グラクソ・スミスクライン 2018年第3四半期業績発表

この資料は、英国グラクソ・スミスクラインplcが2018年10月31日に発表したプレスリリースの日本語抄訳であり、報道関係者各位の利便性のために提供するものです。この資料の正式言語は英語であり、その内容およびその解釈については英語が優先します。詳細はhttp://www.gsk.comをご参照下さい。

2018年10月31日英国ロンドン発

グラクソ・スミスクライン 2018年第3四半期業績発表

第3四半期の売り上げは81億ポンド、AERベースで3%増、CERベースで6%増
一株当たり利益は28.8ペンス、AERベースで16%増、CERベースで23%増
調整後一株当たり利益は35.5ペンス、AERベースで10%増、CERベースで14%増

2018年第3四半期業績概要

  • グループ全体の売上は81億ポンド。医療用医薬品は42億ポンド、AERベースで1%増、CERベースで3%増。ワクチンは19億ポンド、AERベースで14%増、CERベースで17%増。コンシューマー・ヘルスケアは19億ポンド、AERベースで1%減、CERベースで3%増。
  • グループ全体の調整後営業利益率は31.2%、AERベースで0.3%減、CERベースで0.2%増。医療用医薬品は32.2%、ワクチンは43.0%、コンシューマー・ヘルスケアは22.0%。
  • 一株当たり利益合計は28.8ペンス、AERベースで16%増、CERベースで23%増。
  • 調整後一株当たり利益は35.5ペンス、AERベースで10%増、CERベースで14%増。
  • 年初来(YTD)フリーキャッシュフローは、23億7,500万ポンド(2017年:16億6,800万ポンド)。
  • 2018年第3四半期の配当は19ペンス。2018年度の年間配当は引き続き80ペンスの見込み。
  • 2018年調整後一株当たり利益成長率はCERベースで8~10%になる見込み。

製品および開発パイプラインの進捗

  • 呼吸器領域の新製品の総売上は6億4,500万ポンド、AERベースで39%増、CERベースで40%増。
    「エリプタ」を使用した製品群の売上は5億ポンド、AERベースで34%増、CERベースで35%増。「ヌーカラ」の売上は1億4,500万ポンド、AERベースで59%増、CERベースで62%増。
  • 「テビケイ」と「トリーメク」の売上は11億ポンド、AERベースで12%増、CERベースで13%増。Julucaの売上は3,700万ポンド。
  • 「シングリックス」の売上は2億8,600万ポンド。2018年度の売上は7億~7億5,000万ポンドになる見込み。
  • HIV治療薬として新たな2剤レジメンとなるドルテグラビル(DTG)とラミブジン(3TC)の承認申請を米国と欧州で提出。
  • 新たなHIV治療薬であるカボテグラビル+リルピビリンによる第III相臨床試験(FLAIR/ATLAS試験)で良好な結果が得られた。
  • 多発性骨髄腫に対する第二選択治療としてBCMAを使用する臨床試験を開始。
  • 関節リウマチを対象としたaGM-CSFによる第II相臨床試験から得られた有効性および安全性に関する新たなデータを米国リウマチ学会(ACR)で発表し、さらなる臨床開発の裏付けとした。
  • データ閾値を満たさないという理由でいくつかのパイプラインプログラムを終了させた後、優先プロジェクトにリソースを再投資することにより、引き続きR&Dにおける優先順位付けを行った。
  • 結核(TB)予防ワクチン候補による第II相臨床試験の良好なデータをThe New England Journal of Medicine (NEJM)に発表。

2018年第3四半期業績結果

  Q3 2018
成長率

2018年
前半9カ月

成長率
  £m £% CER%  £m  £% CER%
売上 8,092 3 6 22,624 - 4
営業利益合計 1,910 2 7 3,929
10 22
一株当たり利益合計 28.8p

