GSK、ベンリスタの長期投与による臓器障害進行抑制に関する 新たな結果を発表

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この資料は、英国グラクソ・スミスクラインplcが2018年6月13日に発表したプレスリリースの日本語抄訳であり、報道関係者各位の利便性のために提供するものです。この資料の正式言語は英語であり、その内容およびその解釈については英語が優先します。詳細はhttp://www.gsk.comをご参照下さい。


<2018年6月13日 英国ロンドン発>

グラクソ・スミスクライン(本社:英国、以下GSK)は6月13日、ベンリスタ(一般名:ベリムマブ(遺伝子組換え))を投与した疾患活動性のある全身性エリテマトーデス(SLE)患者では臓器障害進行が抑えられることを示唆する、2つの新たな解析結果を発表しました。これらのデータは2018年の欧州リウマチ学会(EULAR)年次総会で発表されました。

活動性疾患であることに加えて、使用薬剤の影響により、SLE患者には複数の臓器系に不可逆的障害が起こるリスクがあります。臓器障害の重症度および発生頻度は時間の経過とともに増加し、既に障害を有する患者にも、さらなる障害が生じるリスクがあることが示されています。特に心臓、腎臓、肺、または中枢神経系といった重要臓器に障害を有する患者では、未治療のまま放置すると、重篤で、時に致死的な合併症を引き起こす可能性があります。

Gijs van den Brink(Head, Immuno-Inflammation Therapy Area R&D, GSK)は次のように述べています。「重要なことは、SLEの疾患特性とベンリスタのSLE患者さんに対するベネフィットがより理解されるようなエビデンスを、引き続き生み出していくことです。長期投与試験の豊富なデータを基にしたこれら2つの新たな分析結果は、SLEの症状のコントロールに役立つだけでなく、臓器障害進行も抑制するという、ベンリスタの長期的ベネフィットを支持するものです。」

SLEに対して唯一承認された生物学的製剤として、ベンリスタは、第III相試験であるBLISS試験において、SLEの疾患活動性という点で臨床的に意義のある低下を示しました。ベンリスタ投与患者における臓器障害を評価することで、本剤を長期的に投与した際のベネフィットに対する理解が広がることになります。いずれの分析でも、BLISS長期投与試験から得たデータを用いていますが、ベンリスタを投与した場合では臓器障害進行が抑制されることが示されました。それに加え、ベンリスタ投与患者を対象としたデータからは、長期的な臓器障害を含むSLEの症状発現に関する、Bリンパ球刺激因子(BLyS、B細胞の生存に関わる重要な因子)をコントロールすることの重要性を示すさらなるエビデンスが得られています。

 

長期的な臓器障害に関する分析(Van Vollenhoven RFらによる)では、最長で9年間ベンリスタを投与した米国以外の735例の患者を対象とした、単一群、長期投与試験から得たデータが報告されました。

  • 有効性評価項目[試験8年目におけるベースラインからのSLICC障害指数(臓器障害を定量化するための有効なスコア(SDI))の変化]では、ベンリスタを投与した患者の87.7%で臓器障害の進行がみられませんでした。
  • 有害事象(感染症、悪性疾患、うつ病及び自殺/自傷、および死亡を含む)の発現率は変化なし、もしくは時間の経過とともに低下しました。

傾向スコア(propensity score: PS)マッチング分析(Urowitz Mらによる)では、BLISS長期投与試験のデータと、5年以上にわたるToronto Lupus Cohort(TLC)から得たデータとの比較結果が報告されています。PSは臨床的に類似した患者を特定し、比較するために算出される複合的な値です。

  • 標準治療を受けたTLCの患者と比較した場合、ベンリスタと標準治療を併用した患者では、SLEに関連した臓器障害の進行が有意に抑制されました。(SDIスコアの増加が0.45少ない)(各群 N=181, p<0.001 線形回帰分析)
  • 標準治療を受けた患者と比較した場合、ベンリスタと標準治療を併用した患者では、追跡期間中のいずれの年においても、SDIスコアが悪化するリスクが60%低くなりました。(各群 N=323, p<0.001 パラメトリック比例ハザードモデル)
  • 1年あたりに臓器障害が進行する確率は、標準治療を受けた患者では7.5%であったのに対し、ベンリスタと標準治療を併用した患者では3.1%でした。(各群 N=323)

