GSK、2023年第2四半期業績発表
この資料は、英国GSK plcが2023年7月26日に発表したプレスリリースの日本語抄訳であり、報道関係者各位の利便性のために提供するものです。この資料の正式言語は英語であり、その内容およびその解釈については英語が優先されます。詳細はhttps://www.gsk.comをご参照ください。
<2023年7月26日 英国ロンドン発>
GSK、2023年第2四半期業績発表
好調な業績と勢いによりガイダンスを上方修正
主な成長要因による売上と利益の増加
- 2023年第2四半期の売上高は4%増、COVID-19ソリューションを除くと11%増
- ワクチンの売上高は18%増、COVID-19ソリューションを除くと15%増。シングリックスは20%増
- スペシャリティ医薬品の売上高は7%減、COVID-19ソリューションを除くと12%増。HIV治療薬は12%増
- ジェネラル医薬品の売上高は8%増。テリルジーは30%増
- ワクチンおよびHIV治療薬を含む2017年以降に発売された製品の売上が大幅に伸び、業績の飛躍的成長に貢献
- 好調な営業成績および偶発的債務の良好な変動に牽引され、営業利益合計および継続事業からの一株当たり利益合計が100%超
- 調整後営業利益は11%増および調整後一株当たり利益は16%増。これは好調な売上(COVID-19ソリューションを除く)とロイヤリティ関連収入の増加が、研究開発への投資増加および新製品発売への投資により相殺されたことによる
(財務業績:特に明記しない限り2023年第2四半期業績の、成長率に関するコメントはCOVID-19ソリューションを除く。COVID-19ソリューションの定義は英語版プレスリリース54ページに記載)
2023年第2四半期業績結果 |
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Q2 2023 | 成長率 | 年累計 | ||||
£m | %AER | %CER | £m | %AER | %CER | |
売上 | 7,178 | 4 | 4 | 14,129 | - | (2) |
COVID-19ソリューションを除く売上 | 7,137 | 10 | 11 | 13,956 | 13 | 11 |
営業利益合計 | 2,141 | 98 | >100 | 4,223 | 25 | 23 |
継続事業からの一株当たり利益合計 | 40.1p | >100 | >100 | 76.9p | 40 | 39 |
調整後営業利益 | 2,170 | 8 | 11 | 4,262 | 8 | 6 |
調整後営業利益率(%) | 30.2% | 1.3ポイント | 2.0ポイント | 30.2% | 2.2ポイント | 2.3ポイント |
調整後一株当たり利益 | 38.8p | 12 | 16 | 75.8p | 13 | 12 |
営業活動によるキャッシュ | 1,620 | 3 | 1,907 | (52) |
R&Dイノベーション:独自開発ポートフォリオと的を絞った事業開発からの継続的進展
- 高年齢成人を対象とした世界初のRSVワクチンであるArexvyの米国とEUでの承認取得
- 発症リスクのある18歳以上の成人の帯状疱疹を対象としたシングリックスの日本での承認取得
- 5価髄膜炎菌(MenABCWY)ワクチン候補の第III相試験の肯定的なデータが欧州小児感染症学会(ESPID)で発表され、2024年中の申請を支持
- 淋病ワクチン候補の米国FDAによるファストトラック指定
- HIV予防における長時間作用型治療薬カボテグラビルに対する欧州医薬品庁の医薬品委員会(CHMP)の肯定的意見
- ドルテグラビルのPediatric Exclusitvity適用による、米国での独占販売期間満了の2028年4月までの延長
- Bellus Healthの買収完了による、第III相臨床試験中の難治性慢性咳嗽治療薬camlipixantのパイプラインへの追加
- 今後、米国FDAの承認が期待される薬剤には、momelotinib(骨髄線維症)とJemperli(1L子宮内膜がん)が含まれる
- 第I/II相開発段階にあり、次相への移行を年内に決定予定の主要な薬剤には、bepirovirsen(B型肝炎)、mRNAインフルエンザ、CCL17(疼痛)、IL18(アトピー性皮膚炎)およびHSV治療薬が含まれる
2023年のガイダンスを上方修正、2023年第2四半期の配当は14ペンスと公表され、通年で56.5ペンスの配当予想
- 売上は8~10%増(6~8%からの増加)
- 調整後営業利益成長率は11~13%(10~12%からの増加)
- 調整後一株当たり利益成長率は14~17%(12~15%からの増加)
ガイダンスはすべてCERベース(COVID-19ソリューションを除く)
GSK最高経営責任者のエマ・ウォルムズリーは次のように述べています。
「私たちは、特にHIVとワクチンにおける好調な売上と収益の増加により、さらに素晴らしい四半期成果を上げ、研究開発パイプラインおよび製品ポートフォリオを継続的に強化しました。世界初のRSVワクチンであるArexvyの承認は、私たちにとって重要な節目であり、GSKのワクチン開発の次の波の最前線にあります。Bellus Healthの買収が完了したことで、呼吸器の後期開発パイプラインも強化されました。この勢いは、2023年の財務ガイダンスの上方修正を支持するもので、株主に対する長期的な利益成長をもたらすことと自信を高めています。」
