GSK、2022年第3四半期業績発表

この資料は、英国GSK plcが2022年11月2日に発表したプレスリリースの日本語抄訳であり、報道関係者各位の利便性のために提供するものです。この資料の正式言語は英語であり、その内容およびその解釈については英語が優先されます。詳細はhttps://www.gsk.comをご参照ください。

<2022年11月2日 英国ロンドン発>

GSK、2022年第3四半期業績発表
売上高78億ポンド(AERベースで18%増、CERベースで9%増)と好調

  • 一株当たり利益合計は255.9ペンス(AER、CERベースともに100%超増)
  • 調整後一株当たり利益は46.9ペンス(AERベースで25%増、CERベースで11%増)

ハイライト

スペシャリティ医薬品、ワクチン、ジェネラル医薬品の好調な売上に牽引され、引き続き成長を達成

  • スペシャリティ医薬品は27億ポンド、AERベースで36%増、CERベースで24%増。HIV領域はAERベースで19%増、CERベースで7%増。オンコロジー領域はAERベースで28%増、CERベースで19%増。免疫炎症領域およびその他のスペシャリティ領域はAERベースで29%増、CERベースで17%増。COVID-19ソリューション(ゼビュディ)の売上高は4億ポンド
  • ワクチンは25億ポンド、AERベースで14%増、CERベースで5%増。シングリックスは7.6億ポンド、AERベースで51%増、CERベースで36%増
  • ジェネラル医薬品は26億ポンド、AERベースで7%増、CERベースで1%増

コスト管理とともに成長への投資を優先

  • 継続事業の営業利益率は全体で15.2%。一株当たり利益合計は255.9ペンス、AER、CERベースともに100%超増。これは主として、コンシューマー・ヘルスケア事業の分離に伴う非継続事業からの利益を反映。継続事業の一株当たり利益合計は18.8ペンス、AERベースで14%減、CERベースで35%減
  • 調整後営業利益率は33.3%。調整後営業利益の伸びはAERベースで18%増、CERベースで4%増。COVID-19ソリューションがこの伸びに与えたプラスの影響は、AERベースで約1%、CERベースで約2%
  • 調整後一株当たり利益は46.9ペンス、AERベースで25%増、CERベースで11%増。COVID-19ソリューションがこの伸びに与えたプラスの影響は、AERベースで約1%、CERベースで約3%
  • 2022年第3四半期の継続事業からのキャッシュフローは19億ポンド。フリーキャッシュフローは7億ポンド

規制当局からの承認取得や良好な試験結果の公表、ならびに事業開発を通じた後期研究開発パイプラインの強化

  • Boostrix(成人妊婦用3種混合ワクチン)およびMenveo単回投与バイアル製剤が米国食品医薬品局(FDA)より承認取得。骨髄線維症治療のためのmomelotinibを米国FDAに承認申請
  • 高年齢成人を対象とした呼吸器合胞体ウイルスワクチン(RSウイルスワクチン)候補に関する第III相試験の良好なデータをID Week 2022で発表。米国では優先審査が適用され、EUおよび日本では承認申請が受理される
  • 2022年8月15日にAffinivax社の買収を完了。Spero Therapeutics社との後期抗生物質tebipenemに関する独占的ライセンス契約の締結を発表
  • 子宮内膜がん1L治療薬Jemperli、多発性骨髄腫3L治療薬Blenrep、単純性尿路感染症の治療におけるgepotidacinについては2022年第4四半期に第III相試験結果の入手を予定

売上高の増加と利益率の改善により、業績予測を達成できる見通し

  • CERベースで8%から10%の売上成長を達成し、CERベースで15~17%の2022年調整後営業利益成長を達成すると予想し、2022年の指針を上方修正
  • 2022年の指針には、COVID-19ソリューション関連は含まれない
  • 2022年第3四半期の配当は一株当たり13.75ペンス。2022年度のGSKの一株当たりの配当見込み61.25ペンスに変更なし

