GSK、好酸球性多発血管炎性肉芽腫症患者を対象とした メポリズマブの第III相試験において、 2つの主要評価項目とすべての副次評価項目を達成

PDFダウンロード

この資料は、英国グラクソ・スミスクラインplcが2016年11月23日に発表したプレスリリースの日本語抄訳であり、報道関係者各位の利便性のために提供するものです。この資料の正式言語は英語であり、その内容およびその解釈については英語が優先します。詳細はhttp://www.gsk.comをご参照下さい。

11月23日 英国ロンドン発

グラクソ・スミスクラインplc(LSE/NYSE: GSK)は本日、小血管壁の広範囲の炎症(血管炎)を特徴とする希少疾患である好酸球性多発血管炎性肉芽腫症(EGPA)で再燃および難治性の患者において抗インターロイキン-5(IL-5)抗体薬であるメポリズマブの有効性と安全性を評価した第III相試験で、2つの主要評価項目とすべての副次評価項目を達成したことをお知らせします。 

EGPA 治療の目標は、ステロイドとその他の免疫抑制療法の使用を減らしながら寛解を誘導し、維持することです。この52週間の試験の主要評価項目は、標準治療にプラセボを加えた群とメポリズマブを加えた群における累積寛解維持期間と、持続的寛解を得た患者の割合の比較の2つでした。これらの評価項目での寛解の定義は、疾患活動性をスコア化して評価するバーミンガム血管炎活動性スコア(BVAS)が0であり、かつステロイド服用量が4mg/日以下(プレドニゾロン/プレドニゾン換算)でした。 2つの治療集団の間の差は、それぞれの主要評価項目について、以下の通り統計学的に有意でした。

- 少なくとも24週間以上の累積寛解維持期間(事前に定義した5つの累積寛解維持期間の一つ)を達成した患者の割合は、メポリズマブ群で19/68(28%)、プラセボ群で2/68 (3%)でした(P値<0.001 ロジスティック回帰モデル)

- 治験薬投与期間の36および48週時の両時点において寛解状態にあった患者の割合は、メポリズマブ群で22/68(32%)、プラセボ群で2/68(3%)でした(P値<0.001 ロジスティック回帰モデル)

試験には6つの副次評価項目が含まれ、EGPA患者にとって臨床的に意義があるとされる再燃、寛解およびステロイドの使用量も評価しました。いずれの副次評価項目についても、メポリズマブ群はプラセボ群に比べて統計学的に有意な差を示しました。

GSKのVice Presidentでメポリズマブの医薬品開発責任者であるSteve Yanceyは、次のように述べています。
「今回、EGPAを対象とした初めての二重盲検、プラセボ対照試験を実施し、臨床的に意義のある評価項目において、メポリズマブの有用性を確認できたことを大変嬉しく思います。このまれな全身性炎症疾患に対する治療の選択肢は限られていることから、今回の結果はEGPA患者さんを救う上で大きな前進と言えるでしょう。今後、承認申請へと進めることに期待しています。」

メポリズマブ群とプラセボ群で投与期間中に最も高い頻度で報告された重篤な有害事象は、それぞれ喘息(4%、 4%)、インフルエンザ(0%、 3%)、肺炎(0%、 3%)でした。メポリズマブの投与を受けた患者で1例の死亡が報告されましたが、治験医師より、本試験の治療に関連するものではないとの見解が示されました。

現在、メポリズマブのEGPAに対する適応承認を取得している国はありません。

メポリズマブは欧州において、「Nucala®」の製品名(日本では「ヌーカラ®」)で成人の重症難治性好酸球性喘息患者に対する追加維持治療薬として承認されています。

「Nucala®」は米国において、好酸球性フェノタイプを有する12歳以上の重症喘息患者の追加維持治療薬として承認されています。その他の好酸球性疾患、急性気管支けいれんあるいは喘息発作重積への使用は承認されていません。

「Nucala®」はカナダ、オーストラリア、日本、スイス、チリ、韓国、台湾でもすでに承認されています。

「Nucala®」はGSKグループ企業の登録商標です。

再燃および難治性のEGPA患者における今回の試験結果は、2017年に予定される承認申請にむけた一歩となります。副次評価項目のデータを含む試験の全ての結果は、学会等にて発表されるとともに、査読のある雑誌に論文として投稿される予定です。

この試験は、GSKと、米国国立衛生研究所内の米国国立アレルギー・感染症研究所(NIAID)との合意の一環として実施されたもので、希少疾病治療薬開発の分野における官民連携の例を示しました。この連携の中で、二者はEGPAに関するメカニズムも研究しており、将来的に患者へ貢献することが期待されます。

好酸球性多発血管炎性肉芽腫症(チャーグ・ストラウス症候群)
チャーグ・ストラウス症候群として知られていたEGPAは、最も希少な全身性血管炎(血管壁の炎症)の一つです。世界的な発生率は一般的には百万人あたり1.0 – 4.0人の範囲と報告されていて、有病率は百万人あたり約14 – 45人と推計されています。診断時の平均年齢は48歳です。EGPAは、心臓、肺、皮膚、消化管、腎臓、神経系を含む複数の器官に影響を及ぼす場合があり、どの器官が、どの程度影響を受けるかによって、さまざまな症状を示します。また、この疾患は一部の患者に対して致死性となる場合があります。 症状は患者によってさまざまですが、ほとんどすべての患者で喘息および/または副鼻腔ポリープおよび血中好酸球増多が見られます。

疾患をコントロールするためには、主に、ステロイド療法に免疫抑制療法(例えばメトトレキサート、アザチオプリン、ミコフェノール酸モフェチル)および/または細胞毒性薬(例えばシクロホスファミド)を併用し、活動性炎症と免疫反応を抑制します。これらの治療法は、寛解に有効な場合もありますが、患者は長期にわたる治療によって、合併症、特にステロイドの服用量を減量した場合には再燃などのリスクにさらされやすくなっています。

本試験について
本試験(第III相試験、MEA115921)は無作為化、二重盲検試験であり、標準的治療(既存治療のステロイド薬療法[単独又は免疫抑制療法との併用]を含む)を受けている再燃又は難治性EGPA患者136人を対象として、52週間の治験薬投与期間にわたり、メポリズマブ(300 mg、4週間毎、皮下投与)の有効性及び安全性をプラセボと比較検討しました。


メポリズマブについて
メポリズマブはインターロイキン-5 (IL-5)に特異的なIgGヒト化モノクロナール抗体です。2015年11月に実施したGSKの投資家向けイベントにて発表された約40の新薬および新規ワクチンのひとつで、HIVおよび感染症、がん、免疫・炎症性疾患、ワクチン、呼吸器および稀少疾患の6つの主要領域の中の呼吸器ポートフォリオに属します。

IL-5は好酸球の増殖、活性化および生存を促進するサイトカインであり、骨髄から肺への好酸球の遊走にも深く関与しています。
メポリズマブはヒトIL-5と結合することで、IL-5が好酸球の表面にあるIL-5受容体に結合することを阻害し、血中、組織、喀痰の好酸球を減少させ、好酸球性炎症を抑制します。

グラクソ・スミスクラインは、研究に基盤を置き世界をリードする、医薬品およびヘルスケア企業であり、人々が心身ともに健康でより充実して長生きできるよう、生活の質の向上に全力を尽くすことを企業使命としています。詳細はwww.gsk.comをご覧ください。