業績結果は上記および英語プレスリリース7ページに要約が掲載されており、調整後業績結果の修正は19、20、22および23ページに記載されています。調整後の業績結果は、非継続事業を除く業績についてのIFRSに基づかない指標であり、IFRSに基づき提示されている情報に加えて検討する性質のものであり、それに代わるまたはそれより優れているものではありません。調整後業績結果は17ページに記載されており、£%またはAER%成長率、CER%成長率、COVID-19ソリューションを除く売上高およびその他のIFRSに基づかない指標の定義は54ページに記載されています。また、COVID-19ソリューションの定義も54ページに記載されています。GSKは、17ページに記載の理由に基づいて、調整後結果のみをベースにガイダンスを提供しています。将来の業績や配当金の支払に関するすべての見込、ガイダンスおよび目標は、55ページの「Guidance, assumptions and cautionary statement」と併せて読む必要があります。
2023年ガイダンス
GSKは通年ガイダンスを固定為替レート(CERベース)で修正します。すべての予想および通年の成長率においてCOVID-19ソリューション関連の収益による影響を除外しています。
2023年上半期、GSKは好調な業績により通年ガイダンス予想を上回りました。これは、GSKがすべての製品分野、特にHIVおよびジェネラル医薬品におけるビジネスに好調な勢いがあるためです。また、2022年上半期と比較して、花粉飛散量が多かったことやパンデミック後の回復が順調だったことも業績に反映されました。このため、GSKは2023年の通年ガイダンスを固定為替レート(CER)ベースで上方修正しました(COVID-19ソリューション関連の収益による影響を除く)。
売上高は 8~10%の増加予想(6~8%からの増加)
調整後営業利益は 11~13%の増加予想(10~12%からの増加)
調整後一株当たり利益は 14~17%の増加予想(12~15%からの増加)
2023年下半期には、GSKは3つの領域すべてにおいて好調な業績が続くと予想していますが、2022年下半期と比較して、特にHIVおよびジェネラル医薬品において厳しい状況にあることを反映して、成長率は低いと予想しています。GSKは依然として、2023年下半期の調整後営業利益の成長率は通年の予想を上回り、投資の成長率は下半期、特に第4四半期に低下すると予想しています。
本ガイダンスは、以下の2023年通年の売上高予想(CERベース)に基づいています。
ワクチン 10%台半ばの成長率予想(横ばい)
スペシャリティ医薬品 一桁台後半の成長率予想(一桁台半ばから後半からの増加)
ジェネラル医薬品 一桁台前半の成長率予想(ほぼ横ばいから微減からの増加)
調整後営業利益は、売上高の増加およびロイヤリティ収入の増加を反映し、ジェネラル医薬品の貢献の拡大による売上原価の売上高とほぼ同水準の増加により一部相殺されるものの、CERベースで11~13%の成長(当初は10~12%の成長)が見込まれる。
販売費および一般管理費は、新製品発売準備を反映し売上高とほぼ同じ割合で増加すると予想され、研究開発費は引き続き売上高をわずかに下回る割合で増加すると予想される。
調整後一株当たり利益は、営業利益の増加と純金融費用を反映してCERベースで14%~17%の増加と現時点で予想される。非支配株主持分と15%程度の税率の想定に変更はなし。
追加コメント
GSKの配当ポリシーおよび予定配当性向に変更はありません。GSKの将来の配当ポリシーおよび2023年の予定配当に関するガイダンスは英語プレスリリース36ページに記載されています。
COVID-19ソリューションについて
2023年第2四半期の売上高は、2022年第2四半期と比較してCERベースで4%増加しました。COVID-19ソリューション関連を除く売上高はCERベースで11%増加しました。COVID-19ソリューション関連の販売減少による影響は、調整後営業利益の四半期で1パーセントポイントの増加、およびマージンの1.8パーセントポイントの増加でした。GSKは、2023年にこれ以上大きなコロナ関連の売上や営業利益は見込めないと考えています。結果として、2023年通年の売上高成長率は約8%の影響を受け、調整後営業利益の成長率は前年比4%~5%減少と予想しています。
将来の業績や配当金の支払に関するすべての見込、ガイダンスおよび目標は、英語版プレスリリース55ページにある「Guidance, assumptions and cautionary statements」と併せて読む必要があります。2023年6月30日時点の終値の為替レート(1.26ドル/1ポンド、1.17ユーロ/1ポンド、183円/1ポンド)が2023年末まで続くと仮定した場合、GSKの2023年のスターリング(英ポンド)ベースの売上高成長率に対する影響はマイナス2%と想定され、為替差損益が2022年と同水準となる場合は、GSKの2023年スターリングベースの調整後営業利益成長率に対する影響はマイナス5%と想定されます。
プレスリリースの原文はhttps://www.gsk.com/media/10423/q2-2023-results-announcement.pdfをご参照ください。
GSKは、サイエンス、テクノロジー、人財を結集し、力を合わせて病に先手を打つことを存在意義とするバイオ医薬品のグローバルリーダーです。詳細情報はhttps://jp.gsk.comをご参照ください。