グラクソ・スミスクラインとセーブ・ザ・チルドレン、 マラウイ、バングラデシュ、マリ、ケニア、コロンビアの 5団体に支援金を授与 命を救うイノベーションの支援金100万ドルの各受賞者が発表される 100万人の子どもの命を救うこと目指す、 GSKとセーブ・ザ・チルドレンとの提携によって生まれた初のイニシアチブ

この資料は、英国グラクソ・スミスクラインplcとセーブ・ザ・チルドレンが2013年11月14日に発表したプレスリリースの日本語抄訳であり、報道関係者各位の利便性のために提供するものです。この資料の正式言語は英語であり、その内容およびその解釈については英語が優先します。詳細はhttp://www.gsk.comおよびhttp://www.savethechildren.org.ukをご参照下さい。

2013年11月14日 英国ロンドン発
グラクソ・スミスクラインplc(本社:英国 以下GSK)と国際子ども支援NGOのセーブ・ザ・チルドレンによる100万ドルのヘルスケア・イノベーション・アワードにおいて、新生児の呼吸を助け、アフリカの数千人の赤ちゃんの生存率を好転させる、シンプルで低コストのデバイスが、最高額の支援金を授与されることになりました。

「bubble」Continuous Positive Airway Pressure(バブル式持続的気道内陽圧)という名称のこの救命キットは別名を「bCPAP」といい、肺炎などの急性呼吸器感染症によって引き起こされやすい呼吸不全の状態にある赤ちゃんのために使用するものです。通常CPAPデバイスは給気装置の空気圧を利用して患者の気道を広げておくものですが、壁に取り付けるタイプの給気装置がほとんどないマラウイの病院では、この革新的なbCPAPエアポンプは独立して機能するようになっています。さらに、コストがあまりかからず修理もしやすい耐久性のある材料でできています。このようなデバイスはすでに先進国で広く使用されており、1個6,000ドル以上しますが、この低コストの革新的な「バブル」バージョンのCPAPは400ドルほどで製作できます。

このイノベーションを生み出し、100万ドルのうちの40万ドルを受賞する団体はマラウイのFriends of Sick Childrenで、クイーンエリザベス中央病院(マラウイ、ブランタイヤ市)、Rice 360°: Institute for Global Health Technologies(米国)、マラウイ大学医学部との提携により、このデバイスが誕生しました。マラウイ保健省からのバックアップのほかに、ヘルスケア・イノベーション・アワードからの支援金が得られることで、このデバイスが数多く複製され、タンザニア、ザンビア、南アフリカへ使用が拡大できることになります。

GSKのCEOであるアンドリュー・ウィティーと、セーブ・ザ・チルドレンのCEOであるジャスティン・フォーサイスが共同で議長を務め、公衆衛生および開発の専門家で構成される委員会は、このbCPAPデバイスが新生児の死亡率低下への取り組みに与える効果と、それに関連する早産児ケアの総合的な研修・教育プログラムに感銘を受けました。途上国の新生児死亡率はいまだ取り組むべき課題となっており、2012年には300万人の赤ちゃんが生後28日未満で死亡しています。

bCPAPデバイスは、29カ国の途上国からの100件近い多数の応募のなかから委員会に選ばれた5つのプロジェクトのうちの1つでした。

GSKのCEOであるアンドリュー・ウィティーは、次のように述べています。「このイニシアチブを通じて、途上国の子どもたちの医療ニーズにより良い貢献をする豊かな創造力とイノベーションを目にすることができました。本アワードに応募してくださったすべての団体の創意あふれるアイデアに敬意を表したいと思います。これらの優れたプロジェクトから、草の根のイノベーションにより多数の命を救い、向上させられるということが分かります。このアワードが、こうした多数のイノベーションについての『評判を広める』一助となり、他の人々にも、それらのイノベーションを使ってみよう、そこから学ぼうと思っていただければ幸いです。」

セーブ・ザ・チルドレンのチーフ・エグゼクティブであるジャスティン・フォーサイスは、次のように述べています。「5歳未満の子どもの死亡率に関してはこの10年間に大きな進歩があったにもかかわらず、貧しい国々で生後28日以内に死亡する新生児数については同様の進歩がみられていません。これは早急な対応を必要とする領域ですから、受賞した5つのイノベーションすべてが新生児ケアの領域に集中していることは心強い限りです。また、各国で自ら、それぞれが抱える問題に対して解決策を見いだしている点や、他の途上国と連携して新たなイノベーションを再現し支持している点にも感激しました。」

Friends of Sick Children(マラウイ)とbCPAPチームは次のように述べています。「GSKとセーブ・ザ・チルドレンによる第1回目のヘルスケア・イノベーション・アワードを受賞することができ、光栄に思っております。賞金は、私たちのプログラムをアフリカ全土で再現し、規模を拡大していくのに使用し、さらに多くの子どもたちに手をさしのべ、命を救っていくつもりです。私たちの取り組みが評価されたことは名誉なことであり、このことで世界中の他の人々にも刺激を与えられればとてもうれしく思います。」

