グラクソ・スミスクライン 2021年業績発表

この資料は、英国グラクソ・スミスクラインplcが2022年2月9日に発表したプレスリリースの日本語抄訳であり、報道関係者各位の利便性のために提供するものです。この資料の正式言語は英語であり、その内容およびその解釈については英語が優先されます。詳細はhttps://www.gsk.comをご参照ください。

<2022年2月9日 英国ロンドン発>

グラクソ・スミスクライン 2021年業績発表
2021年通年売上高は340億ポンド、AERベースでは横ばい、CERベースで5%増

  • 一株当たり利益は87.6ペンス、AERベースで24%減、CERベースで13%減

  • 調整後一株当たり利益は113.2ペンス、AERベースで2%減、CERベースで9%増

ハイライト

強力なコマーシャル業務遂行により、医療用医薬品、ワクチンおよびコンシューマー・ヘルスケアのいずれも売上高が増加(売却済み/検討中のブランドを除く)

  • 医療用医薬品は177億ポンド、AERベースで4%増、CERベースで10%増。新製品およびスペシャリティ領域は100億ポンド、AERベースで20%増、CERベースで26%増。呼吸器領域はAERベースで21%増、CERベースで28%増。免疫炎症領域はAERベースで22%増、CERベースで29%増。オンコロジー領域はAERベースで31%増、CERベースで37%増。HIV領域はAERベースで2%減、CERベースで3%増
  • ワクチンは68億ポンド、AERベースで3%減、CERベースで2%増。うちシングリックスは17億ポンド、AERベースで13%減、CERベースで9%減
  • COVID-19ソリューション関連の売上高は14億ポンド、うちゼビュディは9億5,800万ポンド、パンデミックアジュバントは4億4,700万ポンドの売上
  • コンシューマー・ヘルスケアは96億ポンド、AERベースで4%減、CERベースは横ばい(4%増の売却済み/検討中のブランドを除く)

研究開発において引き続き活発な成果を挙げるとともにパイプラインを強化

  • 2021年中に3つの主要製品で承認を取得:長時間作用型HIV感染予防薬Apretude(12月)、COVID-19に対するゼビュディ(12月)、および子宮体がんに対するJemperli(4月)
  • 21のワクチンと43の医薬品からなる強力なパイプライン:その多くはベスト・イン・クラスまたはファースト・イン・クラスになる可能性があり、22品目でピボタル試験実施中
  • 慢性腎疾患に伴う貧血(腎性貧血)に対する新規治療薬ダプロデュスタットの第III相試験での良好なデータをアメリカ腎臓学会で発表。2022年上半期にEUと米国で申請予定
  • がん免疫領域におけるiTeos社、神経免疫領域におけるAlector社、およびインフルエンザ領域におけるVir Biotechnology社、さらにヒト遺伝学とAI領域における能力向上のための技術を含む20件以上の提携を実施し、5つの革新的臨床パイプラインへのアクセスを確保
  • 将来の主要な成長ドライバーである11品目の新しいワクチンおよび医薬品のうち最大7品目について、2022年中にマイルストーン達成を報告予定。これには高齢者を対象としたRSVワクチン(2022年上半期に報告予定)を含む

コスト管理が113.2ペンスの調整後一株当たり利益に寄与

  • グループ全体の営業利益率18.2%、一株当たり利益87.6ペンス、AERベースで24%減、CERベースで13%減
  • グループ全体の調整後営業利益率は25.8%、調整後一株当たり利益は113.2ペンス、AERベースで2%減、CERベースで9%増。これにはCOVID-19ソリューション関連の売上(AERベースで8%増、CERベースで9%増)を含む(2021年第4四半期はAERベースで17%増、CERベースで20%増)
  • 2021年通年の営業活動によるネットキャッシュフローは80億ポンド。通年のフリーキャッシュフローは44億ポンド

世界をリードする新コンシューマー・ヘルスケア事業の分離は2022年半ばを予定して順調に進捗

  • 次期代表者の任命を含む取締役会設置の進展
  • 2月28日のキャピタルマーケットデーで、詳細な財務情報や卓越した成長目標を含む包括的戦略、組織的能力および運営体制を発表予定

新たなGSKに関する2022年の指針

  • バイオファーマ企業となる新たなGSKの2022年売上高はCERベースで5%~7%増、2022年調整後営業利益はGilead社との和解からのロイヤルティ収入を含めCERベースで12%~14%増を見込む
  • この2022年指針には、COVID-19ソリューション関連からの収益の影響は含まない
  • 2021年第4四半期の配当は一株当たり23ペンス。2021年通年では80ペンス

GSK最高経営責任者のエマ・ウォルムズリーは次のように述べています。
「すばらしい業務遂行により第4四半期も好調を持続し、力強く1年を終えることができました。そして、この良い勢いを維持しながら2022年を迎えています。今年は大幅な成長が期待され、またマイルストーンを迎える予定の主要な後期パイプラインが最大で7品目あり、これらを含む有望な開発品目を複数抱えていることから、GSKにとって画期的な年になります。また、2022年は、世界をリードするコンシューマー・ヘルスケア事業を分離する年でもあります。今月下旬に開催されるキャピタルマーケットデーは、この事業の将来の成長目標と非常に魅力的な財務的側面、さらにそれが株主にもたらす好機について提示します。」


