今日のGSK誕生の道のり:1950年-1999年
この50年間は、GSKにとって極めて重要な期間となりました。この間に私たちは、最初のHIV治療薬を開発し、コンシューマーブランドを拡充し、新しい喘息治療薬を開発しました。会社の統合によって、スミスクライン・ビーチャムとグラクソ・ウエルカムを創設しました。最終的に、この2社が合併してGSKが誕生しました。

感動的な母核の発見
ビーチャム・リサーチ・ラボズ(ビーチャムの研究開発を担う子会社、1945年に登録)は、1954年からペニシリンの製造に集中し、1957年にペニシリンの核、つまり、6-APAとして知られているペニシリン分子の母核を発見しました。そして、この母核から、より有効な新しいペニシリンの開発が可能になりました。
ノーベル賞受賞となる数々の発見
ウエルカム財団の米国の子会社であるバローズ・ウエルカム・アンド・カンパニー(米国)でジョージ・ヒッチングス博士が率いる研究チームが、1951年から1981年にかけて次々と重要な発見をしました。その中には、白血病、痛風、ウイルス感染症や臓器移植拒絶反応に対する最初の治療薬の一部が含まれていました。ヒッチングスは、ガートルード・エリオンとともに、薬物療法における重要な原理の革新的大発見により、1988年にノーベル医学賞を受賞しました。
1984年、バローズ・ウエルカム・アンド・カンパニーの科学者マーティ・セントクレアは、エリオンとヒッチングスが開拓した方法を活用しながら、最初のHIV治療薬を開発する最前線にいました。このHIV治療薬は1987年に承認されました。
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1957年
ビーチャム・リサーチ・ラボズがペニシリンの母核を発見
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1987年
最初のHIV治療薬を発売
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1988年
ジョージ・ヒッチングス、ガートルード・エリオンとジェームズ・ブラックがノーベル医学賞を受賞
インフルエンザとの闘い
1957年、バローズ・ウエルカム・アンド・カンパニー(米国)は、風邪とインフルエンザの症状に対する新しい風邪薬Sudafedを発売し、その2年後にはActifedを発売しました。両剤とも人気を博すコンシューマーブランドになりました。
1960年、スミス・クライン・アンド・フレンチ・カンパニーがコンタックを発売しました。コンタックは、世界で最もよく売れている風邪・アレルギー薬になりました。

オーラルケア製品
1973年、ビーチャム・グループは、練り歯磨きの新製品アクアフレッシュを発売しました。この歯磨きは、特徴的なストライプ模様で誰もが知るブランドになりました。最初の二つのストライプは、ムシ歯と口臭を予防するためのものでした。三つ目のストライプは、健康な歯茎のためのもので、1981年に追加されました。

グラクソが喘息治療薬に取り組む
1958年、グラクソ・ラボラトリーズ・リミテッドがアレン・アンド・ハンブリーズ・リミテッドを買収しました。1963年に、喘息治療薬の開発に特化した研究チームが組織され、1969年に最初の治療薬が発売されました。その後の数十年間に、いくつもの喘息治療薬が上市されました。グラクソの科学者たちは、より使いやすい機器を使って薬剤のデリバリーの仕組みを改良することにも取り組みました。
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1958年
グラクソ・ラボラトリーズ・リミテッドがアレン・アンド・ハンブリーズ・リミテッドを買収
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1960年
風邪・インフルエンザ薬ブランドコンタックが発売
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1973年
ビーチャムの練り歯磨きアクアフレッシュが発売
創薬:潰瘍治療薬
1976年、スミス・クライン・アンド・フレンチ・ラボラトリーズの科学者たちが、潰瘍患者に対する画期的な治療薬を開発しました。2年後、この治療薬の売上高は10億ドル以上に達しました。同社のサー・ジェームズ・ブラックは、この治療薬の発見に貢献した彼の研究方法によりノーベル賞を受賞しました。
その後の合併により最終的に2社に
1989年、スミスクライン・コーポレーション(スミス・クライン・アンド・フレンチ・ラボラトリーズの親会社)がビーチャム・グループplc.と合併して、スミスクライン・ビーチャムplc.が設立されました。
1986年、ウエルカム・トラストは、ウエルカム財団の株式を公開で売却してウエルカムplc.を設立しました。1995年、ウエルカム・トラストが残りの株式をグラクソplc.に売却し、世界最大の製薬企業グラクソ・ウエルカムplc.が創立されました。
こうして、1995年までに、今日の私たちの礎を築いた大半の会社は、グラクソ・ウエルカムもしくはスミスクライン・ビーチャムのいずれかに統合されました。
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1982年
スミスクライン・コーポレーション(スミス・クライン・アンド・フレンチ・ラボズの親会社)がベックマン・インスツルメンツと合併し、スミスクライン・ベックマン・コーポレーションを設立
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1986年
ウエルカム・トラストがウエルカム財団の株式を公開で売却し、ウエルカムplc.を設立
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1989年
スミスクライン・ベックマン・コーポレーションがベックマンから分離してビーチャム・グループplc.と合併し、スミスクライン・ビーチャムplc.を設立
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1995年
ウエルカム・トラストが残りの株式をグラクソplc.に売却し、グラクソ・ウエルカムplc.を創立

GSKの年表
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今日のGSK:2000年-現在
GSKは、医療用医薬品、ワクチン、コンシューマーヘルスケアという3つの事業をグローバルに展開しています。それぞれの事業分野において、他とは一線を画す高品質で必要とされるヘルスケア製品を、より多くの人々に届けることを目指しています。
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革新的な起業家たち:1715年-1891年
GSKの草創期:起業家たちは、今日のGSKの礎をどのようにして築いたのでしょうか。
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グローバル企業への道:1892年-1918年
この時期、今日のGSKの礎を築いた会社は、事業を世界に拡大し、新製品を開発して世界中で販売しました。
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ブランドの構築:1919年-1949年
画期的な科学の進歩、ブランド・ポートフォリオの構築、製品の統合が行われました。