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GSKとメディカゴ社、新型コロナウイルス感染症(COVID-19)に対するアジュバント添加ワクチン候補の第III相臨床試験結果において良好な有効性と安全性を得たことを発表

この資料は、英国グラクソ・スミスクラインplcが2021年12月7日(英国現地時間)に発表したプレスリリースの日本語抄訳であり、報道関係者各位の利便性のために提供するものです。この資料の正式言語は英語であり、その内容およびその解釈については英語が優先します。詳細はhttps://www.gsk.com/をご参照ください。

<2021年12月7日、英国ロンドン、カナダ ケベック発>

GSKとメディカゴ社、
新型コロナウイルス感染症(COVID-19)に対するアジュバント添加ワクチン候補の第III相臨床試験結果において良好な有効性と安全性を得たことを発表

  • COVID-19変異株流行下の試験において、主要評価項目および副次的評価項目を達成

  • 本試験で観察されたすべての変異株に対する有効性が確認され、中でも世界的に優勢なデルタ株に起因するあらゆる重症度のCOVID-19に対して75.3%の有効性が確認された

  • 本ワクチン候補の忍容性は概ね良好であり、ワクチン群で接種に関連した重篤な有害事象の報告はなかった

  • カナダ保健省(Health Canada)へ速やかに薬事申請を行う予定

グラクソ・スミスクライン(本社:英国、以下GSK)とメディカゴ社(本社:カナダ ケベック市、以下メディカゴ社)は、12月7日、6ヵ国24,000例以上(18歳以上の成人)を対象に実施したGSKのアジュバントを添加したメディカゴ社の植物由来COVID-19ワクチン候補の国際共同第III相プラセボ対照試験の有効性および安全性結果を発表しました。

新型コロナウイルス(SARS-CoV-2)の変異株が流行している環境下で、第III相試験により本ワクチン候補の有効性が確認されました。変異前のウイルスのみが流行していた時期に第III相試験を実施した既承認の他のCOVID-19ワクチンと状況が異なるため、本ワクチン候補の有効性を、これらのワクチンと直接比較することはできませんが、SARS-CoV-2の全変異株に対して71%(95% CI: 58.7, 80.0; Per Protocol解析: PP)の有効性が示されました。また、COVID-19への曝露歴がない血清反応陰性の被験者において75.6%(95% CI: 64.2-83.7; PP)の有効性が示されました。変異株別では、世界的に優勢なデルタ株に起因するあらゆる重症度のCOVID-19に対して75.3%(95% CI: 52.8, 87.9; PP)、ガンマ株に対して88.6%(95% CI: 74.6, 95.6; PP)の有効性が示されました。本試験において重症化例の発現はごく少数であり、ワクチン群では発現はありませんでした。また、アルファ、ラムダおよびミュー株の症例はプラセボ群で12例に認められましたが、ワクチン群では認められませんでした。なお本試験はオミクロン株流行前に実施されました。

試験期間中、接種に関連した重篤な有害事象は報告されませんでした。軽度から中等度の有害事象は一部症例で認められたものの、それらは一過性で、症状の持続期間は平均で1~3日間でした。2回目接種後の軽度の発熱の発現率は10%未満であり、第III相試験で得られた安全性プロファイルは第II相試験の結果と一致していました。最終結果は近日中に査読誌にて公表される予定です。

これらの結果に基づき、メディカゴ社は段階的申請の一部としてカナダ保健省(Health Canada)に速やかに薬事承認申請を行う予定です。なお現時点で、本ワクチン候補が薬事承認を受けた国はありません。

メディカゴ社の最高経営責任者兼社長の長尾隆氏は次のように述べています。
「この結果は、メディカゴ社およびこの新規ワクチンプラットフォームにとってすばらしいことです。今回の臨床試験結果は、植物由来ワクチンの製造技術力を示すものです。承認されれば、世界初のヒト用植物由来ワクチンとして、COVID-19パンデミックに対する世界的な闘いに貢献できることになります。臨床試験に参加いただいた方々、治験実施施設の協力者、GSK社のパートナーの方々、カナダ政府とケベック州政府、弊社の全社員、田辺三菱製薬株式会社の方々など、世界的な要請に応え、ワクチン・サイエンスの発展に尽力いただいたすべての皆さまに感謝を申し上げます。」

GSKのグローバルCOVID-19アジュバント添加ワクチン・リード兼チーフ・グローバルヘルス・オフィサーであるトーマス・ブリューワーは、次のように述べています。
「変異前のウイルスが流行していない環境下での本データは、大変勇気づけられる結果です。COVID-19の世界的な流行は、現在デルタ株が主流ですが、今後はオミクロン株、そしてその他の変異株が出現する可能性もあり、新たな様相を呈しています。GSKの確立されたアジュバントとメディカゴ社の植物由来ワクチン技術の融合は、とても効果的であり、冷蔵庫で安定保存が可能となる本ワクチン候補は、SARS-CoV-2から人々を守るための選択肢の一つになる大きな可能性を有しています。」