支援金100万ドルの残額は以下の4組織に分配されました。

  • BRAC(バングラデシュ)-ダッカのスラム街に住む女性と子どもに対する総合的な医療サービスパッケージを提供する「Manoshi」プログラムに対し30万ドルを授与。
  • MUSO(マリ)-医療を必要とする女性と子どもを、症状が重症化する前に早期発見するコミュニティレベルのシステムへの取り組みに対して10万ドルを授与。
  • Microclinic Technologies(ケニア)-リアルタイムのデータへアクセスできるようにして医療計画の決定を向上させることで、母子医療のクオリティーを向上させることを目的とした、革新的モバイル健康管理システムに対し10万ドルを授与。
  • Kangaroo Foundation(Fundacion Canguro)(コロンビア)-母親と早産児・新生児との早期の肌と肌の接触を奨励する「カンガルーマザーケア」プログラムの長年の功績を評価して10万ドルを授与。

GSKとセーブ・ザ・チルドレンの連携は、100万人の子どもたちの命を救うことに取り組む、企業・チャリティ団体の新しいモデルを見出すことを目的としています。

<参考>

GSKとセーブ・ザ・チルドレンのヘルスケア・イノベーション・アワード-委員会メンバー(アルファベット順)

  • Dr Abbas Bhuiya-バングラデシュのダッカに本拠地を置く国際的なヘルスリサーチ機関であるバングラデシュ国際下痢性疾患研究センターの臨時エグゼクティブディレクター。
  • Joe Cerrell-ゲイツ財団欧州事務所の所長で、現在、ONE CampaignおよびComic Reliefの取締役を務める。
  • Lord Nigel Crisp-英国貴族院の無所属議員であり、主に国際開発とグローバルヘルスに取り組んでいる。Lord Crispは2000~2006年、NHSの最高責任者を務めた。
  • Professor Joy Lawn - Maternal, Reproductive and Child Health (MARCH)の教授、MARCH Centre at the London School of Hygiene and Tropical Medicineのディレクター。
  • Professor Alejandro Madrigal - メキシコ出身。英国チャリティ団体アンソニーノーランの科学ディレクターであり、欧州骨髄移植学会(EBMT)のプレジデントである。
  • Professor Oyewale Tomori - Nigerian Academy of Scienceのウイルス学教授兼プレジデントであるProfessor Tomoriは、Royal College of Pathologists of the United Kingdomのフェローであり、WHOの多数の委員会のウイルス学顧問を務めている。


GSK-セーブ・ザ・チルドレンのヘルスケア・イノベーション・アワード受賞者:

Friends of Sick Children(マラウイ)-$400,000>

  • Friends of Sick Children(マラウイ)は、クイーンエリザベス中央病院(マラウイ、ブランタイア市)、Rice 360°: Institute for Global Health Technologies(米国)、マラウイ大学医学部と提携している。
  • Friends of Sick Children(マラウイ)のバブル式持続的気道内陽圧、別名「bCPAP」デバイスは、呼吸不全状態の新生児を救うことが証明されているデバイスで、リソースが限られている環境で使用できるよう特別設計した、低コストバージョンである。
  • 従来のCPAPデバイスの低コストバージョンであるbCPAPは400ドルほどで作製できる。これは、先進国で現在使用されているCPAPデバイスの平均コストの15分の1である。
  • bCPAPは、保健省との提携のもと、マラウイ全土の新生児集中治療室で施行されている。賞金は、この低コスト技術と、関連する研修プログラムを、タンザニア、ザンビア、南アフリカへさらに拡大するためのサポートとして使用される。
  • そうすることで、毎年約100万人の乳児が生後1週間未満で死亡しているアフリカ大陸で、年間178,000人の早期新生児死亡を防ぐことができると考えられる。
  • このプロジェクトは、研修や知識の向上を含め、早産児および新生児の死亡を減少させるという絶対的な必要性に焦点を置いたハイクオリティーかつ手頃な価格で実現できる再現可能な治療サービスであるという点が評価された。


BRAC(バングラデシュ)-$300,000
BRACの「Manoshi」プログラムは、ダッカのスラム街に住む女性と子どもに対する総合的な医療サービスを提供するものであり、3つの主要なイノベーションから成り立っている。

  • スラム地域に安全で清潔な出産施設を設けることで、合併症をすばやく特定できる、訓練を受けた助産師のもとで、女性が自宅の近くで出産できる。
  • デジタルデータの収集-医療従事者が自宅訪問の際に携帯電話を持って行き、そのなかのソフトフェアを使って重要な患者情報をすばやく簡単に記録できるようにする。患者のリスクを自動的に評価でき、フォローアップ治療が必要なときに警告を出せるほか、関連する監督者に情報が自動的に送信されて、レビューやフィードバックが受けられる。
  • 賞金は、シエラレオネの首都フリータウンのスラム街でこのプログラムを試験導入するのに使用される。
  • このプロジェクトは、その実現可能性と効果が証明されていることと、増え続ける都市人口の医療を変えられる可能性が評価された。最良の総合的介入プログラムであるとみなされたプロジェクトであると同時に、「south-to-south(途上国間での)」のイノベーションが成功を収めた好例である。


