GSK、2023年業績発表
この資料は、英国GSK plcが2024年1月31日に発表したプレスリリースの日本語抄訳であり、報道関係者各位の利便性のために提供するものです。この資料の正式言語は英語であり、その内容およびその解釈については英語が優先されます。詳細はhttps://www.gsk.comをご参照ください。
<2024年1月31日 英国ロンドン発>
GSK、2023年業績発表
2023年業績は好調であり、成長見通しを上方修正
広範なパフォーマンスにより、売上、利益、収益の増加を牽引
- 2023年の総売上高は303億ポンドで5%増、COVID-19ソリューションを除くと14%増
- ワクチンの売上高は25%増、COVID-19ソリューションを除くと24%増。シングリックスは34億ポンドで17%増、アレックスビーは12億ポンド
- スペシャリティ医薬品の売上高は8%減、COVID-19ソリューションを除くと15%増、およびHIV関連は13%増。ジェネラル医薬品の売上高は5%増
- 2023年の営業利益合計および継続事業の一株当たり利益合計は、力強い成長と、条件付対価の再測定による追加支払額の減少を反映
- 調整後営業利益は12%増(COVID-19ソリューションを除くとさらに4%増)、調整後一株当たり利益は16%増(COVID-19ソリューションを除くとさらに6%増)。これは、COVID-19ソリューションを除く好調な売上とロイヤリティ収入の増加が、研究開発と新製品発売への投資の増加により一部相殺されたことによる
(財務業績-特に明記しない限り、2023年業績の成長率に関するコメントはCOVID-19ソリューションを除く。COVID-19ソリューションの定義は英語版プレスリリース53ページに記載)
2023年業績結果 |
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2023 | Q4 2023 | |||||
£m | %AER | %CER | £m | %AER | %CER | |
売上高 | 30,328 | 3 | 5 | 8,052 | 9 | 15 |
COVID-19ソリューションを除く売上高 | 30,134 | 12 | 14 | 8,032 | 12 | 17 |
営業利益合計 | 6,745 | 5 | 10 | 573 | (69) | (60) |
継続事業からの一株当たり利益合計 | 121.6p | 10 | 16 | 8.6p | (77) | (68) |
調整後営業利益 | 8,786 | 8 | 12 | 1,752 | 10 | 21 |
調整後営業利益率(%) | 29.0% | 1.2ポイント | 1.8ポイント | 21.8% | 0.1ポイント | 1.2ポイント |
調整後一株当たり利益 | 155.1p | 11 | 16 | 28.9p | 12 | 25 |
営業活動によるキャッシュ | 8,096 | 2 | 3,681 | 75 |
独自の研究開発と的を絞った事業開発が、将来の成長を支える:
- 71品目のワクチンおよびスペシャリティ医薬品が現在臨床開発中であり、その内、18品目が第III相試験または承認申請段階
- 強力なパイプラインが進展しており、4つの主要な製品で承認取得済:RSウイルスワクチンのアレックスビー、HIV曝露前投与薬のApretude、骨髄線維症治療薬のOjjaara、子宮内膜がんファーストライン治療薬のJemperli
- 的を絞った事業開発により、パイプラインをさらに強化:Bellus Health社およびAiolos Bio社(呼吸器領域)の買収、ならびにJanssen社(感染症領域)およびHansoh Pharma社(オンコロジー領域)とのライセンス契約を含む
- 2024年に達成が期待される重要な研究開発後期のマイルストーン:50~59歳を対象としたアレックスビーの承認取得、髄膜炎(ABCWY)ワクチンの承認申請、デペモキマブ(重症喘息)、ヌーカラ(COPD)、ゲポチダシン(尿路感染症/淋菌感染症)、Jemperli(子宮内膜がん)における第III相試験結果入手
2024年のガイダンスおよび2023/2024年の配当:
- 2024年の売上高は5~7%増、調整後営業利益は7~10%増、調整後一株当たり利益は6~9%増と予想
- 配当は、2023年第4四半期は16ペンスに増配、通年で58ペンスに増配。2024年は60ペンスを予想
中長期見通しの引き上げ:
- 2021~2026年の見通しでは、年平均成長率(CAGR)で売上高は7%以上増および調整後営業利益は11%以上増
- 2031年売上高の見通しは380億ポンド超に引き上げ、調整後営業利益率は、ドルテグラビルの特許満了があるものの、おおむね安定
ガイダンスはすべてCERベース(COVID-19ソリューションを除く)
GSK最高経営責任者のエマ・ウォルムズリーは次のように述べています:
「GSKは2023年に優れたパフォーマンスを発揮しました。ハイライトとして、アレックスビーの発売の成功やパイプラインの継続的な進展が挙げられます。2025年以降、GSKは少なくとも12品目の新たなワクチンやスペシャリティ医薬品の発売を、感染症、HIV、呼吸器疾患、オンコロジーの領域で予定しています。このような進展と勢いにより、GSKは2024年も売上と利益の成長を見込んでいます。そして2026年までの期間と2031年における成長見通しを引き上げました。私たちはこの成長見通しの達成と、さらなる成長のために注力し、多くの人々の疾患の予防と治療に貢献していきます。」
