帯状疱疹ワクチン「シングリックス筋注用」承認取得のお知らせ

ジャパンワクチン株式会社(本社:東京都千代田区、代表取締役社長:寺野 伸一、以下「ジャパンワクチン」)及びグラクソ・スミスクライン株式会社(社長:ポール・リレット、本社:東京都港区、以下「GSK」)は、ジャパンワクチンが3月23日付けで、乾燥組換え帯状疱疹ワクチン「シングリックス筋注用」について、帯状疱疹の予防の適応で国内製造販売承認を取得したことをお知らせいたします。

シングリックス筋注用は、ジャパンワクチンおよびグラクソ・スミスクラインplc(本社:英国 以下GSK plc)が本邦で開発した帯状疱疹の予防を目的とした世界で初めての生ワクチンとは異なるサブユニットワクチンです。本剤の製造販売承認申請は、日本人を含む世界18ヶ国の37,000人超が参加した、有効性、安全性および免疫原性を評価した第Ⅲ相臨床試験プログラム1,2に基づくものです。第Ⅲ相臨床試験プログラムでは帯状疱疹に対する高い有効性が示され、4年間の試験期間中、有効性が持続することも示されました。また、試験に参加した日本人集団(約1,000名)でも試験全体と同様の結果が確認されました3。シングリックス筋注用は、2017年10月にカナダと米国で承認されています。本剤は、通常、50歳以上の成人に0.5mLを2か月間隔で2回、筋肉内に接種します。

帯状疱疹は、小児期に水痘に罹患した人が加齢と共に免疫能力が低下することで、潜伏していた水痘帯状疱疹ウイルスが再活性することで起きます。また、免疫抑制を伴う疾患や治療法により発症することもあります。生涯罹患は3人に1人と言われ4、耐え難い激しい痛みを伴うことから、不眠やQOL(Quality of life:生活の質)の低下など患者さんに多くの苦痛をもたらします5,6。また、帯状疱疹は重篤な合併症や後遺症をもたらすこともあります。本剤の接種により、より幅広く人々を帯状疱疹から守ることが可能になると期待されています。

なお、本剤は海外におけるGSK plcの製造拠点での生産、その後、国内での自家試験・国家検定などの諸手続き等の後、出荷される予定です。

私たちは今後とも、乳幼児から高齢者まで、我が国のすべての人々に信頼性の高い疾病予防を提供するために尽力してまいります。

※免疫獲得に必要な抗原のみを含むワクチン

 

参考文献

1. Lal et al., N Engl J Med 2015; 372:2087-2096 Efficacy of an Adjuvanted Herpes Zoster Subunit Vaccine in Older Adults
2. Cunningham et al., N Engl J Med 2016; 375: 1019-32. Efficacy of the herpes zoster subunit vaccine in adults 70 years of age or older.
3. 池松秀之 他., 感染症学雑誌 2018; 92: accepted. 新規アジュバント添加帯状疱疹サブユニットワクチンの日本人における50歳以上及び70歳以上の有効性, 安全性及び免疫原性
4. 外山望,白木公康. IASR 2013; 34: 298-300.宮崎県の帯状疱疹の疫学(宮崎スタディ)
5. Johnson et al. BMC Medicine 2010, 8(37) DOI: 10.1186/1741-7015-8-37. The impact of herpes zoster and post-herpetic neuralgia on quality-of-life.
6. Cohen JI. N Engl J Med. 2013 Jul 18;369(3):255-63 Herpes Zoster

 

ジャパンワクチン株式会社 ~力をあわせて、未来を守る~
ジャパンワクチンは2012年7月2日、グラクソ・スミスクライン株式会社と第一三共株式会社の折半出資の下、事業活動を開始しました。社会ニーズに応える感染症予防ワクチンに特化した企業として、「様々なステークホルダーと力をあわせて、疾病予防の確立に貢献する。」ことをミッションとしています。

グラクソ・スミスクライン株式会社
GSKは、より多くの人々に「生きる喜びを、もっと」を届けることを存在意義とする科学に根ざしたグローバルヘルスケアカンパニーです。詳細情報は、https://jp.gsk.com/をご覧ください。