MUSO(マリ)-$100,000
MUSO(マリ)は、医療を必要とする女性と子どもを、症状が重症化する前に早期発見するシステムを実施している。このシステムには主要な要素が5つある。

  • コミュニティヘルスワーカーによる医療戸別訪問により、治療を必要とする女性と子どもを積極的に見出す。
  • 医療サービスを受けるうえで大きな障害となっている料金を撤廃するよう保健省のパートナーらに圧力をかけるためのアドボカシー活動。
  • 設備や研修を提供することで、医療施設の能力を拡張する。
  • コミュニティを総動員し、地元リーダーに研修を行うことで、医療を必要とする人を特定できるようにし、ヘルスワーカーによる訪問と訪問の間に迅速な専門医紹介ネットワークを確保する。
  • 教育、地域社会の組織化、小規模企業に対する幅広いプログラムによって、コミュニティに長期にわたって技能と力を授ける。
  • 賞金は、このモデルの地域全体での再現を促進することを目的としたCentre of Excellenceを作るために使用される。
  • このプロジェクトは、コミュニティレベルでの関与に焦点を当てている点、医療サービスが届きにくい地域への影響力が示されている点が評価された。


Microclinic Technologies(ケニア)-$100,000

  • ZiDi™は、リアルタイムのデータへアクセスできるようにして医療計画の決定を向上させることで母子医療のクオリティーを向上させるためのモバイル健康管理システムである。使用した薬剤や医療用品をすべて記録し、需要を予測し、必要な薬剤や医療用品を自動で供給業者(特に、ケニア医療用品機関「Kenya Medical Supply Authority: KEMSA」)に注文する。そうすることで、ロスが出るのを防ぎ、消費者が偽造医薬品を使わないようにすることができる。
  • ZiDi™はケニアのキスム県で試験導入されて成功しており、保健省が導入を可決したため、2014年からケニアの5,000カ所以上の医療機関で使用されることになっている。
  • ZiDi™は、その革新的かつ大胆なモバイルヘルスを活用したアプローチが、低所得者層にサービスを提供する施設の効率を高め、意思決定を向上させる見込みがあるとして評価された。
  • 賞金は、さらに多くの医療機関に展開する予定の機能拡張版に関してシステムの臨床ロジックをさらに展開するのに使用される。


Kangaroo Foundation(Fundacion Canguro)(コロンビア)-$100,000

  • 「カンガルーマザーケア」は、母親と早産児・新生児との早期の肌と肌の接触を奨励するシンプルな技法である。母親が人間保育器となり、赤ちゃんを温め、赤ちゃんの心拍を調節する。
  • 「カンガルーマザーケア」の研究、開発、推進において同団体が果たした役割に対し特別賞を贈ることになった。「カンガルーケア」は新生児、早産児、低体重児の死亡率減少に良い影響を与えた定評あるモデルであり、簡単に再現できる。


グラクソ・スミスクラインは、研究に基盤を置き世界をリードする、医薬品およびヘルスケア企業であり、人々が心身ともに健康でより充実して長生きできるよう、生活の質の向上に全力を尽くすことを企業使命としています。詳細は、http://www.gsk.comをご覧ください。

セーブ・ザ・チルドレンは、世界120カ国以上の国々で子どもたちの命を守り、権利を実現させ、能力を最大限に発揮させるために活動しています。詳細は、www.savethechildren.org.ukをご覧ください。

GSKとセーブ・ザ・チルドレンの連携について
GSKとセーブ・ザ・チルドレンは、それぞれが持つ専門知識、リソース、影響力を生かして、ともに100万人の子どもの命を救うべく、長期にわたる壮大な戦略的グローバルパートナーシップを結びました。この新たな提携関係は壮大かつ革新的なものであり、典型的なチャリティ団体・企業間の資金調達モデル以上の意味をもつものです。この提携には、GSKの事業のさまざまな領域が関与することになりますが、特に子どもたちの命を救ううえではGSKの研究開発力が生かされるでしょう。この提携関係を通じ、GSKとセーブ・ザ・チルドレンは以下のことに焦点を当てて取り組んでいきます。

  • 小児死亡率と新生児死亡者数を減少させるための子ども向け医薬品の開発。
  • 僻地のコミュニティの小児死亡者数を減少させるためのワクチン接種の拡大。
  • 子どもの栄養不良解消を目的とした、手ごろな価格の栄養食品の研究。
  • 最貧コミュニティの医療従事者の教育に投資し、医療従事者を広範囲に普及できるようにして小児死亡率を低下させる。

www.gsk.com/partnerships/save-the-children-partnership.html

ヘルスケア・イノベーション・アワードについて
GSKとセーブ・ザ・チルドレンは、途上国での子どもの死亡を減少させることに成功した医療分野における革新的な取り組みを表彰するため、100万ドルのヘルスケア・イノベーション・アワードを立ち上げました。

世界中の途上国の各団体が、自分たちが発見または実行した革新的な医療アプローチの実施例を、このアワードに推薦できます。推薦するアプローチは、5歳未満の子どもの生存率を具体的に改善し、持続可能なもので、規模を拡大して実施したり再現したりできるものでなければなりません。