GSKとメディカゴ社、新型コロナウイルス感染症(COVID-19)に対するアジュバント添加ワクチン候補の第2/3相臨床試験を開始
この資料は、英国グラクソ・スミスクラインplcが2020年11月12日に発表したプレスリリースの日本語抄訳であり、報道関係者各位の利便性のために提供するものです。この資料の正式言語は英語であり、その内容及びその解釈については英語が優先します。詳細は https://www.gsk.com をご参照下さい。
<2020年11月12日 英国ロンドン、カナダ ケベック発>
GSKとメディカゴ社、新型コロナウイルス感染症(COVID-19)に対するアジュバント添加ワクチン候補の第2/3相臨床試験を開始
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COVID-19に対するワクチン候補には、GSKのアジュバントを添加
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第3相臨床試験は、30,000人以上を組み入れ
グラクソ・スミスクライン(本社:英国、以下GSK)と田辺三菱製薬株式会社の子会社であるメディカゴ社(本社:カナダ ケベック市)は、11月12日、COVID-19に対する植物由来ワクチン候補の有効性、安全性、免疫原性を評価するため、第2/3相臨床試験を開始すると発表しました。第1相臨床試験での良好な結果を踏まえ、メディカゴ社は、GSKのアジュバントを添加したワクチン候補の第2/3相臨床試験を行うことにしました。
メディカゴ社のScientific and Medical Affairs のエグゼクティブ・バイスプレジデントであるナタリー・ランドリーは、次のように述べています。「アジュバント添加ワクチン候補の第1相臨床試験の結果は、非常に有望なものであり、更なる臨床評価を全面的に支持するものです。」
GSKワクチンのチーフ・メディカル・オフィサーであるトーマス・ブリューワーは、次のように述べています。「GSKが共同開発している複数のCOVID-19ワクチン候補の中で、これは第2/3相臨床試験に進む初めてのものであり、このパンデミックに対する世界規模の闘いに大きく貢献する重要な一歩でもあります。GSKのアジュバントを添加したメディカゴ社のCOVID-19ワクチン候補の第1相臨床試験の結果は、非常に有望なものであり、我々も大変嬉しく思います。1回の接種に必要な抗原量を抑え、また免疫応答を高めることができるGSKのアジュバントと組み合わせることで、忍容可能な安全性プロファイルを備えた有効なワクチンを、メディカゴ社との協働の下、提供できるものと確信しています。」
コロナウイルス様粒子COVID-19ワクチン候補(CoVLP)は、ウイルス様粒子(VLP)として発現した組み換えスパイク糖タンパク質で構成されています。
この臨床試験では、18~64歳と65歳以上の高齢者を対象に、予め選定された剤型及び用法用量(GSKのアジュバントを添加した3.75㎍のCoVLPを21日間の間隔を開けて2回接種)のCoVLPの免疫原性と安全性を複数の集団で確認します。
第2相試験は、18歳以上を対象に、アジュバント添加組換えCOVID-19植物由来ワクチン候補の安全性と免疫原性を評価する、無作為化観察者盲検プラセボ対照比較試験です。本試験は、カナダの複数の治験施設で実施され、FDAの承認を受けた後、米国で健康な成人(18~64歳)と高齢者(65歳以上)を対象に実施されます。各年齢層における300人以上の被験者を、アジュバント添加CoVLPワクチン候補を接種する人とプラセボを接種する人とに5対1の割合で無作為化し、高齢者(65~74歳と75歳以上)を2対1で層別化します。そしてワクチン候補に対する免疫応答の持続性と安全性を評価するため、すべての被験者に対し、最後のワクチン接種から12ヶ月間、追跡調査を行います。
第3相試験は2020年末までに開始され、北米、中南米および/または欧州の同じ母集団における(もしくは規制当局から現在承認待ちである、より多くの母集団において)3万人以上を対象に、CoVLPの有効性と安全性を評価する、Event-driven(主要評価項目で設定された数に到達するまで継続する)の無作為化観察者盲検プラセボ対照比較試験です。
メディカゴ社について
メディカゴ社は、バイオ医薬品企業で、植物由来の治療薬のパイオニアです。先駆的なアプローチと綿密な研究でヘルスケアにおける新たなソリューションを提供するという信念のもと、1999年に設立されました。
メディカゴ社は、新たなグローバルヘルスの課題に迅速に対応するため、植物由来の技術を活用してグローバルヘルスに貢献することを使命としています。そして、生命を脅かす疾患に対する治療薬やワクチンを世界中で進歩させることに尽力しています。同社のチームは、カナダと米国における450人以上の科学分野における専門家と従業員および欧州と南アフリカの学術団体で構成されています。
メディカゴ社は、かつてのインフルエンザパンデミックに最初に対応した企業として、その能力を示しています。2009年、同社はH1N1型インフルエンザウイルスに対する研究グレードのワクチン候補をわずか19日間で製造しました。また2012年には、米国防総省が管轄する国防高等研究計画局(DARPA)向けに、1か月足らずで1,000万回分の一価インフルエンザワクチン候補を製造しました。そして2015年には、米国保健福祉省の一部門である米国生物医学先端研究開発局(BARDA)に、抗エボラモノクローナル抗体カクテルを速やかに製造できることを示しました。
植物由来の技術についての詳細は、Video/Website を参照ください。
GSKについておよびGSKのCOVID-19に対する取り組み
GSKは、より多くの人々に「生きる喜びを、もっと」を届けることを存在意義とする科学に根差したグローバルヘルスケアカンパニーです。詳細情報はhttps://jp.gsk.com/を参照ください。
GSKは、世界中のさまざまな企業や研究機関と協力し、アジュバント技術を活用したCOVID-19ワクチンの開発に取り組んでいます。アジュバントの使用は、パンデミックの状況下では特に重要です。アジュバントを使用することにより、1回の接種に必要な抗原量が抑えられるため、ワクチンの生産量を増やすことができ、より多くの人々を守ることに貢献できるからです。GSKは、パンデミックの状況下で、COVID-19ワクチンに関する協働から利益を得ることを意図しておりません。利益が得られた場合でも、GSK独自または外部パートナーを介したコロナウイルス関連の研究および長期的なパンデミック対策の支援に投資いたします。