GSK、2024年第2四半期業績発表 業績は引き続き好調。2024年ガイダンスを上方修正
この資料は、英国GSK plcが2024年7月31日に発表したプレスリリースの日本語抄訳であり、報道関係者各位の利便性のために提供するものです。この資料の正式言語は英語であり、その内容およびその解釈については英語が優先されます。詳細は https://www.gsk.comをご参照ください。
幅広い領域における良好なパフォーマンスが、売上、コア利益、コア1株当たり利益の伸びを牽引
- 2024年第2四半期の総売上高は79億ポンドで13%増
- ワクチンの売上高は1%増、COVID-19ソリューションを除くと3%増。シングリックスは8億ポンドで4%減
- スペシャリティ医薬品の売上高は22%増、HIV関連は13%増、オンコロジー領域は4億ポンドで倍以上の成長
- ジェネラル医薬品の売上高は12%増。テリルジーは8億ポンドで41%増
- 2024年第2四半期の営業利益は22%減、1株当たり利益は27%減。これは主として、HIV領域の長期見通しや外国為替の動きを受けた条件付対価の再測定による追加支払額の増加が反映された結果
- コア営業利益は18%増(COVID-19ソリューションを除くとさらに3%増)、コア1株当たり利益は13%増(COVID-19ソリューションを除くとさらに4%増)。これは、好調な売上と良好なプロダクトミックスおよびリージョナルミックスによる好影響が引き続きあるものの、研究開発や注力製品への継続的な投資の増加とロイヤリティ収入の減少により一部相殺された結果
- 営業活動によるキャッシュは17億ポンド。フリーキャッシュフローは、3億ポンド
(財務業績-特に明記しない限り、2024年第2四半期業績の成長率に関するコメントはCERベースであり、COVID-19ソリューションを除く。COVID-19ソリューションの定義は英語版プレスリリース60ページに記載)
Q2 2024 | 年累計 | |||||
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£m | %AER | %CER | £m | %AER | %CER | |
売上高 | 7,884 | 10 | 13 | 15,247 | 8 | 12 |
COVID-19ソリューションを除く売上高 | 7,884 | 10 | 13 | 15,246 | 9 | 13 |
営業利益 | 1,646 | (23) | (22) | 3,136 | (26) | (20) |
営業利益率(%) | 20.9% | (8.9ポイント) | (9.1ポイント) | 20.6% | (9.3ポイント) | (8.4ポイント) |
1株当たり利益 | 28.8p | (28) | (27) | 54.5p | (29) | (24) |
コア営業利益 | 2,513 | 16 | 18 | 4,956 | 16 | 22 |
コア営業利益率(%) | 31.9% | 1.6ポイント | 1.3ポイント | 32.5% | 2.3ポイント | 2.9ポイント |
コア1株当たり利益 | 43.4p | 12 | 13 | 86.5p | 14 | 20 |
営業活動によるキャッシュ | 1,650 | 2 | 2,776 | 46 |
主な治療領域のいずれにおいても研究開発が進展し、成長予測が強化される:
- 感染症:アレックスビーについて、RSウイルスによる感染症に罹患するリスクが高いと考えられる50~59歳への接種対象者拡大をFDAが承認。髄膜炎菌(ABCWY)ワクチン申請をFDAが受理
- HIV:CAB-ULA開発におけるレジメン選択および新規第3世代インテグラーゼ阻害剤のデータ発表によるポートフォリオ進展と長期成長見込みの補強
- 呼吸器・免疫:重症喘息を適応とした初の超長時間作用型生物学的製剤となる可能性があるdepemokimabについて、承認申請の裏付けとなる主要試験データ(SWIFT 1および2)を発表
- オンコロジー:Blenrepについて、承認申請(EUでは申請済み、米国では2024年下半期を予定)の裏付けとなる主要試験データ(DREAMM-8)を発表。Jemperliについては、子宮体がんの患者さんを対象とした適応拡大の裏付けとなるデータを発表(2024年下半期に承認可否の当局判断を得る予定)。また、オムジャラが日本で承認を取得
2024年ガイダンスを上方修正:配当は、2024年第2四半期は15ペンス、2024年通年は60ペンスを予想:
- 2024年の売上高は7~9%増(前期のガイダンス5~7%増から修正)、コア営業利益は11~13%増(9~11%増から修正)、コア1株当たり利益は10~12%増(8~10%増から修正)
ガイダンスはすべてCERベース(COVID-19ソリューションを除く)
GSK最高経営責任者のエマ・ウォルムズリーは次のように述べています:
「本年もGSKの勢いは持続しており、第2四半期の業績は好調でした。これは疾患の予防と治療の両方における強力な戦略遂行と、ポートフォリオの拡大を反映しています。第2四半期の売上は全ての領域で伸長し、特にスペシャリティ医薬品においてオンコロジーとHIVの新製品発売が大きく貢献しました。研究開発においては、年初からこれまでに10件の主要な承認申請・承認取得があり、7件の良好な第III相試験結果を発表しました。また、主要なテクノロジープラットフォームの強化に加え、新たなmRNAワクチン、超長時間作用型HIV薬、重症喘息の有望な新薬開発のための投資を完了しました。これら全てがGSKの将来の成長と、患者さんに意義あるイノベーションをお届けする自信を支えています。」