GSK最高経営責任者のエマ・ウォルムズリーは次のように述べています。
「GSKは、スペシャリティ医薬品の力強い成長、帯状疱疹ワクチン(シングリックス)の記録的な売上、さらに調整後営業利益の更なる改善から、第3四半期も大変好調な業績を示すことができました。私たちは、再び通年の指針を引き上げており、また、2023年も上昇基調を見込んでいます。これは、シングリックスのグローバルな展開と、RSウイルスワクチンを含め今後見込まれる新たな上市製品に牽引されるものであり、私たちは業績の見通しに対する確信をさらに強めています。私たちはまた、早期パイプラインの強化に向けて順調に前進しており、今後10年間の後半における選択肢を広げるとともに成長を支援するため、対象となる事業開発への投資を継続していきます。」

業績結果は2ページ目に要約を掲載するとともに英語プレスリリース10、22ページの「Financial performance」に記載されており、調整後業績結果の修正は18、19、30、31ページに記載されています。調整後の業績結果は、非継続事業を除く業績についてのIFRSに基づかない指標であり、IFRSに基づき提示されている情報に加えて検討する性質のものであり、それに代わるまたはそれより優れているものではありません。調整後業績結果は38ページに記載されており、£%、AER%成長率、CER%成長率、フリーキャッシュフローおよびその他のIFRSに基づかない指標の定義は65ページに記載されています。また、COVID-19ソリューションの定義は66ページに記載されています。GSKは、38ページに記載された理由に基づいて、調整後結果のみをベースにガイダンスを提供しています。将来の業績や配当金の支払いに関するすべての見込み、ガイダンスや目標は、67、68ページの「Guidance, assumptions and cautionary statement」と併せて読む必要があります。

2022年第3四半期業績結果

  Q3 2022 成長率 2022年9カ月 成長率
  £m £% CER% £m £% CER%
売上 7,829 18 9 21,948 25 19
継続事業の営業利益合計* 1,191 (14) (35) 4,565 18 5
一株当たり利益合計 255.9p >100 >100 322.0p >100 >100
継続事業からの一株当たり利益合計 18.8p (14) (35) 73.6p 2 (11)
非継続事業からの一株当たり利益合計* 237.1p >100 >100 248.4p >100 >100
調整後営業利益 2,605 18 4 6,556 27 16
調整後一株当たり利益 46.9p 25 11 113.9p 31 20
継続事業による営業活動からのキャッシュフロー 1,907 (12)   5,843 49  
フリーキャッシュフロー 712 (13)   2,453 >100  

* 継続事業および調整後実績に関して上記の表に記載されている金額には、コンシューマー・ヘルスケア事業の非継続事業は含まれていません。非継続事業からの一株当たり利益に関して表示されている金額は、コンシューマー・ヘルスケア事業の分割のものです。IFRS第5号における継続事業および非継続事業の表示については、英語プレスリリース51ページに記載されています。

2022年の指針

これまでの業績の上昇基調により、GSKは、COVID-19ソリューション関連収益による寄与を除くと、2022年の売上高は8%~10%増加、調整後営業利益は15%~17%増加すると予想しています。また、調整後一株当たり利益の成長は、営業利益の成長に比べて約1パーセント下回ると予想しています。GSKはこれまでの9カ月間に通年の指針を上回る業績をあげてきました。第4四半期には、前年同期との比較、年内の段階的進捗状況、および継続的かつ対象を明確にした市場投資を反映して、引き続き堅調な売上高増加と、比較的高い研究開発費率を見込んでいます。

私たちが事業を展開している多くの市場で経済状況が不確実であるにもかかわらず、ヘルスケアシステムの回復を示すエビデンスが引き続き得られていることから、2022年の売上についてはゼビュディを除くスペシャリティ医薬品がCERベースで10%台前半の割合で増加し、ジェネラル医薬品は、主に呼吸器領域における既存製品のジェネリックへの置き換えの増加を反映して、全体的に横ばいに推移すると予想します。COVID-19ソリューション関連を除き、ワクチンの売上は、現在、CERベースで年間に10%台半ばから後半の割合で増加すると予想されます。特にシングリックスについては、既存市場における高い需要と市場の継続的な地理的拡大に基づき、2022年も引き続き2桁台の力強い成長率が見込まれ、年間売上高は過去最高を記録すると予想します。

2022年第2四半期から、IFRS第5号に従って、Haleon事業を非継続事業として表示しています。調整後実績には非継続事業からの利益は含まれていません。比較数値は継続事業からの調整後業績結果を反映して修正再表示されており、それに基づいて指針を提供しています。

