GSKとセーブ・ザ・チルドレン、受賞歴のあるパートナーシップを更新し、ワクチンを一度も接種したことがない「ゼロ投与」の子どもを減らすための取り組みを強化

この資料は、英国GSK plcが2023年9月14日に発表したプレスリリースの日本語抄訳であり、報道関係者各位の利便性のために提供するものです。この資料の正式言語は英語であり、その内容およびその解釈については英語が優先されます。
詳細はhttps://www.gsk.comをご参照ください。

<2023年9月14日 英国ロンドン発>

GSKとセーブ・ザ・チルドレン、受賞歴のあるパートナーシップを更新し、ワクチンを一度も接種したことがない「ゼロ投与」の子どもを減らすための取り組みを強化

  • GSKとセーブ・ザ・チルドレンは10年間継続したパートナーシップをさらに5年間延長

  • この10年間に得られた知見に基づき、ワクチンを一度も接種したことがない「ゼロ投与」の子どもの数を減らすことに重点を置いて取り組む

  • エチオピアとナイジェリアでの2つのプログラムとともに、より多くの子どもたちがワクチン接種を受けることができるよう、最先端のソリューションを試験的に実施する新しいイノベーション・インキュベーターを立ち上げ予定

GSK(本社:英国)とセーブ・ザ・チルドレンは、受賞歴のあるパートナーシップをさらに5年間延長することを発表しました。GSKはセーブ・ザ・チルドレンとのパートナーシップに1,500万ポンドを拠出し、エチオピアとナイジェリアにおいてワクチンを一度も接種したことがない「ゼロ投与」の子どもを減らすことに重点を置き、子どものワクチン接種率向上のための取り組みを支援します。

Gaviワクチンアライアンス(ワクチンと予防接種のための官民連携パートナーシップ)の戦略の第5フェーズおよび世界保健機関(WHO)の予防接種アジェンダ2030(IA2030)で取り上げられている「ゼロ投与」とは、定期接種のワクチンを一度も受けたことがない子どもを指します。GSKとセーブ・ザ・チルドレンは、両者の専門知識と10年にわたる協働の経験を活かし、様々な環境にあるゼロ投与の子どもたちを支援するための独自の取り組みを開発し試験的に実施します。

GSKとセーブ・ザ・チルドレンの協力関係は2013年に始まり、低所得国における小児期での主な死亡原因となる感染症に対処するため、双方の専門知識やリソースとその影響力や範囲を補い合って活動しています。現在までに、350万人以上の子どもたちに必要不可欠な医療を提供し、遠隔地で疎外された地域で39,000人以上の医療従事者の訓練や教育を行い、国および世界レベルで子どもの健康を守るためのより強力な政策の導入を提唱しています。

本パートナーシップの次の段階では、子どもの健康において切迫した課題のひとつである「ゼロ投与」に焦点を当てます。新型コロナウイルス感染症の世界的大流行による医療制度のひっ迫とロックダウンなどは、過去30年間で世界最大の予防接種率の低下を引き起こし、ポリオや麻疹、コレラなどの感染症が、ここ数10年にわたって認められなかった地域に発生する原因となっています。

この状況が最も顕著にみられる地域はアフリカで、アフリカ大陸には「ゼロ投与」の子どもの数が世界最多の870万人います1。そのうち、3分の1以上の子どもたちがナイジェリアとエチオピアに居住しており、両国では感染症拡大、貧困、気候変動、不安定な情勢、紛争などの複合的な影響により、ワクチン接種の活動が中断されています。

エチオピア連邦民主共和国保健大臣(Minister of Health of the Federal Democratic Republic of Ethiopia)のリア・タデッセ(Lia Tadesse)医師は次のように述べています。
「ワクチン接種を一度も受けたことのない子どもの数を大幅に減らすことは、国および世界的な発展のために不可欠です。エチオピア政府は、2025年までに国内での「ゼロ投与」の子どもを50%減らすという大きな目標を掲げています。これを実現するためには、国際的な協力なしには不可能であり、GSKやセーブ・ザ・チルドレンの協力を得ながらこれからも最大限の努力を続けます。両者の保健、予防接種、およびサプライチェーンに関する専門知識を活用することで、脆弱な地域における子どもたちが充分に予防接種を受けられないという障壁を取り除くことができます。」

