GSK、2024年業績発表 2024年業績は好調であり、長期成長見通しをさらに上方修正


この資料は、英国GSK plcが2025年2月5日に発表したプレスリリースの日本語抄訳であり、報道関係者各位の利便性のために提供するものです。この資料の正式言語は英語であり、その内容およびその解釈については英語が優先されます。詳細は https://www.gsk.comをご参照ください。



スペシャリティ医薬品の勢いが加速しワクチンの売上高の減少を補完、売上高とコア一株当たり利益が増加

  • 2024年総売上高は314億ポンドで、AERで3%増、CERで7%増
  • スペシャリティ医薬品の売上高が19%増、HIV関連が13%増、オンコロジー関連が98%増、呼吸器・免疫関連およびその他が13%増
  • ワクチンの売上高は4%減。シングリックスが1%増、アレックスビーは51%減
  • ジェネラル医薬品売上高6%増、テリルジーは27%増
  • ザンタックの訴訟和解金として18億ポンド(23億ドル)の費用が発生したことが主な理由で、営業利益合計は33%減、1株当たり利益合計は40%減
  • コア営業利益は11%増(COVID-19ソリューションを除くとさらに2%増)、コア一株当たり利益は10%増(COVID-19ソリューションを除くとさらに2%増)。これは、スペシャリティ医薬品の業績が好調であり、進展しつつある研究開発ポートフォリオへの戦略的投資が増加していることによる
  • 本年の営業活動によるキャッシュは80億ポンド、フリーキャッシュフローは30億ポンド

(財務業績-特に明記しない限り、2024年業績の成長率に関するコメントはCERベースであり、その定義は英語版プレスリリース50ページに記載)

  2024 Q4 2024
  £m %AER %CER £m %AER %CER
売上高 31,376 3 7 8,117 1 4
COVID-19ソリューションを除く売上高 31,364 4 8 8,106 1 4
総営業利益 4,021 (40) (33) 696 21 54
総営業利益率(%) 12.8% (9.4ポイント) (8.3ポイント) 8.6% 1.5ポイント 3.4ポイント
1株当たり利益合計 63.2p (48) (40) 10.1p 18 60
コア営業利益 9,148 4 11 1,431 (18) (10)
コア営業利益率(%) 29.2% 0.2ポイント 0.9ポイント 17.6% (4.1ポイント) (2.9ポイント)
コア1株当たり利益 159.3p 3 10 23.2p (20) (10)
営業活動によるキャッシュ 7,861 (3)   2,586 (30)  

主な疾患領域のいずれにおいても研究開発がさらに進展し、成長予測が強化:

  • 71品目のスペシャリティ医薬品およびワクチンが現在臨床開発中であり、そのうち19品目が第III相臨床試験または承認申請段階
  • 2024年は、「呼吸器・免疫・炎症」、「オンコロジー」、「HIV」および「感染症」という疾患領域において、13の第III相臨床試験で良好な結果が示されたことによる、パイプラインの大きな進展
  • ターゲットを絞った事業開発の継続によるパイプラインのさらなる強化:IDRx社(消化器がん)の買収提案、Aiolos Bio社(喘息)の買収、Flagship Pioneering社(呼吸器・免疫・炎症)との研究提携契約の新規締結に加え、Elsie Biotechnologies社(オリゴヌクレオチド)の買収を通じたプラットフォームの強化
  • 2025年は主要新製品5品目で承認取得見込み:ベランタマブ マホドチン(多発性骨髄腫)、デペモキマブ(重症喘息、鼻茸を伴う慢性鼻副鼻腔炎)など。第III相臨床試験のデータ公表予定:camlipixant(難治性の慢性咳嗽)、tebipenem(複雑性尿路感染症)。重要なパイプラインの進展見込み:呼吸器(COPDに対するデペモキマブ)、オンコロジー(B7-H3およびB7-H4を標的とする抗体薬物複合体)、HIV(4週間/6週間間隔投与の長時間作用型製剤)

株主への還元が増加

  • 配当は、2024年第4四半期は16ペンス、2024年通年は61ペンス、2025年は64ペンスを予定
  • 今後18カ月間で、20億ポンドの自社株買いを実施予定

2025年のガイダンスおよび長期見通しのさらなる引き上げ

  • 2025年の売上は3~5%増、コア営業利益は6~8%増、コア一株当たり利益は6~8%増(これは自社株買いより得られると予想する利益を含む)を予想。
  • 2031年の売上見通しを、後期段階にあるパイプラインの進展によりこれまでの380億ポンド以上から400億ポンド以上に引き上げ

ガイダンスはすべてCERベース

GSK最高経営責任者のエマ・ウォルムズリーは次のように述べています:
「GSKは、2024年も優れた業績を収め、スペシャリティ医薬品の勢いが加速し、売上およびコア利益が力強い伸びを示しました。また、第III相臨床試験段階にあるパイプラインの進展が目覚ましく、2025年も収益性の高い成長が見込まれるため、長期見通しを上方修正し、現時点で2031年の売上は400億ポンドを超えると予想しています。特に呼吸器・免疫・炎症、オンコロジー、HIV領域で有望な長期作用型の新薬やスペシャリティ医薬品の研究開発に対する投資を増やし、優先順位をつけています。当社の優れた業績および強固な財務基盤は、このような研究開発への投資を支えるものであり、本日発表した積極的な配当と自社株買いプログラムを通じて株主還元を拡大する機会を提供します」