GSKについては配当ポリシーおよび予定配当に変更はありませんが、1株当たりの配当金は2022年7月18日に完了したGSKの株式併合に伴い調整されています。GSKにおける2022年の将来の配当ポリシーおよび予定配当に関する指針は英語プレスリリース36ページに記載されています。

将来の業績や配当金の支払いに関するすべての見込み、ガイダンスや目標は、英語プレスリリース67、68ページにある「Guidance, assumptions and cautionary statements」と併せて読む必要があります。2022年9月30日の終値(1.11ドル/1ポンド、1.13ユーロ/1ポンド、160円/1ポンド)が2022年末まで続くと仮定した場合、GSKの2022年のスターリング(英ポンド)での売上高に対する影響は7%のプラスとなると推定され、為替差損益が2021年と同水準とみなされた場合、GSKの2022年スターリング(英ポンド)調整後営業利益に対する影響は13%のプラスと推定されます。

業績:通年指針

特に明記しない限り、すべての見通しからCOVID-19ソリューションの寄与は除外 CERベースの現行の2022年の指針 CERベースの前回の2022年の指針
スペシャリティ医薬品売上高 10%台前半の%増加 約10%の増加
ワクチン売上高 10%台半ば~後半の増加 10%台前半~半ばの増加
ジェネラル医薬品売上高 おおむね横ばい 軽度の減少
業務回転率 8%~10%の増加 6%~8%の増加
調整後営業利益 15%~17%の増加 13%~15%の増加
調整後一株当たり利益(変動なし) 営業利益成長を約1%下回る 営業利益成長を約1%下回る
COVID-19ソリューション 調整後営業利益成長(両年度のCOVID-19ソリューションを含む)の4%前後の低下 調整後営業利益成長(両年度のCOVID-19ソリューションを含む)の約4%~6%の低下

 

コンシューマー・ヘルスケア事業の分離

2022年7月18日、GSKはGSKグループからコンシューマー・ヘルスケア事業を分離し、独立した上場企業であるHaleonを設立しました。この分離は、GSKが保有するコンシューマー・ヘルスケアの68%の株式の80.1%をGSKの株主に分割することによって行われました。分割後、Haleonの54.5%はGSK株主、6.0%はGSK(GSKの連結ESOP信託が受領した株式を含む)、7.5%はスコットランドのリミテッド・パートナーシップ(SLP、GSKの英国年金制度に対してGSKが追加資金を提供する資金調達メカニズムを提供するために設立)が保有しています。特定の13.5%の分割後のGSK(ESOP信託およびSLP保有分を含む)による所有権の総額は、公正価値で評価し、純損益で変動します。

分割された資産についての分割利益は2022年第3四半期に72億ポンドと認識されました。分配された資産は、コンシューマー・ヘルスケアの54.5%の持分でした。純資産は、2022年7月18日までのコンシューマー・ヘルスケアの取引によって減額されました。これには、2022年7月18日以前に宣言され決済された分離前配当が含まれていました。これらの配当には、2022年第1四半期中に一部貸し付けられたコンシューマー・ヘルスケアの債務を原資とした配当104億ポンド(71億ポンドはGSKに帰属)、および利用可能な現金残高からの配当6億ポンド(4億ポンドはGSKに帰属)が含まれます。債務による分離前配当をGSKが負担することにより、分離時にGSKの純債務は減少します。保有株式の再測定から生じた分割差益は24億ポンドであり、2022年第3四半期に認識されました。

2022年第3四半期におけるコンシューマー・ヘルスケア事業の分離に伴う利益の合計は96億ポンドでした。また、2022年1月1日から7月18日までのコンシューマー・ヘルスケア事業における非継続事業の税引後利益は6億ポンドであり、これにより、9カ月間の非継続事業の税引後総利益は102億ポンドに増加しました。

プレスリリースの原文はhttps://www.gsk.com/media/9632/q3-2022-results-announcement.pdfをご参照ください。

GSKは、サイエンス、テクノロジー、人財を結集し、力を合わせて病に先手を打つことを存在意義とするバイオ医薬品のグローバルリーダーです。詳細情報はhttps://jp.gsk.comをご参照ください。