合計の業績結果は上記要約および英語版プレスリリース8ページに掲載されており、コア業績結果との調整は20、23ページに記載されています。コア業績結果は、IFRSに基づかない指標であり、IFRSに基づき提示されている情報に加えて検討する性質のものであり、それに代わるまたはそれより優れているものではありません。コア業績結果、£%、AER%成長率、CER%成長率、COVID-19ソリューション、COVID-19ソリューションを除く売上高、その他のIFRSに基づかない指標の定義は60ページに記載されています。GSKは、18ページに記載された理由に基づいて、コア業績結果のみをベースにガイダンスを示しています。将来の業績や配当金の支払に関するすべての見込、ガイダンスや目標は、62ページの「Guidance and outlooks, assumptions and cautionary statement」と併せて読む必要があります。
2024年ガイダンス
固定為替レート(CERベース)でのGSKの2024年通年ガイダンスを示します。すべてのガイダンス、予想および通年の成長率においてCOVID-19ソリューション関連の収益による影響を除外しています。
GSKの2024年上半期の業績は、ビジネスの勢いがあり好調でした。スペシャリティ医薬品は、特にオンコロジー領域や長時間作用型HIV薬の新製品発売の成功により、売上が大きく増加しました。ジェネラル医薬品の業績も、テリルジーをはじめとして、想定より好調でした。これを受け、売上(CERベース)の増加予想は7~9%(7%に近い5~7%から修正)としています。今年6月に米国の予防接種諮問委員会(ACIP)によりRSウイルスワクチンの推奨事項が更新されたことを受け、ワクチンの成長の低下が見込まれますが、スペシャリティ医薬品やジェネラル医薬品の売上増加分はその影響を上回ると予想しています。
ガイダンスはいずれもCOVID-19ソリューション分を除く | 更新後の2024年ガイダンス(CERベース) | 更新前の2024年ガイダンス(CERベース) |
売上高 | 7~9%の増加予想 | 5~7%の増加予想(ただし7%に近い) |
コア営業利益 | 11~13%の増加予想 | 9~11%の増加予想 |
コア1株当たり利益 | 10~12%の増加予想 | 8~10%の増加予想 |
2024年下半期の成長は、前年の同時期と比較して、特にワクチンとオンコロジーにおいて、新製品の売上が年間通じて計上されることおよび製品発売時の在庫増加の影響を受けると予想されます。
本ガイダンスは、引き続きCERベースでの以下の2024年通年売上の予想に基づいています。
いずれの売上分もCOVID-19ソリューション分を除く | 更新後の2024年ガイダンス(CERベース) | 更新前の2024年ガイダンス(CERベース) |
ワクチン | 一桁台前半から半ばの成長率(%)予想 | 一桁台後半から二桁台前半の成長率(%)予想 |
スペシャリティ医薬品 | 10%台半ばから後半の成長率(%)予想 | 10%台前半の成長率(%)予想 |
ジェネラル医薬品 | 一桁台前半から半ばの成長率(%)予想 | 一桁台半ばの成長率低下(%)予想 |
コア営業利益については、2024年初頭よりガーダシルのロイヤリティの大部分がなくなることにより営業利益成長に6%ポイントの影響が見込まれますが、CERベースで11~13%増加(9~11%から修正)と予想しています。また、効率的コスト管理による営業レバレッジとさらなる利益率改善により、販売および一般管理費は一桁台前半の増加になると予想されます。研究開発費の伸びは、売上の増加を若干下回る程度と予想しています。また、ロイヤリティ収入は通年で6億ポンドと予想しています。
コア1株当たり利益は、営業利益が引き続き増加することと純金融費用が低くなることを反映してCERベースで10~12%増加(8~10%増加から修正)すると予想されます。非支配株主持分は2023年から変わらないと予測しており、経済協力開発機構(OECD)の「第2の柱」のモデルの枠組みに沿った国際的な最低法人税率の新ルール(2024年1月1日より発効)の実施に伴い、コア実効税率が通年で約17%に上昇すると引き続き予想しています。
追加コメント
配当ポリシーについて
配当ポリシーおよび予定配当性向に変更はありません。これに伴い、当期の好調な業績を反映して、GSKは2024年第2四半期で15ペンス、2024年通年で60ペンスの1株当たり配当を予定しています。
COVID-19ソリューションについて
2024年を通して、GSKはCOVID-19パンデミック関連の追加の売上または営業利益は想定していません。このため、2023年と比較したときの通年の売上の成長に対し1%ポイント低下、コア営業利益に対し2%ポイント低下という影響があるものと予想しています。
為替レートについて
2024年6月30日時点の終値の為替レート(1.27ドル/1ポンド、1.18ユーロ/1ポンド、203円/1ポンド)が2024年末まで続くと仮定した場合、GSKの2024年の英ポンドベースの売上成長率への影響は-4%と推定され、為替差損益が2023年と同水準となる場合、GSKの2024年の英ポンドベースのコア営業利益成長への影響は-6%と推定されます。
プレスリリースの原文はhttps://www.gsk.com/media/11412/q2-2024-results-announcement.pdfをご参照ください。
GSKは、サイエンス、テクノロジー、人財を結集し、力を合わせて病に先手を打つことを存在意義とするバイオ医薬品のグローバルリーダーです。詳細情報はhttps://jp.gsk.comをご参照ください。