グラクソ・スミスクライン 第3四半期業績発表

この資料は、英国グラクソ・スミスクラインplcが2021年10月27日に発表したプレスリリースの日本語抄訳であり、報道関係者各位の利便性のために提供するものです。この資料の正式言語は英語であり、その内容およびその解釈については英語が優先されます。詳細はhttps://www.gsk.comをご参照ください。

<2021年10月27日 英国ロンドン発>

グラクソ・スミスクライン 第3四半期業績発表
売上高は91億ポンド、AERベースで5%増、CERベースで10%増

  • 一株当たり利益は23.3ペンス、AERベースで7%減、CERベースで3%増
  • 調整後一株当たり利益は36.6ペンス、AERベースで3%増、CERベースで10%増
  • 2021年の一株当たり利益ガイダンスが改善

ハイライト

強力なコマーシャル業務遂行と潜在需要により、医療用医薬品、ワクチン、コンシューマー・ヘルスケアいずれも売上高が増加

  • 医療用医薬品は44億ポンド、AERベースで5%増、CERベースで10%増。新製品およびスペシャリティ領域が伸びを示す(CERベースで24%増)。呼吸器領域はCERベースで33%増、免疫炎症領域はCERベースで32%増(COVID-19ソリューション関連は除外)、オンコロジー領域はCERベースで34%増、HIV領域はCERベースで8%増
  • ワクチンは22億ポンド、AERベースで7%増、CERベースで13%増。うちシングリックスは5億200万ポンドで、CERベースで41%増
  • COVID-19ソリューション関連の売上高は2億900万ポンド、うちゼビュディは1億1400万ポンド、パンデミックアジュバントは9400万ポンドの売上
  • コンシューマー・ヘルスケアは25億ポンド、AERベースで3%増、CERベースで8%増(売却済み/検討中のブランドを除外するとCERベースで10%増)
コスト管理が奏功し一株当たり利益の増加を達成
  • グループ全体の営業利益率21.4%、一株当たり利益は23.3ペンス、AERベースで7%減、CERベースで3%増
  • グループ全体の調整後営業利益率は31.7%、調整後一株当たり利益は36.6ペンス、AERベースで3%増、CERベースで10%増。これには、第3四半期のCOVID-19ソリューション関連の売上(AERベースで5%増、CERベースで5%増)が含まれる(9ヵ月間ではAERベースで6%増、CERベースで6%増)
  • 第3四半期の事業からのネットキャッシュフローは26億ポンド。フリーキャッシュフローは12億ポンド
研究開発において引き続き活発な成果を挙げるとともにパイプラインを強化
  • 呼吸器領域ではヌーカラ、オンコロジー領域ではJemperliが、適応追加の承認を受ける
  • HIV感染予防を目的としたカボテグラビルに対するFDAの優先審査適用(審査終了目標日[PDUFA(Prescription Drug User Fee Act)action date]2022年1月23日)、および超長時間作用型インテグラーゼ阻害剤での新たな提携によるHIV領域の進展
  • 慢性腎臓病に伴う貧血(腎性貧血)に対する新規治療薬ダプロデュスタットの第III相試験での良好なデータを、2021年11月のアメリカ腎臓学会で発表予定
  • COVID-19ソリューション関連:ゼビュディは日本で承認されたほか、複数の政府機関と協議が進行中。アジュバント添加COVID-19ワクチンの第III相試験をSK Bioscience社と提携して開始
  • 世界保健機関(WHO)がサハラ以南のアフリカに居住する子どもに対するRTS,Sマラリアワクチンの広範な使用を推奨
2022年に実施予定の世界をリードするコンシューマー・ヘルスケア企業を創出する分離の進捗状況
  • 新たな英国本社を発表
  • 2021年の第4四半期に次期代表者のアナウンスを予定
2021年の一株当たり利益の改善、2022年の展望の再確認
  • 前回は一桁台半ばから後半の低下としていた2021年の調整後一株当たり利益は、現在CERベースで-2%~-4%の範囲の低下にとどまると予想(COVID-19ソリューション関連からの収益は除外)
  • 現時点で、COVID-19ソリューション関連の2021年の調整後一株当たり利益に対する寄与は、CERベースで7%~9%と予想
  • 2022年の売上高、利益ともに大幅な改善が見込まれることを再確認
  • 2022年の展望は、COVID-19ソリューション関連からの収益の影響を除外
第3四半期の配当は一株当たり19ペンス。2021年は引き続き一株当たり80ペンスとなる見込み

 

GSK最高経営責任者のエマ・ウォルムズリーは次のように述べています。
「医療用医薬品およびワクチンにおける二桁の売上増加、コンシューマー・ヘルスケアの活況、コスト管理の継続により、GSKの業績は第3四半期も好調でした。おかげで年間ガイダンスの改善とともに研究開発パイプラインの強化を進めることができ、2022年以降の成長と業績における大幅な変革への見通しに自信を深めました。2022年半ばの分離を成功裏に達成しコンシューマー・ヘルスケアの価値を解き放つためにも、優れた成果を継続して発揮していきます。」