メディカゴ社は過去20年間、独自の技術を用いてタンパク質ワクチンのウイルス様粒子(VLP)を産生する植物由来の技術を開発してきました。VLPはウイルス本来の構造を模倣するように設計されており、免疫システムがウイルスを容易に認識できるようになっています。VLPは核となる遺伝物質を持たないため、非感染性であり、複製もできません。他の技術を使って開発されたVLPワクチンは、これまで30年以上にわたり世界中で使用されています。

メディカゴ社のチーフ・サイエンティフィック・オフィサーの木村陽祐氏は、次のように述べています。
「私たちのワクチン候補の開発が前進し、COVID-19に対する初の植物由来ワクチンを世界に提供できることを嬉しく思います。これにより、公衆衛生を向上させ、より多くの人々を守るために利用可能なワクチンの選択肢が多様化されます。」

メディカゴ社は、米国食品医薬品局(FDA)および英国医薬品・医療用製品規制庁(MHRA)へ、COVID-19に対する植物由来のアジュバント添加ワクチン候補の薬事申請手続きを開始しました。また、WHOとは申請準備のための予備的な協議を進めています。さらに、メディカゴ社は日本での第I/II相試験を開始しており、第II/III相国際共同試験の結果と併せて日本における薬事承認申請を来春に予定しています。

第II/III相試験について
第II/III相試験は、18~64歳までの健康な成人、65歳以上の高齢者、および基礎疾患のある成人を対象とした複合的なデザインを採用し、ワクチン候補(GSKのアジュバントを添加した抗原3.75μgを21日間の間隔を開けて2回接種)のプロファイルが許容範囲内であることを確認します。

第II相パートは、18歳以上を対象にGSKのアジュバントを添加したメディカゴ社の植物由来COVID-19ワクチン候補の安全性および免疫原性を評価する無作為化、観察者盲検、プラセボ対照試験で、カナダと米国の複数の施設で健康な成人(18~64歳)、高齢者(65歳以上)、および基礎疾患のある成人を各年齢群に最大306例組み入れ、アジュバント添加ワクチン候補群とプラセボ群を5:1の割合で割り付けました。また高齢者は2:1の割合で65~74歳と75歳以上に層別化しました。本試験では、最後のワクチン接種から12ヵ月間、全被験者を追跡調査し、ワクチン候補の安全性と免疫応答の持続性について最終解析を行います。

第III相パートは、event-driven(主要評価項目として設定した疾患の発現が予め規定した例数に達するまで継続する)、無作為化、観察者盲検、プラセボ対照クロスオーバー試験で、2021年3月より開始しました。本試験はカナダ、米国、英国、メキシコ、アルゼンチン、ブラジルの24,000例以上を対象に行われ、ワクチン候補の有効性と安全性について、プラセボと比較評価します。

本試験では、本ワクチン候補(GSKのアジュバントを添加した抗原3.75μg)を21日間隔で2回筋肉内に接種します。ワクチンは2~8°Cで保存されるため、既存のワクチン供給やコールドチェーンのルートを活用できます。

本試験ではPer-Protocol(PP:試験期間を通して治験実施計画書を遵守した被験者)集団を主要な解析対象集団とし評価を行いました。なお、Intention-to-Treat(ITT:治験実施計画書を遵守したかどうかにかかわらず、接種を受けたすべての被験者)集団においても、PP集団と類似した結果が得られています。

COVID-19に対するGSKの取り組み
COVID-19に対するGSKの取り組みは、業界内でも最も幅広いものであり、提携企業との共同開発により、複数のワクチン候補に加え、3種類の治療薬候補の開発が進んでいます。

GSKは、アジュバント技術を提供することで、複数の企業や団体と協力し、COVID-19ワクチンの開発に取り組んでいます。サノフィ社、メディカゴ社、SK Bioscience社と共同で、アジュバント添加タンパク質ベースのワクチン候補を開発しており、いずれも現在、第III相臨床試験を実施中です。アジュバントを使用することにより、1回の接種に必要な抗原の量が抑えられるため、ワクチンの生産量を増やすことができ、より多くの人々を守ることに貢献できるからです。

GSKは、メッセンジャーRNA技術を専門とするCureVac社と、1つのワクチンで複数の新たな変異株に対処できるCOVID-19次世代多価mRNAワクチンを共同開発しています。

さらにGSKは、COVID-19患者さんの治療法も検討しており、Vir Biotechnology社と共同で、COVID-19の治療法や予防法として使用可能なモノクローナル抗体の開発を行っています。

メディカゴ社について
メディカゴ社は、植物由来の技術を活用してグローバルヘルスに貢献することを使命としています。先駆的なアプローチと綿密な研究でヘルスケアにおける新たなソリューションを提供するという信念のもと、1999年に設立されました。メディカゴ社は、植物由来の治療薬のパイオニアです。ケベックを本拠地とし、カナダと米国に製造施設があります。500人以上の科学分野における専門家と従業員は、同社の技術を用い、新たなグローバルヘルスの課題に迅速に対応し、生命を脅かす疾患に対する治療薬を世界中で発展させることに尽力しています。
メディカゴ社は、田辺三菱製薬株式会社の関連会社です。
詳細情報についてはwww.medicago.comをご覧ください。

GSKについて
GSKは、科学に根差したグローバルヘルスケアカンパニーです。詳細情報はhttps://jp.gsk.com/をご参照ください。