全体の業績結果は2ページ目に要約するとともに英語プレスリリース13、28ページの「Financial performance」に、調整後業績結果の修正は23、24、38、39ページに記載されています。調整後の業績結果はIFRSに基づかない指標であり、IFRSに基づき提示されている情報に加えて検討する性質のものであり、それに代わるまたはそれより優れているものではありません。調整後業績結果は10ページに記載されており、£%、AER%成長率、CER%成長率、フリーキャッシュフローおよびその他のIFRSに基づかない指標の定義は61ページに記載されています。GSKは、10ページに記載された理由に基づいて、調整後結果のみをベースに指針を提示しています。将来の業績や配当金の支払いに関する全ての見込み、指針や目標は、62、63ページにある「Outlook, assumptions and cautionary statements」と併せて読む必要があります。

2021年業績結果

  2021 成長率 Q4 2021 成長率
  £m £% CER% £m £% CER%
売上 34,114 - 5 9,527 9 13
営業利益合計 6,201 (20) (9) 895 (16) 1
一株当たり利益合計 87.6p (24) (13) 15.0p 10 31
調整後営業利益 8,806 (1) 9 1,893 4 15
調整後一株当たり利益 113.2p (2) 9 25.6p 9 22
営業活動によるネットキャッシュ 7,952 (6)   3,767 (2)  
フリーキャッシュフロー 4,437 (18)   2,901 (7)  

2022年の指針

以下に2022年の新たなGSKに関する指針を示します。この指針はCOVID-19ソリューション関連の収益による影響を除外し、CERベースで提示します。
2022年も引き続き戦略的優先事項を実現していきます。研究開発における投資目標を拡大し、成長を牽引する主力製品の売上増加を基に投資を行い、年半ばにコンシューマー・ヘルスケアの分離を実現する予定です。世界経済とヘルスケアシステムはやがて正常に戻っていくものと想定され、スペシャリティ領域の売上高はCERベースで約10%増加、ジェネラル医薬品の売上高は、主に呼吸器領域における既存製品のジェネリックへの置き換えの増加を反映して、わずかに減少すると予想します。ワクチンの売上高は、CERベースで通年で10%台前半の伸びを示すと予想します。しかし、政府がCOVID-19ワクチン接種プログラムを優先し、パンデミック抑制策を継続実施することにより、成人の予防接種は引き続きやや停滞し、その影響は上半期に強く現れるものと予想されます。シングリックスについては、短期的にパンデミックの影響を受ける可能性があるものの、既存市場における高い需要と市場の地理的拡大に基づき、引き続き2桁台の力強い成長率が見込まれ、年間売上高は過去最高を記録すると予想します。
これらの要因を反映して、2021年と比較して、2022年の新たなGSKの売上高はCERベースで5%~7%増加、調整後営業利益は12%~14%増加すると見込んでいます。これには、2022年2月1日に発表したGilead Sciences, Inc.(Gilead社)との和解およびライセンス契約に基づく将来のロイヤルティ収入が含まれます。
コンシューマー・ヘルスケアに関する中期的展望は、2022年2月28日に予定されているキャピタルマーケットデーで提示します。コンシューマー・ヘルスケアを「非継続事業」として扱う正式な基準が満たされるまで(現時点では2022年第2四半期を予定)、GSKは引き続きコンシューマー・ヘルスケアを「継続事業」として報告対象事業に含めます。
新たなGSKおよび新コンシューマー・ヘルスケアについては、配当ポリシーおよび予定配当に変更はありません(新コンシューマー・ヘルスケアの取締役会承認を条件とする)。2022年下期の新コンシューマー・ヘルスケア会社の1株当たりの予定配当額は、2021年6月のGSKインベスターアップデートで報告したものから、分離時に発行される新コンシューマー・ヘルスケア会社の株式総数を反映するように調整されています。新GSKと新コンシューマー・ヘルスケアの双方における2022年の将来の配当ポリシーおよび予定配当に関する指針は英語プレスリリース43ページに記載されています。

2022年のCOVID-19ソリューションに対する予想

2022年のCOVID-19ソリューション関連収益については、複数の政府との法的拘束力のある既存契約に基づき、2021年と同程度の売上高が期待されているものの、実質的には利益率の低いゼビュディの売上構成比が高まるため、利益への寄与は大幅に減少すると予想されます。これにより、新たなGSKにおける調整後営業利益(両年度のCOVID-19ソリューション関連収益を含む)は5%~7%減少すると予想されます。更なる機会について政府との協議を続けていきます。
将来の業績や配当金の支払いに関する全ての見込み、指針および目標は、英語プレスリリース62、63ページにある「Guidance, assumptions and cautionary statements」と併せて読む必要があります。2022年1月31日の終値(1.34ドル/1ポンド、1.20ユーロ/1ポンド、155円/1ポンド)が2022年末まで続くと仮定した場合、新たなGSKの2022年のスターリング(英ポンド)での売上高に対する影響は横ばいと推定され、為替差損益が2021年と同じ水準とみなされた場合、新GSKの2022年スターリング(英ポンド)調整後営業利益に対する影響も横ばいと推定されます。

プレスリリースの原文はhttps://www.gsk.com/media/7377/fy-2021-results-announcement.pdfをご参照ください。

GSKは、科学に根差したグローバルヘルスケアカンパニーです。詳細情報はhttps://jp.gsk.comをご参照ください。