業績結果は上記および英語版プレスリリース8ページ目に要約が掲載されており、調整後業績結果の修正は20、21、23、24ページに記載されています。調整後の業績結果は、非継続事業を除く業績についてのIFRSに基づかない指標であり、IFRSに基づき提示されている情報に加えて検討する性質のものであり、それに代わるまたはそれより優れているものではありません。調整後業績結果は18ページに記載されており、£%、AER%成長率、CER%成長率、COVID-19ソリューションを除く売上高およびその他のIFRSに基づかない指標の定義は53ページに記載されています。また、COVID-19ソリューションの定義も53ページに記載されています。GSKは、18ページに記載された理由に基づいて、調整後結果のみをベースにガイダンスを提供しています。将来の業績や配当金の支払に関するすべての見込、ガイダンスや目標は、54、55ページの「Guidance and outlooks, assumptions and cautionary statement」と併せて読む必要があります。2021~2026年のCAGRは、2021年を基準年とした場合、2026年までの5年間となります。
2024年ガイダンス
固定為替レート(CERベース)でのGSKの2024年通年ガイダンスを示します。すべての予想および通年の成長率においてCOVID-19ソリューション関連の収益による影響を除外しています。
売上高は5~7%の増加予想 |
本ガイダンスは、CERベースでの以下の2024年通年売上の予想に基づいています。
ワクチン 一桁台後半から二桁台前半の成長率予想 |
調整後営業利益は、2024年よりガーダシルのロイヤリティがなくなることにより営業利益成長に6%ポイントの影響が見込まれますが、CERベースで7~10%増加すると予想しています。GSKは、ワクチンとスペシャリティ医薬品の成長によるプロダクトミックスの改善と継続的な業務効率化により、粗利益率水準でのレバレッジが得られると予想しています。また、販売費及び一般管理費を一桁台前半の増加に抑えることにより、営業利益のレバレッジがさらに得られると予想しています。研究開発費は、パイプラインの進展をサポートするため、売上に合わせて増加すると予想しています。
調整後一株当たり利益は、営業利益の増加と有利な純金融費用の影響を反映してCERベースで6~9%増加すると予想されます。非支配株主持分は2023年から変わらないと予測しており、GSKは以前にお知らせしたとおり、経済協力開発機構(OECD)の「第2の柱」に沿った国際的な最低法人税率の実施に伴い、調整後実効税率が約17%に上昇すると予想しています。
追加コメント
配当ポリシーおよび予定配当性向に変更はありません。これに伴い、当期の好調な業績を反映して、GSKは現在、2023年第4四半期で16ペンスおよび2023年通年で1株当たり58ペンスに増配を予定しています。GSKの将来の配当ポリシーおよび2024年の予定配当に関するガイダンスは英語版プレスリリース39ページに記載されています。
COVID-19ソリューションについて
2024年を通して、GSKはCOVID-19パンデミック関連の追加の売上または営業利益は想定していません。2024年のCOVID-19ソリューション関連の売上減少による影響は、売上の成長に1%ポイント、調整後営業利益に2%ポイントと予想されます。
2021-26年および2031年の見通し
2021年、GSKは株主に対し、業績の「飛躍的な変化」を含めた見通しと目標を示しました。そして組織、戦略、資本配分およびカルチャーにおいて変革を行いました。それ以降、コンシューマー・ヘルスケア事業の分離後に大きな進展を遂げ、売上と利益の成長を四半期毎に実現し、新たなワクチンとスペシャリティ医薬品への投資を行い、研究開発ポートフォリオを再構築、強化、前進させました。この進展を受けてGSKは、2021年から2026年の期間および2031年の見通しを、以前発表したものから上方修正したことをお知らせします。GSKは現在、2021年から2026年の期間に年平均成長率(CAGR)が、売上は7%以上、調整後営業利益は11%以上になると予想しています。これらの数字は以前発表した見通しでは、それぞれ5%以上および10%以上でした。2026年の調整後営業利益率は31%以上と予想しています。
2031年までには、GSKはリスク調整後のCERベースで、380億ポンド以上の年間売上を達成すると予想しています。これは、2021年に発表した見通しと比較して50億ポンドの増加であり、早期開発段階にあるパイプライン、新たな事業開発およびBlenrepからの貢献は引き続き除外しています。GSKは将来の成長に向けた投資の柔軟性を維持しつつ、利益率の改善に引き続き重点を置きます。2028年から2030年にかけて米国とEUでドルテグラビルの特許満了に直面する可能性が高く、その影響の大部分は2029年から2030年にあるものと認識しており、この期間の営業利益率は概ね変動がないと見込んでいます。GSKは、HIV領域ポートフォリオにおける新たな長時間作用型治療および予防療法への効果的な移行、より利益率の高いワクチンおよびスペシャリティ医薬品の成長による利益幅の改善、サプライチェーンや販売費及び一般管理費における生産性向上に引き続き注力します。
将来の業績および配当支払いに関するすべての想定、ガイダンス、見通しは、英語版プレスリリースの54ページにある「Guidance and outlooks, assumptions and cautionary statements」と併せて読む必要があります。
2024年1月24日時点の終値の為替レート(1.27ドル/1ポンド、1.17ユーロ/1ポンド、188円/1ポンド)が2024年末まで続くと仮定した場合、GSKの2024年の英ポンドベースの売上成長率への影響は-3%と推定され、為替差損益が2023年と同水準となる場合、GSKの2024年の英ポンドベースの調整後営業利益成長への影響は-5%と推定されます。
プレスリリースの原文はhttps://www.gsk.com/media/10928/fy-2023-results-announcement.pdfをご参照ください。
GSKは、サイエンス、テクノロジー、人財を結集し、力を合わせて病に先手を打つことを存在意義とするバイオ医薬品のグローバルリーダーです。詳細情報はhttps://jp.gsk.comをご参照ください。