各群n=181のデータ:5年間追跡可能症例より
各群n=323のデータ:1年間追跡可能症例より

いずれの分析でもベンリスタの長期的な安全性プロファイルは既知の安全性プロファイルと一致していました。詳細については、以下の重要な安全性に関する情報をご参照ください。

 

分析について

分析では、BLISS-52(BEL110752)およびBLISS-76(BEL110751)を終了した患者を登録した、ベンリスタの2つの非盲検の長期投与試験(BEL112233およびBEL112234)から得たデータを用いました。BLISS試験は、ベンリスタの製造販売承認に向けた大規模、無作為化、対照臨床試験でした。

長期的な臓器障害に関する分析:第III相試験であるBLISS試験を終了し、引き続き長期投与試験(BEL112234)に移行した米国以外の患者から得たデータを分析しました。BLISS試験からの長期投与試験は対照群のない単一群であったため、本試験では標準治療群との比較は行われていません。中間解析の結果(5~6年目データ)については、2016年3月に既に発表されています。

傾向スコアマッチング分析: BLISS長期投与試験(BEL112233およびBEL112234)を終了した患者から得たデータを分析しました。このデータを、BLISS試験の患者と同様の臨床的特徴を持つ患者からなるToronto Lupus Cohortと呼ばれる外部レジストリから得たデータと比較しました。BLISS試験に参加した米国の患者を対象とした結果は、2017年11月に既に発表されています。本試験の主な限界の1つに、患者を評価した期間があります。BLISS試験が開始されたのは2007年ですが、比較対象としたTLCは数十年前から収集した患者データで構成されています。このため、長期的に見ると分析結果が治療パターンの変化と交絡がある可能性がありました。この可能性を最小限に抑えるため、指標日が1990年より前となっているTLCの患者は除外しました。

 

全身性エリテマトーデス(SLE)について

SLEはエリテマトーデスの最も代表的な疾患であり、全世界で約500万人と言われているエリテマトーデス患者の約70パーセントが症状を有しています。SLEは、関節の痛みと腫脹、極度の疲労、原因不明の発熱、皮膚発疹、および臓器障害など、時間の経過とともに変動するさまざまな症状を伴う慢性の難病自己免疫疾患です。

 

ベンリスタ(一般名:ベリムマブ(遺伝子組換え))注射用、点滴静注用および皮下注製剤

ベンリスタは現在、SLE治療剤として承認されている唯一の生物学的製剤です。ベンリスタは可溶性BLySに特異的に結合し、その活性を阻害する完全ヒト型モノクローナル抗体です。ベンリスタはB細胞に直接結合せず、BLySに結合することにより、自己反応性B細胞を含めB細胞の生存を阻害し、B細胞の免疫グロブリン産生形質細胞への分化を抑制します。

 

EUでは、ベンリスタは、標準治療を実施しているにも関わらず、疾患活動性が高い(例:抗dsDNA抗体陽性、低補体)自己抗体陽性のSLEの成人患者に追加併用する治療薬として、点滴静注用及び皮下注製剤が承認されています。

ベンリスタのEU製品概要については、www.ema.europa.euをご覧ください。

米国では、ベンリスタは、標準治療を受けている自己抗体陽性の活動性のある全身性エリテマトーデス(SLE)の成人患者の治療を適応としています。使用に関する制限重度の活動性ループス腎炎または重度の活動性及び中枢神経系ループス患者では、ベンリスタの有効性について評価をしていません。また、ベンリスタと他の生物学的製剤またはシクロホスファミド(静脈内投与)との併用を検討する試験も実施していません。このような状況でのベンリスタの使用は推奨されません。



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