16

23

49.0p 15 30
調整後営業利益 2,524

2

6

6,549 - 7
調整後一株当たり利益 35.5p

10

14

88.3p 4 12
営業活動によるネットキャッシュ 2,077

9

  4,302 6  
フリーキャッシュフロー 1,554

21

  2,375 42  

最高経営責任者のエマ・ウォルムズリーは次のように述べています。
「今四半期、GSKでは3つの事業の全てにおいてCERベースの売上がさらに伸び、グループの営業利益率と14%の調整後一株当たり利益成長率(いずれもCERベース)も向上しました。今回の業績向上は、主力製品および「シングリックス」を筆頭とする新たな製品の力強い成長に加え、コスト管理に効果的に注力した結果です。2018年調整後一株当たり利益成長率はCERベースで8~10%になる見込みです。今後の展望としても、以前定めた2016~2020年の売上および一株当たり利益成長率のグループ予想値を達成できるという確信が揺らぐことはありません。」

2018年ガイダンスアップデート
2018年の前半9カ月の取引状況は引き続き堅調であり、グループとしても従来予想の上方値を達成できるよう本年度全体のガイダンス・レンジを強化しているところです。「アドエア」のジェネリック製品が2018年に米国で上市されるか否かにかかわらず、2018年全体の調整後一株当たり利益成長率はCERベースで8~10%になる見込みです。

今回改訂したガイダンスは、2018年に7億~7億5,000万ポンドの売上を見込んでいる「シングリックス」の売上増予想を主に反映させたものです。

米国の税制改革の影響を受け、2018年の実効税率は調整後利益の約19~20%と引き続き予想しています。

2018年末まで為替レートが2018年9月30日の最終為替レート(1.30ドル/1ポンド、1.12ユーロ/1ポンド、148円/1ポンド)のままであるとすれば、ポンドに換算した2018年全体の売上成長率に与えるマイナスの影響は約3%と予想されています。もし為替差損益が2017年と同レベルであるとみなした場合は、ポンドに換算した2018年調整後一株当たり利益成長率に与えるマイナスの影響は約6%となります。

全体業績および調整後業績
全体業績はグループ全体の業績を表すものですが、これらの業績にはグループの経営実績を決定づける主なトレンドや要因を把握しにくくする可能性のある重要な特別項目や営業外項目が含まれることがあるため、GSKではIFRSに基づかない指標である調整後業績も報告しています。GSKでは、調整後業績を用いることで、株主がグループの業績をより容易かつ明確に把握できると考えています。調整後業績の定義は37ページに定めた通りであり、このグループの業績に関する定義は大多数の同業他社でも同様に収益の報告方法として採用されています。

調整後業績においては、大規模な構造改革プログラム、多額の訴訟費用、または取引に関わる項目から生じた費用を除外することが認められています。2012年にグループ全体で現行の報告体制を採用して以降は、大規模な構造改革にかかった費用は調整項目として報告されています。取締役会で承認された大規模な構造改革プログラムにかかる費用見積もりについては25ページに規定されています。調整後業績には、大規模な構造改革プログラムで生じた利益も含まれます。

調整後業績は大規模な構造改革プログラムや多額の訴訟費用などから生じた費用を除外している可能性があるため、調整後業績をグループの財務実績の全体像とみなしてはなりません。財務実績の全体像は全体業績で表されます。構造改革費用を除外すると、調整後収益は総収益よりも高くなります。その他の調整項目を除外することにより、調整後収益が総収益よりも実質的に高くまたは低くなる可能性があります。

16, 24, 58~61ページに定めた通り、主な調整項目の詳細内訳を含め、全体業績と調整後業績を調整することで、株主がグループの業績を評価する際の完全な可視性と透明性が保証されることになります。

GSKでは、とりわけ条件付対価に関する将来的な公正価値の変動や、資本市場における通貨およびその他の変動といった外的要因により大幅な調整が生じる可能性がある、または大幅な調整が生じたプット・オプションなどのため、ガイダンスで全体業績のある特定の項目内容を確実に予測することは不可能であるため、全体業績のガイダンスを提供することはできません。

また、条件付対価の現金払いについては、ヴィーブヘルスケアが主にシオノギ製薬に対して四半期毎に行っておりますが、貸借対照表の負債を減らす処理をしているため損益計算書には記録されていません。2018年9月30日までの9ヶ月間でヴィーブヘルスケアがシオノギ製薬に対して行った現金支払額は5億8,400万ポンドでした。シオノギ製薬に対する現金払いの詳細を含め、買収に関するヴィーブヘルスケアとの取り決めの説明は56ページに記載しています。

 プレスリリースの原文はhttps://www.gsk.com/media/5166/q3-2018-results-announcement.pdfを参照ください。