業績結果は上記要約および英語版プレスリリース7ページに掲載されており、コア業績結果との調整は19、20、22、23ページに記載されています。コア業績結果は、IFRSに基づかない指標であり、IFRSに基づき提示されている情報に加えて検討する性質のものであり、それに代わるまたはそれより優れているものではありません。コア業績結果、£%またはAER%成長率、CER%成長率、COVID-19ソリューション、COVID-19ソリューションを除く売上高、その他のIFRSに基づかない指標の定義は50~51ページに記載されています。GSKは、17ページに記載された理由に基づいて、コア業績結果のみをベースにガイダンスを示しています。将来の業績や配当金の支払に関するすべての見込、ガイダンスや目標は、52ページの「Guidance and outlooks, assumptions and cautionary statement」と併せて読む必要があります。

2025年ガイダンス

固定為替レート(CERベース)でのGSKの通年ガイダンスを示します。

売上高は3~5%の増加予想
コア営業利益は6~8%の増加予想
コア一株当たり利益は6~8%の増加予想

本ガイダンスは、CERベースでの以下の2025年通年売上の予想に基づいています。

スペシャリティ医薬品 二桁台前半の成長率増加予想
ワクチン 一桁台前半の成長率低下予想
ジェネラル医薬品 おおむね安定と予想

コア営業利益については、CERベースで6~8%増加と予想しています。GSKは、スペシャリティ医薬品の成長によるプロダクトミックスの改善と継続的な業務効率化により、粗利益率水準でのレバレッジが得られると予想しています。また、販売費および一般管理費へリターンを考慮した投資を引き続き行うことで営業利益のレバレッジがさらに得られると予想しています。研究開発費は、将来に向けて投資するなかでおおむね売上に合わせて増加すると予想しています。
コア一株当たり利益は、コア営業利益の増加に合わせてCERベースで6~8%増加すると予想されます。これには負債利子の増加および約17.5%への税率上昇が反映されていますが、一方で、自社株買いによる最大1%の利益見込みにより相殺されます。非支配株主持分は2024年から変わらないと予測しています。

配当ポリシーについて
配当ポリシーおよび予定配当性向に変更はありません。これに伴い、当期の好調な四半期業績を反映して、GSKは2024年第4四半期で16ペンス、2024年通年で61ペンスの1株当たり配当を予定しています。GSKの将来の配当ポリシーおよび2025年の予定配当に関するガイダンスは英語版プレスリリース36ページに記載されています。GSKは、今後18カ月間にわたり実施される20億ポンドの自社株買いプログラムを開始する予定です。

COVID-19ソリューションについて
2025年を通して、GSKはCOVID-19パンデミック関連の追加の売上または営業利益は想定していません。2024年は2023年と比較し、通年の売上の成長に対し1%ポイント低下、コア営業利益に対し2%ポイント低下という影響がありました。

2021-26年および2031年の見通し
GSKは、2031年までにリスク調整後のCERベースで、年間売上が400億ポンド以上に達すると現時点で予測しています(380億ポンドから上方修正)。こうした更なる引き上げは、売上予測の対象品目にベランタマブ マホドチンを含めたこと、昨年より第III相臨床試験で大きな進展が見られていること、加えて2025~2031年までの期間に複数の新製品上市の機会が見込まれることに基づいています。
これまで同様、早期パイプラインや事業開発からの機会が見込まれることから、さらに上方修正できる可能性があります。
2021-26年の見通しに変更はなくGSKは、年平均成長率(CAGR)が、売上は7%以上、コア営業利益は11%以上になると引き続き予想しています。2026年のコア営業利益率は31%以上と引き続き予想しています。
将来の業績および配当支払いに関するすべての想定、ガイダンス、見通しは、英語版プレスリリースの52ページにある「Guidance and outlooks, assumptions and cautionary statements」と併せて読む必要があることをご理解ください。
上記見通しはCERベースで示しており、COVID-19ソリューション関連の収益による影響を除外しています。

為替レートについて
2025年1月29日時点の終値の為替レート(1.24ドル/1ポンド、1.19ユーロ/1ポンド、193円/1ポンド)が2025年末まで続くと仮定した場合、GSKの2025年の英ポンドベースの売上成長率への影響は1%増と推定され、為替差損益が2024年と同水準となる場合、GSKの2025年の英ポンドベースのコア営業利益成長への影響は2%増と推定されます。


プレスリリースの原文はhttps://www.gsk.com/media/11776/fy-2024-results-announcement.pdfをご参照ください。

GSKは、サイエンス、テクノロジー、人財を結集し、力を合わせて病に先手を打つことを存在意義とするバイオ医薬品のグローバルリーダーです。詳細情報はhttps://jp.gsk.comをご参照ください。