GSK、2024年第1四半期業績発表
この資料は、英国GSK plcが2024年5月1日に発表したプレスリリースの日本語抄訳であり、報道関係者各位の利便性のために提供するものです。この資料の正式言語は英語であり、その内容およびその解釈については英語が優先されます。詳細はhttps://www.gsk.comをご参照ください。
<2024年5月1日 英国ロンドン発>
GSK、2024年第1四半期業績発表
2024年は好調なスタート。年間の成長見通しを上方修正
広範なパフォーマンスが、売上、営業利益、1株当たり利益の伸びを牽引
- 2024年第1四半期の総売上高は74億ポンドで10%増、COVID-19ソリューションを除くと13%増
- ワクチンの売上高は16%増、COVID-19ソリューションを除くと22%増。シングリックスは9億ポンドで18%増、アレックスビーは2億ポンド
- スペシャリティ医薬品の売上高は17%増、COVID-19ソリューションを除くと19%増。HIV関連は14%増
- ジェネラル医薬品の売上高は1%増。テリルジーは6億ポンドで33%増
- 2024年第1四半期の営業利益および1株当たり利益は、条件付対価の再測定による追加支払額の増加の影響を受けたが、コア(1)ベースでの力強い成長により一部相殺された
- コア営業利益は27%増(COVID-19ソリューションを除くとさらに8%増)、コア1株当たり利益は28%増(COVID-19ソリューションを除くとさらに9%増)。これは、好調な売上と売上高販管費率が、研究開発への投資の増加とロイヤリティ収入の減少により一部相殺されたことによる
- 営業活動によるキャッシュは10億ポンドであり、フリーキャッシュフローは、3億ポンド
(財務業績-特に明記しない限り、2024年第1四半期業績の成長率に関するコメントはCERベースであり、COVID-19ソリューションを除く。COVID-19ソリューションの定義は英語版プレスリリース47ページに記載)
Q1 2024 | |||
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£m | %AER | %CER | |
売上高 | 7,363 | 6 | 10 |
COVID-19ソリューションを除く売上高 | 7,362 | 8 | 13 |
営業利益 | 1,490 | (28) | (18) |
営業利益率(%) | 20.2% | (9.7ポイント) | (7.8ポイント) |
1株当たり利益合計 | 25.7p | (30) | (19) |
コア営業利益 | 2,443 | 17 | 27 |
コア営業利益率(%) | 33.2% | 3.1ポイント | 4.6ポイント |
コア1株当たり利益 | 43.1p | 16 | 28 |
営業活動によるキャッシュ | 1,126 | 100超 |
研究開発の進展と的を絞った事業開発が、将来の成長を支える:
- 複数の薬剤における肯定的第III相試験結果など、強力にパイプラインが進展:単純性淋菌感染症に対するゲポチダシン、HIV治療におけるCabenuva(カボテグラビル+リルピビリン)、子宮体がんに対するJemperli、多発性骨髄腫に対するBlenrep
- 承認申請の受理による先進的ワクチンポートフォリオの更なる強化:RSウイルス感染症予防ワクチン アレックスビーの50~59歳への接種対象者拡大(米国)、新規髄膜炎球菌ABCWYワクチン候補(米国)、シングリックスの18歳以上の帯状疱疹発症リスクを有する成人への接種対象者拡大(中国)
- 慢性B型肝炎に対するbepirovirsenの米国FDAによるファストトラック指定
- 長期的な成長に向けたHIVポートフォリオの進化と変革を可能にしうる超長時間作用型のHIV治療薬CAB-ULAの肯定的新規データの取得
- より広範な患者さんにおける子宮体がん治療を適応としたJemperliの申請を米国FDAが優先審査対象として受理
- Aiolos Bio社の買収を完了し、喘息治療薬のベストインクラスとなりうる長時間作用型TSLPモノクローナル抗体AIO-001を得たことによる、呼吸器領域生物学的製剤パイプラインの拡張
2024年ガイダンスの更新および配当:
- 2024年の売上高は5~7%増(7%に近い)、コア営業利益は9~11%増(7~10%増より修正)、コア1株当たり利益は8~10%増(6~9%増より修正)と予想
- 配当は、2024年第1四半期は15ペンス。2024年通年は60ペンスを予想
ガイダンスはすべてCERベース(COVID-19ソリューションを除く)
GSK最高経営責任者のエマ・ウォルムズリーは次のように述べています:
「2024年は好調なスタートを切り、第1四半期も引き続き素晴らしい業績を収め、4剤において肯定的な第III相試験結果が得られるなどパイプラインも継続的に進展しています。研究開発におけるその他の成果と合わせると、この四半期に、感染症、HIV、呼吸器・免疫疾患、オンコロジーというGSKの4つの主要な治療領域全てにおいて、成長展望が強化されました。この勢いが続き、通年においても売上および利益の意味深い成長を達成できるものと期待しています。」
