GSK、BELLUS Health社の買収を完了したことを発表

この資料は、英国GSK plcが2023年6月28日に発表したプレスリリースの日本語抄訳であり、報道関係者各位の利便性のために提供するものです。この資料の正式言語は英語であり、その内容およびその解釈については英語が優先されます。
詳細はhttps://www.gsk.comをご参照ください。

<2023年6月28日 英国ロンドン発>

GSK、BELLUS Health社の買収を完了したことを発表

GSK(本社:英国)は、難治性慢性咳嗽(がいそう)(Refractory Chronic Cough: RCC)に苦しむ患者さんの生活の質の向上に取り組むバイオ医薬品企業BELLUS Health社(TSX/NASDAQ:BLU)の買収を、カナダ事業会社法第192条に基づくプラン・オブ・アレンジメント(カナダ法上認められている友好的企業買収手法、以下、本アレンジメント)により完了したことを発表しました。本アレンジメントは、2023年6月16日、BELLUS社の株主により承認されました。

すでに発表されているように、BELLUS社の買収には、RCC成人患者さん向けの選択性が高いP2X3受容体拮抗薬であり、現在、第III相試験段階にあるcamlipixantが含まれています。

また、本アレンジメントの締結に伴い、BELLUS社は、2023年6月30日に予定されていた年次株主総会の中止も発表しました。

GSKのチーフ・コマーシャル・オフィサーであるLuke Mielsは次のように述べています。
「BELLUS社の買収は、GSKの呼吸器系疾患治療薬に関する専門性との高いシナジーが期待されるもので、更に業界をリードするGSKのR&D、製造および販売能力によって支えられます。私たちは、RCC患者さんへ一日でも早く治療選択肢をお届けできるよう、第III相試験を通してcamlipixantの開発を前進させることに注力しています。」

本買収は、見込まれている規制当局によるcamlipixantの承認と上市により、2027年からの調整後EPSを増加させることが予想され、2031年以降にわたって顕著な売上をもたらす可能性があります。

財務上の考慮事項
本アレンジメントの完了に伴い、GSKはBELLUSのすべての発行済み普通株式を1株当たり14.75米ドルで取得しました。総株式価値は20億米ドル(16億ポンド/2.6カナダドル)に相当します。1株当たりの価格は、2023年4月17日のBELLUS社の終値に約103%のプレミアムを乗せたものであり、2023年4月17日までの30取引日におけるBELLUS社の売買高加重平均価格(VWAP)に約101%のプレミアムを乗せたものです。

難治性慢性咳嗽(Refractory Chronic Cough: RCC)について
慢性咳嗽(がいそう)に罹患している患者さんは2,800万人と推定され、世界で1,000万人、米国および欧州連合(EU)で600万人が1年以上RCCに苦しんでいます1。RCCは、8週間以上持続する咳嗽で、基礎疾患に対する治療に反応しないもの、または原因疾患が不明なものと定義されています2。RCCは生活の質に顕著な影響を与え、患者さんは、抑うつ状態(53%)、尿失禁(約50%)、疼痛、肋骨骨折、引きこもり状態、睡眠不足に苦しんでいます3,4

Camlipixantについて
Camlipixantは、RCC治療のための1日2回服用の経口P2X3受容体拮抗薬候補であり、現在、第III相CALM臨床開発プログラムにおいて評価中です。RCCに対する有効な新規薬剤のニーズから、camlipixantは治療の現況における打開策となる可能性があります。

Camlipixantは現在、世界のどの国でも承認されていません。

BELLUS社について
BELLUS社は、持続的な咳嗽に苦しむ患者さんの生活改善に取り組む後期バイオ医薬品企業です。

GSKと呼吸器系疾患治療薬について
GSKは50年以上にわたり、喘息と慢性閉塞性肺疾患(COPD)の管理を前進させる薬剤の開発を主導してきました。1969年に世界初の選択的短時間作用型β刺激薬を上市して以来、5年間で6つの治療薬を発売し、今日の業界をリードする呼吸器系疾患治療薬ポートフォリオを構築しました。

GSKについて
GSKは、サイエンス、テクノロジー、人財を結集し、力を合わせて病に先手を打つことを存在意義とするバイオ医薬品のグローバルリーダーです。詳細情報はhttps://jp.gsk.comをご参照ください。

 


1 Song et al. The global epidemiology of chronic cough in adults: a systematic review and meta-analysis. Eur Respir J. 2015; 45: 1479-1481.
2 Meltzer et al. Prevalence and Burden of Chronic Cough in the United States. J of Allergy Clin Immunol Pract. 2021; 9:4037-44.
3 Dicpinigaitis et al. Prevalence of Depressive Symptoms Among Patients With Chronic Cough. CHEST. 2006; 130 (6): 1839-43.
4 Chamberlain et al. The impact of chronic cough: a cross-sectional European survey. Lung. 2015 Jun;193(3):401-8.