GSKとセーブ・ザ・チルドレンは協力して、ナイジェリアとエチオピアで国際的なプログラムを展開し、より多くの子どもが健康維持に必要なワクチン接種を受けられるよう支援していきます。コミュニティ主体で、地域の保健所や政府、その他のパートナーと協力し、効果的な取り組みを展開し試験的に実施します。

  • ワクチン接種体制の質を向上させ、困難な状況にあっても確実に継続できるようにします。地域の医療従事者の訓練や、ワクチンを配送時に冷蔵保存するための太陽光発電による冷蔵庫の提供を行います。
  • ワクチン接種体制をより包括的なものとし、すべての子どもが利用できるようにします。データを活用し、ワクチン接種に関してどの地域が見落とされているのかを追跡し、家族が子どもにワクチンを接種するための移動時間を短縮できるように支援します。
  • ゼロ投与の子どもたちが多い「見落とされている地域」と協力し、ワクチン接種の重要性に対する認識を高め、誤った情報に対処します。
  • 政府、地域団体、国内外のNGOと協力して、より協調的で包括的かつ効果的なワクチン接種活動を実施します。

セーブ・ザ・チルドレン エチオピア事務所長のザビエル・ジュベール(Xavier Joubert)氏は次のように述べています。
「ワクチンで予防可能な病気で子どもが死亡するべきではありません。しかし、エチオピアではコレラや麻疹などの感染症による患者数と死亡率が増加傾向にあり、子どもの定期的な予防接種への障壁を取り除くことが喫緊の課題となっています。私たちは、この新たな資金提供と、GSKとセーブ・ザ・チルドレンの新たなパートナーシップを通じた変革推進の機会を発表できることをうれしく思います。世界の指導者が国連総会でユニバーサル・ヘルス・カバレッジ(UHC)について議論する中で、これ以上適切なタイミングはありません。この問題はより重要な議題として取り上げられるに違いありません。」

GSKとセーブ・ザ・チルドレンはイノベーション・インキュベーターを立ち上げ、地域に根付いた組織、国内NGO、地元の研究チーム、社会的企業、テクノロジー企業と協力して、より多くの子どもたちがワクチン接種を受けられるよう最先端のソリューションを試験的に実施していきます。最も有望な取り組みは、財政的および技術的支援を通じて影響力を高め、そのイノベーションを実際の環境で試験的に実施する機会を得ることです。

GSKのチーフグローバルヘルスオフィサーのトーマス・ブロイアー(Thomas Breuer)は次のように述べています。
「ワクチンは最も影響力のある公衆衛生的介入のひとつですが、多くの家族がワクチンの予防から得られる恩恵を受けられていません。セーブ・ザ・チルドレンとの協力を通じて、より多くの子どもたちが健康を維持し、より多くの親が予防可能な病気から子どもたちを守ることができます。これまで何百万人もの最も弱い立場にある子どもの健康状態の改善に大きな影響を与えてきたこの10年にわたるパートナーシップを基盤として、新たな取り組みを開始できることをうれしく思います。」

GSKとセーブ・ザ・チルドレンとのパートナーシップでは、解決策がなぜ、どのように機能するのかを明らかにするためにしっかりとした調査を実施することで、これまで成功した公衆衛生的介入策について私たち以外でも拡大や再現できるようにします。GSKとセーブ・ザ・チルドレンは、国内外の学術パートナーと協力しながらエビデンスのギャップを埋めるために知識を共有し、ワクチン接種数の増加と感染症の負担軽減に向けて世界的な取り組みを促進します。

詳細情報はGSK x Save The Children(gsk-savethechildren.com)をご参照ください。

1 世界保健機関データ

 

GSK(グラクソ・スミスクライン)について
GSKは、サイエンス、テクノロジー、人財を結集し、力を合わせて病に先手を打つことを存在意義とするバイオ医薬品のグローバルリーダーです。詳細情報はhttps://jp.gsk.comをご参照ください。

セーブ・ザ・チルドレンについて
セーブ・ザ・チルドレンは、すべての子どもが自分らしい未来の可能性を持てるよう支援するために活動しています。英国を含む100以上の国で、子どもの安全や健康、教育を確実に守り、私たちを最も必要としている子どもを支援できるよう革新的な活動を探求しています。1世紀以上にわたり、私たちは子どもの権利のために立ち上がり、子どもたちの声が確実に聞かれるようにしてきました。子どもとともに、子どものために、私たちは今と未来を良いものに変えます。詳細情報はwww.savethechildren.org.ukをご参照ください。