合計の業績結果は上記および英語版プレスリリース8ページ目に要約が掲載されており、コア業績結果との調整は20、21ページ目に記載されています。(1)GSKは2024年第1四半期より、業績報告のフレームワークを他の欧州製薬企業と同様になるよう更新し、調整後業績結果をコア業績結果と改めましたが、根拠と数字に変更はありません。コア業績結果は、IFRSに基づかない指標であり、IFRSに基づき提示されている情報に加えて検討する性質のものであり、それに代わるまたはそれより優れているものではありません。コア業績結果、£%、AER%成長率、CER%成長率、COVID-19ソリューション、COVID-19ソリューションを除く売上高、その他のIFRSに基づかない指標の定義は47ページに記載されています。GSKは、18ページに記載された理由に基づいて、コア業績結果のみをベースにガイダンスを示しています。将来の業績や配当金の支払に関するすべての見込、ガイダンスや目標は、49ページの「Guidance and outlooks, assumptions and cautionary statement」と併せて読む必要があります。
2024年ガイダンス
固定為替レート(CERベース)でのGSKの2024年通年ガイダンスを示します。すべての予想および通年の成長率においてCOVID-19ソリューション関連の収益による影響を除外しています。
GSKは好調な2024年のスタートを切りました。全ての製品領域において勢いがあり、特にワクチンとスペシャリティ医薬品において、新たに上市したアレックスビーとOjjaaraの売上の貢献もあり、顕著でした。ジェネラル医薬品の業績も、テリルジーをはじめとして、想定より好調でした。良好なプロダクトミックスに加え、当期は、Zejulaのロイヤリティに関する異議申し立ての結果が上首尾であったことの恩恵を受けました。また通年でもロイヤルティ収入が若干高くなると予想しています。これらを受け、GSKは通年の2024年ガイダンスを以下のように更新しました。
ガイダンスはいずれもCOVID-19ソリューション分を除く | 更新後の2024年ガイダンス(CERベース) | 更新前の2024年ガイダンス(CERベース) |
売上高 | 5~7%の増加予想(ただし7%に近い) | 5~7%の増加予想 |
コア営業利益 | 9~11%の増加予想 | 7~10%の増加予想 |
コア一株当たり利益 | 8~10%の増加予想 | 6~9%の増加予想 |
GSKは、2024年上半期の売上成長率の方が、下半期よりも高くなると予想しています。これは、新たに上市したワクチンや治療薬の恩恵があった2023年下半期との比較によるものです。特に2024年下半期は、前年同時期と比較して、2023年の上市からの動きやアレックスビーの初期の流通在庫分の影響を受けると予想しています。また、中国におけるシングリックスの売上の大部分は2024年の上半期に発生するものと予想しています。
本ガイダンスは、引き続きCERベースでの以下の2024年通年売上の予想に基づいています。
いずれの売上分もCOVID-19ソリューション分を除く | 2024年ガイダンス(CERベース)に変更なし |
ワクチン | 一桁台後半から二桁台前半の成長率予想 |
スペシャリティ医薬品 | 二桁台前半の成長率予想 |
ジェネラル医薬品 | 一桁台半ばの成長率低下予想 |
コア営業利益については、2024年よりガーダシルのロイヤリティの大部分がなくなることにより営業利益成長に6%ポイントの影響が見込まれますが、CERベースで9~11%増加(7~10%より修正)と予想しています。GSKは、ワクチンとスペシャリティ医薬品の成長によるプロダクトミックスの改善と継続的な業務効率化により、粗利益率水準でのレバレッジが得られると引き続き予想しています。また、販売および一般管理費を一桁台前半の増加に抑えることにより、営業利益のレバレッジがさらに得られると引き続き予想しています。研究開発費は、パイプラインの進展をサポートするため、売上に合わせて引き続き増加すると予想しています。
コア一株当たり利益は、営業利益の増加と有利な純金融費用の影響を反映してCERベースで8~10%増加すると予想されます。非支配株主持分は2023年から変わらないと予測しており、経済協力開発機構(OECD)の「第2の柱」に沿った国際的な最低法人税率の実施に伴い、コア実効税率が約17%に上昇すると引き続き予想しています。
2021-26年および2031年の見通し
2024年1月にGSKは、2021-2026年および2031年の見通しの上方修正を発表しました。2023年の通年および第4四半期の業績発表についてはgsk.comをご参照ください。
追加コメント
配当ポリシーについて
配当ポリシーおよび予定配当性向に変更はありません。これに伴い、当期の好調な業績を反映して、GSKは2024年第1四半期で15ペンス、2024年通年で60ペンスの1株当たり配当を予定しています。
COVID-19ソリューションについて
2024年を通して、GSKはCOVID-19パンデミック関連の追加の売上または営業利益は想定していません。このため、2023年と比較したときの通年の売上の成長に対し1%ポイント低下、コア営業利益に対し2%ポイント低下という影響がでるものと予想しています。
為替レートについて
2024年3月31日時点の終値の為替レート(1.26ドル/1ポンド、1.17ユーロ/1ポンド、191円/1ポンド)が2024年末まで続くと仮定した場合、GSKの2024年の英ポンドベースの売上成長率への影響は-3%と推定され、為替差損益が2023年と同水準となる場合、GSKの2024年の英ポンドベースのコア営業利益成長への影響は-5%と推定されます。
プレスリリースの原文はhttps://www.gsk.com/media/11099/q1-2024-results-announcement.pdfをご参照ください。
GSKは、サイエンス、テクノロジー、人財を結集し、力を合わせて病に先手を打つことを存在意義とするバイオ医薬品のグローバルリーダーです。詳細情報はhttps://jp.gsk.comをご参照ください。