ブランドの構築:1919年-1949年
第一次世界大戦後のコンシューマリズムが盛り上がった時期、今日のGSKの礎を築いた会社は、ブランド・ポートフォリオを構築し、製品を統合、そして消費者向け広告へ投資を始めました。同時に、インスリンやペニシリンの発見など、画期的な科学的進歩が達成された時期でもありました。

Macleanで歯を綺麗に
1919年、第一次世界大戦後のコンシューマリズムが盛り上がっているころ、アレックス・マクリーンの最初の練り歯磨きがイギリスの店に登場しました。1927年に発売されたMacleans Peroxide Toothpasteは、最初のホワイトニング練り歯磨きのひとつでした。
1907年、アレキサンダー・ブロックという名前のロシア人移民がニューヨークで薬局を開設しました。彼は1920年代から1930年代にかけていくつかの歯科製品ブランドを買収し、入れ歯を付けている人向けの特殊な粉末洗浄剤を開発、1935年にポリデントとして商標登録しました。
インフルエンザにかからないように
1926年、ビーチャム・ピルズ・アンド・エステーツ・リミテッド(1924年登録)の2番目の製品Beecham’s Powdersが、風邪とインフルエンザの症状を緩和するために発売されました。
1930年代に、同社は、Eno’s、Veno’s、Macleans、Lucozade、Country Perfumersを買収して、強力なブランド・ポートフォリオを構築しました。
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1919年
練り歯磨きMacleanを初めてイギリスの店舗で販売
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1926年
風邪とインフルエンザの症状緩和のためのBeecham’s Powdersを発売
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1935年
粉末洗浄剤Polidentを初めて商標登録

新しい発見:インスリン
1921年、糖尿病を管理するひとつの方法としてインスリンが発見されました。今日のGSKの礎を築いたバローズ・ウエルカムやアレン・アンド・ハンブリーズは、英国で最初にインスリン製剤を商用に再生産しました。1923年には、アレン・アンド・ハンブリーズが、英国のインスリンの95%を製造していました。
しかし、1924年までに、バローズ・ウエルカムが、自社の製造工程を改良して、ウシの膵臓から大量にインスリンを製造できるようになりました。

グラクソ・ラボズ
1924年、ジョセフ・ネイサン・アンド・カンパニーの化学者ハリー・ジェフコットがビタミンDサプリメントOstelinの製造方法を許諾したことから、Ostelinはジョセフ・ネイサン・アンド・カンパニーの最初の医薬品となりました。ジョセフ・ネイサン・アンド・カンパニー・リミテッドの医薬品事業は、1935年に設立された子会社グラクソ・ラボラトリーズ・リミテッドに引き継がれました。
1947年には「グラクソ・ラボズ」として知られるようになり、売上高と取扱製品で親会社をしのぎ、1947年にジョセフ・ネイサン・アンド・カンパニーを買収しました。
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1924年
ジョセフ・ネイサン・アンド・カンパニーの最初の医薬品が発売
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1935年
ジョセフ・ネイサン・アンド・カンパニーの子会社として、グラクソ・ラボラトリーズ・リミテッドを設立
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1947年
グラクソ・ラボラトリーズ・リミテッドが、ジョセフ・ネイサン・アンド・カンパニーを買収

スペシャリストへの道
スミス、クライン・アンド・フレンチ・カンパニーも、1930年代から1940年代にかけて、医薬品の開発・販売に力を入れていました。製品の統合(1937年までに500品目以上の製品をわずか14品目に統合)と新製品の発売によって、同社は、専門領域における医薬品開発に関して一目を置かれるようになりました。
同社は、1949年に新しくフィラデルフィアに本社を開設しました。

数々の医学的発見
1924年、ヘンリー・ウエルカムは、彼の会社バローズ・ウエルカム・アンド・カンパニーと、彼の慈善事業と研究事業を合体させて、ウエルカム財団を設立しました。1936年にヘンリー・ウエルカムが亡くなったとき、この財団の所有権はウエルカム・トラストに移譲されました。
初代会長は、ウエルカム生理学研究所の前理事サー・ヘンリー・デールでした。デールは、神経インパルスの化学伝達に関係する画期的な発見により、1936年にノーベル医学賞を受賞しました。
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1924年
ウエルカム財団を設立
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1936年
ウエルカム・トラストを創設。会長のサー・ヘンリー・デールが、ノーベル医学賞を受賞
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1945年
ビーチャム・リサーチ・ラボラトリーズ・リミテッドを設立
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1947年
ビーチャム・グループが、英国ブロックハム・パークに研究開発センターを新たに開設

大変革をもたらしたペニシリン
ペニシリンは、1930年代に抗生物質として実用化されるようになりました。1944年までに、グラクソはペニシリン製造に特化した工場を英国内に4工場所有し、年間75億単位のペニシリンを製造していました。そのうちのひとつの工場は、ウエルカムとの合同出資によるものでした。英国におけるペニシリンの約80%は、グラクソのグリーンフォード工場で製造されていました。
1945年、ビーチャム・グループは、研究開発を担う拠点としてビーチャム・リサーチ・ラボラトリーズを設立しました。1947年、ペニシリンを発⾒したサー・アレクサンダー・フレミングによる開設宣言のもと、新たな研究開発センターの開設が祝われました。
GSKの年表
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今日のGSK誕生の道のり:1950年-1999年
感動的な発見の時代:私たちは、最初のHIV治療薬を開発し、コンシューマーブランドを拡充し、新しい喘息治療薬を開発しました。
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今日のGSK:2000年-現在
GSKは、医療用医薬品、ワクチン、コンシューマーヘルスケアという3つの事業をグローバルに展開しています。それぞれの事業分野において、他とは一線を画す高品質で必要とされるヘルスケア製品を、より多くの人々に届けることを目指しています。
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革新的な起業家たち:1715年-1891年
GSKの草創期:起業家たちは、今日のGSKの礎をどのようにして築いたのでしょうか。
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グローバル企業への道:1892年-1918年
この時期、今日のGSKの礎を築いた会社は、事業を世界に拡大し、新製品を開発して世界中で販売しました。