全体の業績結果は2ページ目に要約するとともに英語プレスリリース11、25ページの「Financial performance」に、調整後業績結果の修正は21、22、35、36ページに記載されています。調整後の業績結果はIFRSに基づかない指標であり、IFRSに基づき提示されている情報に加えて検討する性質のものであり、それに代わるまたはそれより優れているものではありません。調整後業績結果は9ページに記載されており、£%、AER%成長率、CER%成長率、フリーキャッシュフローおよびその他のIFRSに基づかない指標の定義は59ページに記載されています。COVID-19ソリューション関連も59ページに定義されています。GSKは、9ページに記載された理由に基づいて、調整後結果のみをベースにガイダンスを提示しています。将来の業績や配当金の支払いに関する全ての見込み、ガイダンスや目標は、60、61ページにある「Outlook, assumptions and cautionary statements」と併せて読む必要があります。

 

2021年第3四半期業績結果

  Q3 2021 成長率 9ヵ月 2021 成長率
  £m £% CER% £m £% CER%
売上 9,077 5 10 24,587 (3) 3
営業利益合計 1,938 4 15 5,306 (21) (11)
一株当たり利益合計 23.3p (7) 3 72.7p (29) (19)
調整後営業利益 2,874 8 16 6,913 (2) 8
調整後一株当たり利益 36.6p 3 10 87.7p (5) 5
営業活動によるネットキャッシュ 2,562 >100   4,185 (9)  
フリーキャッシュフロー 1,223 >100   1,536 (33)  

 

2021年ガイダンス

GSKは、COVID-19ソリューション関連の収益による影響を除外すると、現時点で2021年の調整後一株当たり利益がCERベースで-2%~-4%の範囲で減少すると予想しています。この最新ガイダンスは、COVID-19ソリューション関連の収益による影響を除外すると、調整後一株当たり利益がCERベース(%)で一桁台半ばから後半の範囲で減少と予想されていた2021年7月に発表したガイダンスから改善されています。
2021年の残りの期間は、予定通り引き続きパイプラインへの投資を増加させ、成長を牽引する主力製品にみられている売上の伸びを足掛かりとし、コンシューマー・ヘルスケアの分離に向けた準備をほぼ終えることになります。医療制度や消費者動向に大幅な悪化がないと仮定すると、以下のことが予想されます。

  • 2021年の医療用医薬品の収益はCERベース(%)で一桁台前半に増加(前回は横ばいから一桁台前半と予想)。
  • 2021年のコンシューマー・ヘルスケアの収益は、CERベース(%)で一桁台前半から半ばまでの成長が見込まれ(売却済み/検討中のブランドは除外)、市場成長を上回る。
  • 2021年のワクチンに関しては、COVID-19ワクチン接種プログラムの優先とパンデミック抑制策によって、予想通り、重大な影響に直面しました。特に米国で、一連の政策によりシングリックスを含む成人および青年対象の予防接種に影響が生じました。第3四半期では、デルタ変異株の台頭により下半期で見込まれていたシングリックスの接種回復に遅れが見られ、とりわけ米国の小売販路において顕著でした。これは、卸売業者の在庫前年比較や、米国における小売販路以外での成長、および米国外の既存・新規市場での販売促進によってもたらされる利益を上回るものでした。最近の米国におけるシングリックスの接種動向は好調ではあるものの、現在GSKは、2021年のワクチンの収益がCERベース(%)で一桁台半ば低下すると予想しています(これまではほぼ横ばいと予想)。シングリックスの年間売上は、2020年度第4四半期の売上高との比較を考慮すると、年初来の売上実績とほぼ一致すると予想されます(CERベースで-11%)。GSKは依然として、シングリックスの潜在的な需要と中期的な展望、および自社のワクチンポートフォリオに確信を持っています。

2021年のCOVID-19ソリューションに対する予想

年初来のCOVID-19ソリューション関連の売上高は4億8500万ポンドでした。うち3億5200万ポンドはパンデミックワクチンアジュバントで、1億3000万ポンドは治療薬ゼビュディでした。年初来の調整後一株当たり利益に対する寄与は約6%でした。通年では、調整後一株当たり利益の成長率の約7%~9%に寄与すると見込んでいます(前回予想では4%~6%)。これには、ゼビュディにおける法的拘束力のある合意に基づく42万回超投与分の売上に加えて、別の合意に基づく追加22万回超投与分の予約といった契約締結の成功が反映されています。COVID-19ソリューション関連の売上が、調整後一株当たり利益の成長率の7%~9%の範囲内に寄与するという具体的予想は、2022年のパンデミックアジュバントの契約、およびこの契約に基づき製造を継続した場合に見込まれる売上原価に基づいています。

将来の業績や配当金の支払いに関する全ての見込み、ガイダンスや目標は、英語プレスリリース60、61ページにある「Outlook, assumptions and cautionary statements」と併せて読む必要があります。2021年9月30日の終値(1.34ドル/1ポンド、1.16ユーロ/1ポンド、151円/1ポンド)の為替レートが2021年末まで続くと仮定した場合、2021年のスターリングでの売上高成長に対するマイナスの影響は5%と推定され、為替差損益が2020年と同じ水準とみなされた場合、2021年のスターリング調整後一株当たり利益成長に対する影響は、およそ9%と推定されます。

プレスリリースの原文はhttps://www.gsk.com/media/7228/q3-2021-results-announcement.pdfをご参照ください。

GSKは、科学に根差したグローバルヘルスケアカンパニーです。詳細情報はhttps://jp.gsk.com/をご参照ください。