GSK、鼻茸を伴う慢性副鼻腔炎の成人を対象としたヌーカラ(メポリズマブ)の適応追加を日本で承認申請
この資料は、英国GSK plcが2023年9月1日に発表したプレスリリースの日本語抄訳であり、報道関係者各位の利便性のために提供するものです。この資料の正式言語は英語であり、その内容およびその解釈については英語が優先されます。詳細はhttps://www.gsk.comをご参照ください。
<2023年9月1日 英国ロンドン発>
GSK、鼻茸を伴う慢性副鼻腔炎の成人を対象としたヌーカラ(メポリズマブ)の適応追加を日本で承認申請
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成人を対象とした既存治療で効果不十分な鼻茸を伴う慢性副鼻腔炎の治療薬として、ヌーカラが日本で最初の抗インターロイキン-5(IL-5)生物学的製剤となる可能性
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IL-5が病態に関与する疾患において、メポリズマブとして日本で3つ目の適応追加を目指す
GSK(本社:英国)は、インターロイキン-5(IL-5)を標的とするモノクローナル抗体であるヌーカラ(一般名:メポリズマブ(遺伝子組換え)、以下メポリズマブ)について、成人における鼻茸を伴う慢性副鼻腔炎(Chronic Rhinosinusitis with Nasal Polyp、以下CRSwNP)に対する適応追加のための製造販売承認事項一部変更承認申請 を行ったことをお知らせします。
本申請は、日本人、中国人およびロシア人の既存治療で効果不十分なCRSwNP/好酸球性副鼻腔炎(Eosinophilic Chronic Rhinosinusitis、以下ECRS)患者さんを対象として、52週にわたりメポリズマブの有効性と安全性を検討した主要な第III相MERIT試験の結果と、400人以上のCRSwNP患者さんを対象にメポリズマブとプラセボの効果を比較検討した国際共同第III相SYNAPSE試験のデータに基づいています1,2。
CRSwNP/ECRSは世界の人口の2~4%が罹患しており2、日本では、慢性副鼻腔炎患者さんは約200万人いるといわれています。そのうち鼻茸などを有することによる手術対象例が約20万人であると推定されます3。CRSwNPは鼻粘膜の慢性炎症により引き起こされます。Type 2炎症の結果、IL-5のレベルが上昇し、鼻茸として知られる副鼻腔や鼻腔に発生する軟部組織の増殖を引き起こすことがあります2。CRSwNP患者さんには、鼻閉塞、嗅覚の消失、顔面痛、睡眠障害、鼻汁などの症状が現れます2。また、重症の場合には手術が適応となる場合がありますが、鼻茸は再発する傾向が強く、手術を繰り返すことが多くあります2。
承認された場合、メポリズマブは既存治療で効果不十分なCRSwNP成人患者さんを対象とした日本で初めての抗IL-5生物学的製剤となります。日本においてメポリズマブは、6歳以上の小児および成人の気管支喘息(既存治療によっても喘息症状をコントロールできない難治の患者に限る)の治療薬として、また、既存治療で効果不十分な好酸球性多発血管炎性肉芽腫症(EGPA)の成人患者さんの治療薬として承認されています。
MERIT試験について
本試験の主要評価項目は、52週時の内視鏡検査における鼻茸スコアの合計のベースラインからの変化量、および52週時の直前4週間における鼻閉の視覚アナログ尺度(VAS)症状スコアの平均値のベースラインからの変化量としました1。本試験とSYNAPSE試験における主要評価項目は達成され、本試験の日本人集団におけるメポリズマブの有効性と安全性は、本試験の全体集団の結果と概ね同様でした1,2。
ヌーカラ(メポリズマブ)について
米国で2015年に初めて重症好酸球性喘息(Severe eosinophilic asthma: SEA)に対して承認されたメポリズマブは、好酸球の成熟と活性化に関与する主要なサイトカインであるIL-5を標的として結合する独自のモノクローナル抗体です。メポリズマブの投与により、血中好酸球数が減少し、正常値内(血中好酸球数の正常値は500/μL未満)に維持されることが示されています。メポリズマブは、血中好酸球数の増加によって同定されるさまざまなIL-5が病態に関与する疾患の治療薬として開発されました4。メポリズマブは、4,000人以上の患者さんを対象に複数の適応症にわたる41の臨床試験を実施しています。
GSKは、サイエンス、テクノロジー、人財を結集し、力を合わせて病に先手を打つことを存在意義とするバイオ医薬品のグローバルリーダーです。詳細情報はhttps://jp.gsk.comをご参照ください。
1. National Library of Medicines (U.S.) (2021, February – 2023, April) Efficacy and Safety of Mepolizumab in Adults With Chronic Rhinosinusitis With Nasal Polyps (CRSwNP)/ Eosinophilic Chronic Rhinosinusitis (ECRS) (MERIT) NCT04607005 https://classic.clinicaltrials.gov/ct2/show/NCT04607005
2. Han JK, et al. Mepolizumab for chronic rhinosinusitis with nasal polyps (SYNAPSE): a randomised, double-blind, placebo-controlled, phase 3 trial. The Lancet Respiratory Medicine 2021 9 (10), 1141-1153
3. JESREC Study 「難治性好酸球性副鼻腔炎について」 (2023年8月31日アクセス)
4. Nucala (mepolizumab) SmPC available at Summary of Product Characteristics (SmPC) - (emc) (medicines.org.uk) last accessed August 2023.