悪性軟部腫瘍で初めての分子標的薬 新規抗がん剤「ヴォトリエント®錠200mg」新発売

グラクソ・スミスクライン株式会社(社長:フィリップ・フォシェ、本社:東京都渋谷区、以下GSK)は、本日11月22日付で、新規抗がん剤「ヴォトリエント®錠200mg」(パゾパニブ塩酸塩、以下「ヴォトリエント®」)が薬価収載されたことを受け、同日より発売いたしました。
本剤は2011年11月16日付で厚生労働省より希少疾病用医薬品の指定を受け、2012年9月28日に悪性軟部腫瘍の効能・効果で承認を取得しています。

「ヴォトリエント®」は悪性軟部腫瘍の増殖に関与する血管新生を阻害することなどにより抗腫瘍効果を発揮する初めての分子標的薬です。日本人も参加した第III相国際共同臨床試験(PALETTE試験)により、従来の標準治療後に病勢進行が認められた進行性悪性軟部腫瘍の患者さんに対して、病勢が進行しない状態での生存期間(無増悪生存期間)がプラセボに比べ約3カ月延長することが確認されました。1日1回の経口投与で、これまでの悪性軟部腫瘍治療薬にはない新しい作用機序により悪性軟部腫瘍の治療に貢献できるものと考えています。

本剤は、2012年4月に米国で、8月に欧州にて、化学療法の前治療歴がある進行性悪性軟部腫瘍の患者さんの治療を適応とし承認を取得しています。また、進行性腎細胞がんの適応で2009年10月に米国での承認を、欧州では2010年6月に条件付き承認を取得しています。日本では、この度の悪性軟部腫瘍の効能・効果に加え、腎細胞がんおよび卵巣がんを対象とした臨床試験を実施中です。

GSKの社長 フィリップ・フォシェは「ヴォトリエント®」の発売について次のように述べています。
「悪性軟部腫瘍は既存の治療後に病勢が進行した患者さんに対する有効な治療法が確立されておらず、新たな治療選択肢が長年待ち望まれていました。本剤の発売により、20数年ぶりに新たなアプローチの治療法を患者さんに提供できることになりました。今後、日本における悪性軟部腫瘍の治療が大きく飛躍することを期待しています。またヴォトリエント®の発売は、高い医療ニーズが存在する稀少疾患の治療薬開発に注力しているGSKとしての誇りでもあります。承認時より開始した『保険償還前の薬剤供給プログラム』では、早期臨床使用に対する医療現場からの要望にお応えし、ヴォトリエント®を必要とする患者さんにいち早くお届けすることができました。このプログラムに対して大きな反響があったことから、改めてこの薬に対する患者さん並びに医療従事者からのニーズの高さを実感し、早期に開発できたことを嬉しく思うと同時にこのような医療ニーズの高い薬剤を引き続き開発し供給することの責任を重大なものと受け止めております。悪性軟部腫瘍は稀少ながんであることに加え、発生部位や組織型が多様なことから、専門医による診断・治療が重要となります。GSKは本剤を必要とする全ての患者さんが適切に治療を受けられるよう、本剤の有効性・安全性に関する情報を医療従事者に提供し、悪性軟部腫瘍患者さんの治療に貢献していくことに取り組んでまいりたいと考えております。」

 

「ヴォトリエント®」の製品概要

製品名 「ヴォトリエント®錠200mg」
一般名 パゾパニブ塩酸塩
承認取得日 2012年9月28日
発売日 2012年11月22日
薬価 200mg 1錠: 4,027.20円
効能・効果 悪性軟部腫瘍
用法・用量 通常、成人にはパゾパニブとして1日1回800mgを食事の1時間以上前又は食後2時間以降に経口投与する。なお、患者の状態により適宜減量する。

「ヴォトリエント®」について
分子標的薬である「ヴォトリエント®」は、グラクソ・スミスクライン社が発見・開発したキナーゼ阻害薬です。「血管内皮増殖因子受容体(VEGFR)」、「血小板由来増殖因子受容体(PDGFR)」、「幹細胞因子受容体(c-Kit)」という主に3つの標的に作用し、腫瘍の増殖に関与する血管の新生を阻害することなどにより抗腫瘍効果を発揮します。

悪性軟部腫瘍について
悪性軟部腫瘍は脂肪、筋肉、神経、血管や他の結合組織などの軟部組織に発生する悪性腫瘍で予後不良の重篤な疾患です。厚生労働省の患者調査(2008年)によると本邦における患者数は約3,000人と推計されています。

適正使用の推進について
GSKでは、患者さんの安全性確保と「ヴォトリエント®」の適正使用の推進を最優先に考えています。国内承認にあたっては、「国内での治験症例が極めて限られていることから、製造販売後、一定数の症例に係るデータが集積されるまでの間は、全症例を対象に使用成績調査を実施することにより、本剤使用患者の背景情報を把握するとともに、本剤の安全性及び有効性に関するデータを早期に収集し、本剤の適正使用に必要な措置を講じること。」が承認条件として付与されています。
なお、適正使用の観点から、施設要件ならびに医師要件を設定し、適正使用推進のための方策と副作用に関する説明、全例調査の説明を事前にさせていただき、協力確認を得てから本剤を納入する予定です。また、医療従事者には、投与前に患者さん又はご家族の方に本剤に関する適切な説明を十分に行って頂き、同意を得た上でご使用いただくようお願いしてまいります。

保険償還前の薬剤供給プログラムの終了について
「ヴォトリエント®」の早期臨床使用に対する医療現場からの要望に応じて、本剤の「第III相国際共同臨床試験(PALETTE試験)」に日本より参加した9施設に限定し、薬価基準収載前日までの期間、倫理的観点から本剤を販売価格0円にて提供してまいりました。本日の薬価基準収載をもちまして、「保険償還前の薬剤供給プログラム」は終了いたしました。

「ヴォトリエント®」および悪性軟部腫瘍の情報提供サイトについて
GSKは医療関係者向けに「Votrient.jp」(http://votrient.jp)、一般向けに「サルコーマ情報サイト」(http://sarcoma.jp/)を開設し、製品や疾患に関する情報を提供しています。

 

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