医療用医薬品
GSKの医療用医薬品事業は、先駆的な医薬品から長年の使用実績を持つ医薬品まで幅広いポートフォリオで構成されています。私たちは、現在、呼吸器領域、HIV/感染症、オンコロジーおよび免疫炎症における新薬の開発に注力しています。また、他の領域においても創薬研究を進めています。
2021年の医療用医薬品事業の売上高は、177億ポンド(約2兆7,000億円)でした。
医療用医薬品事業は、先駆的な医薬品ならびに長年の使用実績を持つ医薬品を提供しており、呼吸器疾患とHIVの分野で市場をリードしています。研究開発においては研究開発費の80%近くを、現在市場をリードしている2つの領域である呼吸器領域とHIV/感染症に、そして今後の注力領域であるオンコロジーと免疫炎症に集中させています。
GSKの市場
世界の医療用医薬品市場は広大です。米国は依然として成長面で重要な市場ではありますが、新興市場やアジア太平洋地域など他にも重要な成長市場があります。
世界の人口増加、新興市場における経済の発展、世界的なライフスタイルの変化が健康に及ぼす長期的な影響に伴って、この需要増加の傾向は、今後も継続すると予想されます。

GSKの戦略
GSKの戦略は、革新的かつ高品質、そして必要とされる医薬品を研究開発・製造すること、そして、そのような医薬品を所得や発展のレベルに関係なく、多くの国でできるだけ容易に入手できるようにすることです。
そのために、私たちは他とは一線を画す強固なパイプラインを構築し、HIVと呼吸器領域において更にリーダーシップを発揮し、オンコロジーや免疫炎症などのスペシャリティケア領域において存在感を高められるよう努めています。
GSKの医療用医薬品の製品ポートフォリオ
GSKの製品ポートフォリオは、先駆的な医薬品と、長年の使用実績を持つ医薬品から構成されています。GSKは、呼吸器領域とHIVの分野で世界をリードしています。
呼吸器領域では40年以上にわたってリーダーシップを発揮し、臨床実績が豊富な製品を提供してきました。最近では、GSKは呼吸器領域の製品ラインアップを強化・拡充し、吸入ステロイド(ICS)と長時間作用性β2刺激剤(LABA)との配合剤、長時間作用性コリン剤(LAMA)とLABAを配合した新薬が加わりました。
GSKのHIV事業は、HIV/AIDS領域に特化したグローバルなスペシャリストカンパニーであるヴィーブヘルスケア社を通じて運営されています。GSKはヴィーブヘルスケア社の筆頭株主で、ファイザー社と塩野義製薬も株主です。ヴィーブヘルスケア社は、今やHIV/AIDS領域において世界をリードする企業であり、最近では、各種新薬の承認を取得し、業界で最も多くの新薬を上市するという大きな成功をおさめています。また、ヴィーブヘルスケア社は、その他多くの抗レトロウイルス薬の臨床開発も進めています。
呼吸器およびHIV分野以外では、全身性エリテマトーデス、前立腺肥大症、細菌感染症などに対する先駆的な医薬品を販売しています。
さらに、GSKのエスタブリッシュ医薬品(EPP)には、抗感染症薬、アレルギー領域、中枢神経領域、皮膚科領域、呼吸器領域、泌尿器領域における成熟した医療用医薬品が含まれています。これらの製品は、GSKブランドが他社製品に対して優位性をもつ振興市場において重要な役割を果たしています。
新薬の発見と開発への道のりは長く、莫大な投資を必要とし、数多くの失敗を伴います。詳細についてはGSKの研究・開発をご覧ください。
GSKでは研究におけるイノベーションを促進・加速するべく、さまざまなアプローチを探っています。従来の産業化された研究開発モデルから脱却し、GSKの研究者たちは細かい研究分野に的を絞った比較的小さいチームで活動しています。これが起業家精神と説明責任の向上をもたらしています。これらのグループには、疾患にかかわりのある生物学的ターゲットを探し出し、最終的に新薬となる分子や生物製剤を創り出すことが課せられています。
GSKはまた、自社の研究所だけですべてを発見できるわけではなく、他の企業、学術研究機関、研究慈善団体と協働する必要があることを理解しています。GSKは現在、1,500を超える外部組織と協力関係のもと研究を進めています。
さらに、研究が進んでいない疾患領域やイノベーションを評価する通常のビジネスモデルでは対応できないと思われる疾患領域への投資に対しても、社会の期待に応える責任があることを私たちは認識しています。一例として抗生物質の研究が挙げられます。また、GSKは世界保健機関(WHO)が定めている最も治療が優先されるべき3つの疾患であるHIV/エイズ、結核およびマラリアを研究する数少ないヘルスケアカンパニーのひとつでもあります。
※ Exchange Rate:£1=¥151 (2021年平均)