GSK、大腸がんの治験において、MICINの分散型臨床試験(DCT)プラットフォームMiROHAの使用を開始

~患者さんの治験へのアクセス向上を目指して~

グラクソ・スミスクライン株式会社(本社:東京都港区、代表取締役社長:ポール・リレット、以下GSK)、株式会社MICIN(本社:東京都千代田区、代表取締役:原聖吾、以下「MICIN」)は、大腸がんの治験において、患者さんの来院に依存しない分散型臨床試験(Decentralized Clinical Trial:以下DCT)を開始しました。

MICINのDCTプラットフォーム「MiROHA(ミロハ)」を活用することで、治験実施医療機関だけでなく関連病院を繋げることが可能となり、治験実施医療機関の患者さんでなくても治験にアクセスする機会が拡大されます。患者さんは遠隔で説明を受け、eConsent(電子同意)で治験に参加の機会を得ることができます。

近年、日本国内においてドラッグラグおよびドラッグロスは喫緊の課題であり、その解消に向け、業界全体で活発な議論が行われています。治験においては、治験に関する情報格差や、居住地によっては治験参加自体が難しいケースなど、患者さんの治験参加へのアクセスが課題となっています。特にがん領域では、患者数が少ない希少がん等の治験において、患者さんの居住所を問わず治験への参加を可能にするDCTの推進が期待されています。

これまでもGSKは、患者さんの治験アクセス改善のために、看護師が訪問し採血等をすることで、被験者がご自宅や勤務先で治験に参加することを可能にする「ホームナーシング」等に取り組んできました。現在、ワクチンと医薬品の3つの治験がホームナーシングを活用して進行しています。さらにDCTを推進するため、DCTプラットフォーム「MiROHA(ミロハ)」の使用を開始、今後は他の領域にも展開していく予定です。

GSK開発本部長の三好 出は次のように述べています。
「GSKは今後10年間で25億の人々の健康に貢献することを目指しています。世界同時開発・同時申請を実現することにより、より良い医薬品をより早く患者さんにお届けすることができます。治験に参加される患者さんの負担を軽減し、それにより組み入れの促進や試験期間の短縮などが期待できるDCTの推進は重要な取り組みのひとつです。この取り組みが、患者さんを中心とした臨床試験環境の進化の一助となることを願っています」

株式会社MICIN 代表取締役 原 聖吾氏は次のように述べています。
「大腸がんでの本試験の取り組みが、がん患者さんへの治験参加機会提供に寄与することを期待しています。ドラッグロス改善を目的に、日本国内でのDCT導入に積極的に取り組むGSKとともに、DCTのリーディング企業として、患者さん中心の新しい治験を確立できるよう努めて参ります」

 

分散型臨床試験(Decentralized Clinical Trial:DCT)について
DCTとは、オンライン診療や訪問看護、デジタル技術等の活用により、患者さんの医療機関への来院に依存することなく、遠隔で実施される臨床試験のことです。DCTの実現によって、医療機関との物理的な距離などによる来院負担が軽減され、患者さんの臨床試験への参加が容易になることで、患者組み入れの促進や、試験期間の短縮などに寄与することが期待されています。

株式会社MICINについて
MICINは「すべての人が、納得して生きて、最期を迎えられる世界を」をビジョンに掲げ、医療機関や薬局向けにオンライン診療やオンライン服薬指導サービスなどを提供するオンライン医療事業、医薬品の臨床開発向けのデジタルソリューション事業、デジタルセラピューティクス事業、保険事業等を展開しています。
コーポレートサイト:https://micin.jp

DCTプラットフォーム「MiROHA(ミロハ)」について
MICINが提供するDCTプラットフォームである「MiROHA」は、オンライン診療機能、eConsent機能、およびeSource(Electronic Source Data:臨床試験の原資料となり得る電子原データ)機能を搭載したDCTプラットフォームとして、2020年4月より提供を開始しています。現在、既に国内180以上の医療機関で2,000症例を越える患者さんに利用されています。
これまで、多くの製薬企業に採用された実績とノウハウをもとに、DCT領域のリーディングカンパニーとして、DCTソリューションの提供だけでなく、新しくDCTに取り組まれる企業への導入支援やコンサルテーションも積極的に行っています。
MiROHA ホームページ:https://www.miroha.co/

グラクソ・スミスクライン(GSK)について
GSKは、サイエンス、テクノロジー、人財を結集し、力を合わせて病に先手を打つことを存在意義とするバイオ医薬品のグローバルリーダーです。GSKは、免疫学、遺伝学、先端テクノロジーを駆使し、感染症、免疫・呼吸器疾患、オンコロジーをはじめとする疾患領域の研究開発に注力しています。そして、ワクチン、スペシャリティ医薬品、ジェネラル医薬品を通じて、病気の予防と治療に貢献します。詳細情報はhttps://jp.gsk.com/をご参照ください。