
CEOとして私が四半期報告をするのはこれが最後になります。過去9年間にわたりGSKの変革に貢献してくださった皆様全員に感謝を申し上げます。私たちは事業運営のパフォーマンスを大きく向上させ、持続的な株主価値を提供しながら、患者さんへの大きなインパクトを実現する明確な道筋を描いてきました。新CEOのルーク・マイルズにバトンを渡せること、そしてGSKが提供できるものすべてを、彼のような素晴らしい方に残せることを嬉しく思います。彼とGSKの皆さんがさらなる成功を収めることを期待しています」
合計の業績結果は上記要約および英語版プレスリリース8ページに掲載されており、コア業績結果との調整は20、23ページに記載されています。コア業績結果は、IFRSに基づかない指標であり、IFRSに基づき提示されている情報に加えて検討する性質のものであり、それに代わるまたはそれより優れているものではありません。コア業績結果、AER%成長率、CER%成長率、その他のIFRSに基づかない指標の定義は50~51ページに記載されています。GSKは、18ページに記載された理由に基づいて、コア業績結果のみをベースにガイダンスを示しています。将来の業績や配当金の支払に関するすべての見込、ガイダンスや目標は、52~53ページの「Guidance and outlooks, assumptions and cautionary statement」と併せて読む必要があります。略語の定義は56ページに記載されています。
2025年ガイダンス
GSKは2025年通期の業績見通しを固定為替レート(CER)ベースで上方修正しました。
| ガイダンス | 新規の2025年ガイダンス (CERベース) |
以前の2025年ガイダンス (CERベース) |
| 売上高 | 6~7%の増加 | 3~5%の範囲の上限に向けて増加 |
| コア営業利益 | 9~11%の増加 | 6~8%の範囲の上限に向けて増加 |
| コア一株当たり利益 | 10~12%の増加 | 6~8%の範囲の上限に向けて増加 |
このガイダンスは、2025年通期の売上高予想(CERベース)の修正に基づいており、全体的な売上の結果は、米国におけるワクチンの継続的な課題に左右される可能性はありますが、下記に示す範囲全体の中に含まれます。
| 売上高の予想 | 新規の2025年ガイダンス (CERベース) |
以前の2025年ガイダンス (CERベース) |
| スペシャリティ医薬品 | 二桁台中盤の増加 | 二桁台前半の高い範囲での増加 |
| ワクチン | 一桁台前半のマイナス成長からおおむね横ばい | 一桁台前半のマイナス成長からおおむね横ばい |
| ジェネラル医薬品 | おおむね横ばい | おおむね横ばい |
コア営業利益については、CERベースで9~11%成長すると予想しています。GSKは、スペシャリティ医薬品の成長によるプロダクトミックスの改善と継続的な業務効率化により、粗利益率の改善が期待されます。また、リターンを考慮した投資を引き続き行うことで販売費および一般管理費が一桁台前半の増加率を予想しており、営業利益のさらなるレバレッジが得られると予想しています。4月に知的財産権に関する和解に合意し、またキュアバック/ビオンテックを相手取ったmRNAの特許訴訟に関する和解にあたりロイヤルティ収入が得られることもあり、第3四半期にはロイヤルティ収入を8億~8億5,000万ポンドと予想しています。研究開発費は、知的財産権に関する訴訟の和解による収入分をパイプラインに再投資することもあり、投資が加速していることから、売上高を上回って増加すると予想しています。
コア1株当たり利益は、コア営業利益の増加を1%上回り、CERベースで10~12%増加すると予想されます。これには自社株買いによる最大1%の利益見込みと現時点で負債利子がおおむね横ばいであることが反映されますが、一方で約17.5%へと見込まれる税率上昇により相殺されます。非支配株主持分は2024年から変わらないと予測しています。
関税
米国政府は、通商拡大法第232条に基づき医薬品の輸入が国家安全保障に及ぼす影響を明らかにする調査を継続中です。今回の通期ガイダンスには、これまでに制定された関税と、今般提示された欧州向け関税15%によって生じうる影響について考慮されています。GSKは、財務上生じうる関税の影響を緩和する措置により対応できる準備ができています。不透明な外部環境を踏まえ、引き続き動向を注視していきます。
配当ポリシーについて
配当ポリシーおよび予定配当性向に変更はありません。これに基づき、GSKは2025年第3四半期で16ペンスの1株当たり配当を予定しています。GSKの将来の配当ポリシーおよび2025年の予定配当に関するガイダンスは英語版プレスリリース37ページに記載されています。
GSKは、2026年第2四半期末までにかけて実施される20億ポンドの自社株買いプログラムを開始しました。
2021-26年および2031年の見通し
2025年2月、GSKは2031年の見通しの上方修正を発表しました。2024年通年および第4四半期の業績はgsk.comから確認できます。
為替レートについて
2025年9月30日時点の終値の為替レート(1.34ドル/1ポンド、1.14ユーロ/1ポンド、199円/1ポンド)が2025年末まで続くと仮定した場合、GSKの2025年の英ポンドベースの売上成長率への影響は3%減と推定され、為替差損益が2024年と同水準となる場合、GSKの2025年の英ポンドベースのコア営業利益成長への影響は5%減と推定されます。
プレスリリースの原文はhttps://www.gsk.com/media/snycbnpn/q3-2025-results-announcement.pdfをご参照ください。
GSKは、サイエンス、テクノロジー、人財を結集し、力を合わせて病に先手を打つことを存在意義とするグローバルなバイオ医薬品企業です。詳しくはhttps://jp.gsk.comをご参照ください。